でいりいおくじょのBLOG

2022.04.12

映画日記「チェンジリング」

クリントイーストウッド監督作品を見ようと思い

前から興味があった

「チェンジリング」

ようやく見ることができました。

 

アンジェリーナジョリー演じるクリスティンは

息子と二人で、ロスアンジェルスで幸せに暮らしていたのですが

 

ある日、仕事から帰ってみると

留守番をしていたはずの息子がいません。

 

警察にかけあうも

なかなか本腰を入れて捜査をしてくれません。

 

実は1928年当時

ロス警察は、不正や賄賂などが横行し

警察としての職務が全うされていなかったのです。

 

ある日、息子が見つかったという知らせが入り

ロス警察は、マスコミに警察の手柄を新聞で公表しようとするのだけれど

実は、見つかった少年は人違いで息子ではなかったのです。

 

ところが、人違いだとなると

警察の沽券にかかわるので

それはあなたの息子だと言い張る警察。

 

明らかに違う少年をあなたの息子だと言い張る警察。

めちゃくちゃです。

 

息子が行方不明であるという心労と

違う少年を息子にされる理不尽さ

それだけで、心折れてもおかしくないのに

決して引き下がらず

警察と戦うクリスティン。

 

すると今度は、無理やり精神病院に入れられて

無理やり、いうことを聞かそうとされてしまう。

 

その精神病院というのが人を人とも思わない

人を思い通りに操るようにする病院なのです。

 

いやあ、

理不尽もここまでくると、腹が立つし、しんどいし、過呼吸になる。

 

あまり書くとネタバレになるので

これ以上は書けませんが

 

権力を盾にして、人間の尊厳を踏みにじるというのは

もう、絶対に許せません!

 

明らかに間違っていることを

権力によって、ねじ伏せていく

それも、自分たちの地位や名誉の保身のために

一人の人間の悲しみに寄り添いもせず

平気で傷に塩を刷り込む。

 

いやあ、

今回もしんどかったです。

 

それにしても、

アンジェリーナジョリーの演技が

最後まで圧巻でした。

いやあ、素晴らしい。

 

精神病院のシーンは

17歳のカルテのを彷彿させたし

 

息子を思う母親の顔になるところは

マレフィセントの母性を彷彿させました。

 

外に現れる表情の奥にある感情が、

せつないくらいに伝わってきました。

 

息子を見つけられるのか

警察という権力の暴力から逃れることができるのか。

 

決してあきらめずに立ち向かっていく、その姿は壮絶で

息子へのゆるぎない愛情は

どんどん静かに深くなっていくのが、

苦しいくらいに心に迫ってきました。

 

重い映画でしたが

とてもいい映画でした。

おすすめです。

 

チェンジリング

 

コメント

  1. ママデューク より:

    ネタばれ注意‼️
    お忙しい中、「チェンジリング」観て頂いてありがとうございます🙇‍♂️
    イーストウッドはこの作品で、当時の公権力の酷さとどんな事があっても変わらない母親の子供への愛情を描きたかったのではないか?とボクは思いました🎞
    又々長いですが、以下は以前観た時の感想です🙇‍♂️
    それでは良い映画を沢山観て良い人になって下さいね😉サヨナラ・サヨナラ・サヨナラ👋足立区一のお調子者f@
    「チェンジリング」(監督:クリント・イーストウッド)
    話の内容は、誘拐された子供の代わりに別の子供をあてがわた女の話。
    アンジェリーナ・ジョリーが電話交換手で、女達が電話を取り次いでいる交換機の後ろをローラースケートで走る仕事というのがカッコ良かった。
    家にやって来た、警察から送られてきた医者がムカついた(人の良さそうな外見とは裏腹に最初からアンジェリーナ・ジョリーの話なんて聞く気が無い。本当の子供より背が低いのも何でも無理矢理自分達の都合のいいように解釈する。という感じ。)
    現場の責任者の警部が、記者達の前で「息子ではない」と言ったアンジェリーナ・ジョリーを口汚く罵るシーンは、人の言う事は聞かず自分達(警察)は絶対に正しいと思い込んでいる人に良くありがちな過ちを指摘された時のヒステリックな反応を上手く描いていた。さらにそれでも「自分の子供でない」と主張するアンジェリーナ・ジョリーを問答無用で精神病院(1920~30年代頃の精神病院は今よりも治療はムチャクチャ・患者の人権保護の思想もほとんどない時代の「コワイ」病院)に入院させるという演出がエグかった。
    全裸でホースで水をぶっかけられる・鉄格子・梅毒検査で股を開かされるなど精神病院の「ヒドイ」感じも良く出ていた。医者を殴って「電気ショック治療行き」も怖かった(ホントにムチャクチャ)。
    精神病院のブルドックに似ている受付のおばちゃん看護婦・元娼婦の患者などがいい味を出していた。
    病院の院長もとってもヤナ野郎だった。警察のいいなり。ヤバクなってくると退院をエサに「警察と病院に一切責任が無い」というサインをアンジェリーナ・ジョリーに迫る演出もヤナ感じだった。
    市長と本部長は、まだ殺された子供達の遺体の確認ができていないのに、これ以上失態を犯さない為に息子を死んだ事にしようと話し合う(息子が生きていると見つかるまで又マスコミに「警察は息子を見つけ出せない」と叩かれるのを恐れた為)演出がヘドが出た(息子の安否や母親に息子を返すという気持ちが皆無で、自分達の事だけしか考えていないから)。
    裁判で警察の責任が追及されていき、精神病院行き制度(警察が勝手に精神病院に監禁できる)も改善されていく所は観ていてスカッとした(ちなみに最後のテロップで市長も再選を断念したというのもスカッとした)。
    死刑執行前、少年連続誘拐殺人魔に会って「あなたが私の息子を殺したの?」と胸倉を掴んで詰め寄る演技と犯人の首吊り死刑執行シーンを冷酷に見つめる演技のアンジェリーナ・ジョリーが良かった(犯人に息子を殺した憎しみをぶつける感じがとても良く出ていた)。
    最後に息子が生きてるかもしれないと知ってアンジェリーナ・ジョリーが「希望が持てた」と言って終わるエンディングは、警察に脅されたり、精神病院に入れられたり、息子が連続誘拐殺人魔に捕まったと分ったりと色々あった中で、最初から最後まで息子が生きて帰ってくる事だけを願っている母親の一貫性が強調されていてとても良かった(それだけに最後テロップで「息子は見つからず、主人公は一生息子を捜し続けた」と出てくるというオチは悲しかった)。
    全般的に
    シーン的に特にこれというものは無いが、警察の過ちを認めないで自己正当化ばかりするヒドさ(自分達は絶対に正しいと思い人の意見を聞かない所も含む)や、1920~30年代頃の精神病院のコワさ(人権無視の患者の取り扱い・ムチャクチャな治療)がとても良く描かれており、裁判で警察や病院の責任が追及されて行く所は前半の警察のヒドさ・病院のコワさがとても良く描かれている分、なおさらスカッとした爽快感が強まり、観ていてスッキリする。
    アンジェリーナ・ジョリーがどんな状況になろうとも「子供が生きている事だけを願う母親」を見事に演じていたのも良かった。
    キャストも全般的に良かった。連続誘拐殺人魔のアンバランスな感じ・ブルドッグに似た受付のおばさん看護婦・元娼婦の患者・チョットハゲのいい刑事役の人達なんかがボク的には特に良かった。母親の愛と組織の酷さが良く描かれたかなりの傑作。
    「アイムソーリー。アンジェリーナ・ジョリー。深剃りだね!!」心にそう願う「素直にアイムソーリー」(byチェッカーズ)と言えるようになりたい長七郎であった。

