家庭料理研究家奥薗壽子オフィシャルサイト
こんにゃくといえば
玉こんにゃくの煮たのには、ものすごく思い出があります。
昔、住んでいたところの話なんですが
12月になるとボロ市が催されて
大人も子供も、すごくそれを楽しみにしていたんです。
ボロ市の日には
駅前のメイン通りに、ずらーっとたくさんの露店が出るんです。
植木とか盆栽とか、古着とか、骨董なんかもあれば
焼きそば、たこ焼き、くしに刺したお肉や、ベビーカステラ
チョコバナナや、りんご飴、綿菓子
それに、いろんなゲーム
風船釣りとか、射的とか、当てもんとか
狭い道の両側に
露店がいっぱい出て、それを見ながら、時々買い食いしたりして歩くのが楽しいの。
中でも、一番楽しみにしていたのが
玉こんにゃくの煮たやつ。
山形名物のあれですよ。
毎年、同じ場所に玉こんの煮たのを売るお店があって
私と娘は、ボロ市の日は
他の者には目もくれず、
とにかく、まずは玉こん!!というのが毎年の決まりだったんです。
ところが、ある年
ボロ市の日にものすごい大雪が降って
これはもう、あそこの玉こんのお店までよう行かんわ。
って思ったんだけど
ボロ市の日に、玉こんを食べないなんて、後悔するわ
ってことになり
大雪の中、雪で濡れて、足もビシャビシャで冷たくなりながら
玉こんを求め
八甲田山死の彷徨、みたいな気持ちで
玉こんを買いに行ったのでした。
こんにゃくといえば
あの時のことを一番に思い出しますねえ。
なんで、あんなに玉こんが食べたかったんやろう。
あれから、引っ越して
もうぼろ市にもいかなくなりました。
でも、仕事で山形に行ったときは
絶対玉こん、買って帰ります。
今でも、玉こん、大好きです。
玉こん、食べてぇ~
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