家庭料理研究家奥薗壽子オフィシャルサイト
奥薗壽子の超かんたん!
[極うま]減塩レッスン
(PHP研究所)
ようやく完成しました。
書店にもまもなく並び始めることと思います。
そもそも減塩を意識し始めたのは
自分の健康を気遣って、と言うよりは
もう何年も前に、
一食で塩分量2gの献立を考えて下さいという仕事の依頼でした。
一食2gと言うと
塩で言うと小さじ1/3
たったこれだけで、一食分の献立が作れるのか
正直、その時点では不可能ではないかと思いました。
それまでの減塩は
単にこうやって塩分を減らしましょう
これくらいの薄味のほうが健康にいいのです
というような、やり方で
つまり、どうやって薄味に鳴らしていくかということが主なテーマでした。
確かに薄味になれることは大切です。
でも、長年美味しいと思ってきた味の濃度というのは
そんなに簡単に変えられるものではありません。
薄味は体にいいとわかっていても
その薄味になれるまでに
そのために食欲が落ちたり
食事が楽しくなくなったりしたのでは
本末転倒だと思いました。
そうしていろんな試行錯誤をしていくうちに
塩分を減らすだけではなく
いかにその少ない塩分で美味しく食べられるかが大事なのだ
ということに気づきました。
それに気づいてからは
少ない塩分を、どうすれば効果的に舌に感じることができるのか、という
それまで誰もやっていなかった試みに挑戦することになりました。
その時、一食塩分2gの定食という
とっても高いハードルを頂いたことで
そんな大事なテーマを見つけさせてもらることができ
美味しく減塩するためのコツ
効果的に味を感じさせるコツがわかれば
誰にでも、無理なく美味しく減塩料理が作れるのではないか
という結論に達しました。
この時、奥薗流の減塩マジックとなる枠組みが
ほぼ出来上がることになるのです。
その後、テレビの「家庭の医学」で
減塩に関するテーマを何回も頂き
本当に頭をかかえて苦しみわしましたが
そのたびに、減塩について、真剣に取り組むことができ
ますます、美味しく減塩するためのコツを発見させて頂きました。
2年前、糖尿病の本を作らせていただいた時
糖尿病は、単に炭水化物量やカロリーの問題だけではなく
糖尿病の本当の怖さは合併症にあることを知りました。
糖尿病の合併症の中でも
腎臓病、網膜症、神経障害が三大合併症と言われていて
糖尿病を発症してから
何も生活改善をしなければ
引き起こされるリスクが相当高くなるそうです。
ですから
食生活を見直すために
喫煙や飲酒、カロリオーバー、脂肪のとりすぎ
などに気をつけるのはもちろん大切ですが
美味しく減塩することも、本当に大切なのです。
今回の本は
私自身、家族を巻き込み
実際に減塩などに全く興味のない家族に毎日作りながら
特に減塩と意識せずに普通に美味しく食べられるように試行錯誤してきたものばかりです。
美味しく楽しく料理をして
普通に美味しく食べて、結果減塩になっている
そんな食生活が理想です。
そんな理想の食生活に少しでも近づけるためのお手伝いが出来ればいいなと
思っています。
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