    1. 奥薗壽子 より:

      これが、実際にあった話だというところに
      息がつまるような感じがしますね。
      最後の終わり方は、私としては良かったと思います。
      希望を捨てなかったことで、そこからあとの人生を生きることができた。
      どんなに悲惨な状況でも、希望を捨てずにいられたということが
      彼女にとって、唯一の救いでもあったのかなと思いました。
      それにしても、
      クリントイーストウッド監督は、人生の理不尽さの深いところを
      これでもかって言うくらいグリグリしてきますねえ。

  2. へいこ より:

    映画館で、公開時に見ました。本当に恐ろしい話。確か実話が元になってるんでしたよね。
    いい作品ですが本当に気が重くなります。でもそういう作品って記憶に残るんですよねぇ。

    「ルームROOM」という作品をご存知でしょうか? こちらも母と子のストーリーで、この後の母子の行く末を思うと
    気が重くなります。でもとてもいい作品なので、気分が落ち込んでいないとき是非。

    1. 奥薗壽子 より:

      「ルーム」、ずっと前に見ました。
      当時、結構話題になっていましたよね。
      あれも息がつまりました・・。
      こういう映画って、記憶の深いところに残りますねえ。

  3. へいこ より:

    「ルーム」、ご覧になってましたか。では、もう一つオススメさせて下さい。「愛する人」という作品です。原題「Mother and Child」から分かるように、
    男女の愛ではなく母と子の愛です。こちらは本当に心温まる作品。若くして妊娠・出産。産んですぐ娘を手放して以来、感情を押し殺して生きてきた
    女性が、周囲の温かさや愛に気づき受け入れていく。私の中のベスト5に入ります(あと4つは何かと聞かれると困るのですが)。
    是非、落ち込んでいるときに見て下さい。

    1. 奥薗壽子 より:

      またまた、映画情報ありがとうございます。
      早速探してみたのですが、アマゾンプライムでは見ることができず
      U-NEXTだと見れるようなのですが・・・。
      U-NEXTって、他では見れないような映画を見ることができるから、入るかどうか迷うところ。
      また、見ることができたら、ご報告しますね。

  4. ママデューク より:

    クリント・イーストウッド監督🎞91歳🎞コンスタントに新作を撮っていて、進化し続けている🎞本当にカッコいいなぁ、こんな歳のとり方をしたいなぁと憧れます🎞晩年は単なる娯楽作ではなく、「人を殺す事の重さ」(「許されざる者」)「戦争」(太平洋戦争を日米両国の視点から撮った「父親たちの星条旗」「硫黄島からの手紙」や「アメリカン・スナイパー」)「人種融和」(「グラン・トリノ」「インビクタス 負けざる者たち」)などなど社会問題を観客に提起して考えさせる作品も撮っていて、政治的というか「生き方」のセンスの良さに磨きがかかっていて、本当に凄いなとボクは思います🎞
    新作「クライ・マッチョ」は映画館で観れなかったけど、又いつかイーストウッド監督の新作を映画館で観たいなぁとボクは願っています🎞
    それでは失礼致します🙇‍♂️足立区一のお調子者f@

    1. 奥薗壽子 より:

      実は、「父親たちの星条旗」「硫黄島からの手紙」「アメリカン・スナイパー」など
      クリントイーストウッド監督作品だと知らずに見ていました。
      これまで、興味のあるものを手あたり次第見ているといった感じだったのです。
      けれど、教えていただいたおかげで、どなたが監督された作品なのか
      ということを意識するようになったのが、私にとっては、大きな進歩でした。
      確かに、同じ監督さんの作品を続けてみると、テーマがすごく伝わってきますね。
      映画の面白さが、また一つ増えました。ありがとうございます。

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