家庭料理研究家奥薗壽子オフィシャルサイト
腸美人レシピが無事出版となり
激早野菜レシピもほぼやるべき作業が終わりました。
読むレシピ3も最終段階です。
減塩本に始まり3冊同時進行の強行軍を何とか終え
もろもろご報告したいことは山ほどあるのに
なぜか、ほけ~っとした状態が続いています。
もちろん、本の仕事が終わったといっても
連載のお仕事や、単発のお仕事は、相変わらず続いているので
それなりに忙しいことは忙しく
仕事をコツコツと片付けている状態ではあるのですが
なんですかね
やっぱりほけ~っとしているのです。
自分の持っているものを全部出しきってしまって
普通は、息をすべて出せば、自然に息を吸うものなのですが
今回は、スムーズに息が吸えないくらいほけ~っとしています。
きっとこれは、更年期のせいに違いない!!
と、自分で自分を納得させています。
ほけ~っとしながら
『錦』(宮尾登美子著 中公文庫)
を読みました。
京都人なら知らない人はいない
高級帯、『龍村の帯』をモチーフにした物語です。
貧しい家の家計を支えるために
たまたま帯の買い付けの仕事を始めた菱村吉蔵。
やがてそれなら、買い付けて売るよりは
自分のところで織ったほうが利益が多いということで
織り機1台と職人とで事業を始めます。
で、ものすごい探究心と勉強のすえ
新しい帯を次々発表し、
一躍流行りの帯のメーカーになっていくのですが
まあ、その後が
職人さんに裏切られたり
事業が不審になったり
と、すべてが順風満帆なわけではなく
けれど、その知識と才能をかわれて古代裂の修復の仕事を得
そこからが、更に人並み外れた探究心と努力の日々になっていくのです。
そうして
他に類のない高度な芸術作品を作り上げていくという話です。
ものすごい集中力と勤勉と忍耐
すべてを賭けて自分の最高の物を作り上げていく時の
情熱(そんな簡単な言葉で言うのもはばかられますが)というのは
こんなにすごいものなのかということを強烈に見せつけらます。
主人公の菱村吉蔵も、全力投入した仕事の後では
もう使いものにならないほどほけ~とされるシーンがあり
これほどの人でも、精神のバランスを取るには、
ほけ~トッすることも必要なのだとわかったことが
私的にはちょっと救いでした。
もっとも
3冊くらいの本でほけ~っとなってるようでは
まだまだなんですけどね。
そんな訳で、
ほけ~っとしながら
ぼちぼちと、でいりいおくじょのを書いていけたらと思っているところです。
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