でいりいおくじょのBLOG

2022.04.22

映画日記「ハドソン川の奇跡」

前から見たいと思いつつ

なかなか見れないままになっていた映画。

 

チェンジリングを見たことで

クリントイーストウッド監督に興味を持ち

俄然見たいという気持ちになって

一気に見ました。

 

「ハドソン川の奇跡」

 

こちらも実話を映画化したもの。

 

2009年

極寒のニューヨーク上空で、鳥の襲撃に会い

両方のエンジンが動かなくなった旅客機。

 

トムハンクス演じる機長サリーが

管制塔の指示を無視して、自分の判断でハドソン川に着水し

乗客155年の命を助けたところから話が始まります。

 

いや、普通は

このトラブルを、いかにして克服し

経験豊かな機長が、食感を頼りに川に着水する

そこのところが映画の見どころになるんじゃないかと思うんですが

この映画は、そこはさらっと終わるんです。

 

いや、

ここ、いきなり虚を突かれます。

 

ここからどんな話の展開があるのか

 

実は事故をコンピューターで検証してみると

近くの空港に着陸することは可能だったという結果が出てきて

さらに、両方のエンジンが停止したと証言しているけれど

左エンジンは動いていたのではないかという疑惑が

浮かび上がってきたのです。

 

このコンピューターによる予測が正しいとすれば

機長の判断は間違いだったということになるのか?

 

いくら経験に基づいた判断で

結果として乗客全員の命を救ったとしても

乗客の命をいちかばちかの危険にさらしたということになるのか?

 

そこが、この映画のメインストーリです。

 

それにしても、そんなバカなことある?

乗客全員の命を救った機長が、一転非難される存在になるなんて。

 

機長は英雄なのか、犯罪者なのか。

 

あまり書くとネタバレになるので

これ以上は書けませんが

ここからは、あくまで私の意見として書いてみます

 

人間の経験や勘と人工知能を天秤にかけるというのが

そもそもおかしいと私は思う。

 

人工知能の計算や判断は

ある意味客観性があり、正しいのかもしれないけれど

それが絶対的な正しさになってしまった時

人間の存在って、いったい何なのかって気がして

それでいいのか、と私は思ってしまう。

 

人工知能の判断を基準に物事を考えた方が

全てを人工知能のせいにすることができ

その場にいた人間の責任にならないから、その方が、後々問題が少ない。

ってこともあるのかもしれません。

 

でも、それでいいんだろうか。

 

人工知能が人間の能力を抜くのは時間の問題で

もう、すでに抜かれているのかもしれないけれど

だからと言って、

どんな場合でも、人工知能がはじき出した答えに従って行動するだけって

私は、そんな風に割り切れないなあ。

 

もし、人工知能がすべてを判断し

人間はそれに従うだけの世界って、それ、めちゃめちゃ怖い気がするのです。

 

人間の経験によって培われた感覚というのは

やっぱり、人工知能では計算できない何かがあると

私は思いたいです。

 

そうでないと、人間はこの先、

退化の一途をたどるしかないもの。

 

人間の経験や勘って

そこが、その人の人間性であり

人間らしさの最後の砦ではないかと思いました。

 

ストーリーは

最後まで、ハラハラドキドキしますが

トムハンクス演じる機長のサリーは

人間的に、本当に魅力的な方でした

 

あと味のいい

ステキな映画でしたのでおすすめです。

 

ハドソン川

コメント

  1. ママデューク より:

    ネタばれ注意‼️
    お忙しい中「ハドソン川の奇跡」観て頂いてありがとうございます🙇‍♂️
    AIやコンピューターより人間の勘や経験の方が大事と言う話を読んで、何故か映画「マイ・インターン」のカーナビより道をよく知ってるロバート・デニーロの事を思い出しました🎞
    ボクはこの作品を観て、地味な作品だけれどイーストウッドが撮るとシーン的にも観ていて楽しく感動できる傑作になるなぁと感心した作品でした🎞

    以下は感想です🎞

    それでは良い映画を沢山観て良い人になって下さいね😉サヨナラ・サヨナラ・サヨナラ👋足立区一のお調子者f@

    「ハドソン川の奇跡」(監督クリント・イーストウッド 96分)

    イーストウッドは飛行機(航空機だけでなく複葉機や戦闘機も)の飛ぶ所、離陸する所、着陸着水する所、ビルにぶつかって爆発する所などのシーンを撮りたかったのだと思った
    トム・ハンクスが気晴らしに夜の街をジョギングするシーンが良かった(ニューヨークのネオン瞬く盛り場や暗い歩道などを走る)
    バーでは機長の名前をつけたカクテル(着水したからスプラッシュウォーターを入れる)を出しているという演出がコミカルだった
    着水した後の飛行機が浸水し、乗客を脱出させる所も見所だった(船やヘリでの救助活動、有名な航空機の両翼に乗客達がのり救助を待ってるシーンなど緊迫感のある撮り口だった)
    英雄になった機長にテレビのクルーのカワイ子ちゃんがほっぺにチューしたり、ホテルのベッピンさんがハグしてきたりとモテモテになるのがコミカルだった
    着水シーンを二回撮ったり、公聴会でシュミレーションを二回ずつ見せたりしているのは、複雑で分かりづらい航空技術を観客になんとなくわかってもらおうとする配慮だと僕は思った
    最後の公聴会も分かりやすい大逆転劇(左のエンジンの故障も分かる)で観ていて楽しかった。
    最後にトム・ハンクスが「ハドソン川の奇跡」は自分一人でなく、副機長、クルー、乗客、管制官、救助隊の人々など、皆が力を合わせて実現した奇跡だというコメントで終わるエンディングも清々しかった
    全般的に
    地味な題材で観るのを敬遠していたが、無茶苦茶感動できる作品だった🥺
    飛行機が飛んだりするシーンはシーン的に観ていて楽しいし、着水した後の救助シーンは緊迫感があった
    乗客155人全員助かりマスコミは大絶賛でヒーロー扱いする一方航空委員は不時着を回避出来たのではないか機長を責め、155人全員の命が助かっても簡単には賞賛されないという社会の仕組みが上手く描かれているのも良かった
    キャストもトム・ハンクスがとても良かった
    時間も96分と短く、シーン的にも観ていて楽しいし、機長の腕と英断で155人の命を救ったというストーリーも感動できる🥺イーストウッドの凄さを改めて再認識した作品

    1. 奥薗壽子 より:

      いい映画を教えていただき、ありがとうございました。
      映画のいちばん最後で、ご本人の映像があり、それもよかったです。
      人間として尊敬できる方なんだなあと思いました。

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