家庭料理研究家奥薗壽子オフィシャルサイト
最近知ったことなんだけど
市販のスパゲテイーソースって、
スパゲテイーをゆでるときに塩を入れなくてもいいように、味付けされているんですってね。
普段、ほとんど市販のソースを食べたことがないので、
そんなこと、考えたこともなかったので
慌てて、周りの人に切ってみたら
確かに、市販のソースを使うときは、下手に塩を入れてゆでるとしょっぱくなりすぎる
という意見が多かった。
そもそも、スパゲテイーをゆでる時になんで塩を入れるかというと
理由は二つあると思うんですね。
一つは、麺に味をつけるため
もう一つは、麺のコシを出すため。
コシのほうはともかくとして
もしも塩なしでゆでて美味しく食べられるのなら
(パスタ類は小麦粉をこねるときに塩を加えないので、塩分ゼロです)
これはもう、減塩したい人には、願ったりかなったり。
というのも、
食品成分表によれば
ゆで湯の塩分濃度が、なぜ
パスタ一人分
(パスタはゆでると重量が
塩を入れずにゆでれば、それだけで
コシがなくなっても、まあ、そこは妥協できるわ、という人はいると思う。
だって昭和のころには
アルデンテなんて言葉、ほとんどの人は知らなかったわけだし
まとめてゆでて、ざるにあげておいたスパゲテイーを
炒めて作るナポリタンなんて、逆にレトロな感じがして人気があるそうだし。
なので、とりあえず、市販のスースを使うときは
塩なしでゆでるほうがいいんじゃないかと思うんです。
けれど、問題は自分でソースを作る場合。
塩を入れずにゆでると、味が決まらないんですよね、これが。
パスタに味がついていないと、その分ソースのほうを若干濃い目にしないと味のバランスが悪くなるんだけど
味のないものとからめた時にピタッと味が決まるようにソースを作るのって
かなり難しいと思う。
それなら、パスタはパスタ、ソースはソースでそれぞれちょうどいい味にしておいて、合わせるほうが絶対簡単で失敗がないはず。
そうなると、ちょうどいい塩加減でパスタをゆでるには、何%の塩分でゆでるのがいいのか
ということになります。
「塩分早わかり」 (女子栄養大学出版部)
という本の中にこんな記述を見つけました。
”
早速やってみました。
比較のために、同じ条件で
(なぜ
確かに、ゆであがりの歯触りとか麺の弾力では、それほどの差がないように思います。
けれど、麺の塩味には、かなりの差が。
さらに、パスタと一緒に野菜をゆでた場合
(茹で上がりにキャベツとかブロッコリーなんかを入れて、さっと一緒に茹でることありますよね)
ここで私が注目したのは
ゆであがりの麺に含まれる塩分量。
栄養成分表によれば、
(「塩分早わかり」参照)
実際口に入る塩分に換算すると、一人分
このデータを基に計算すると、ほとんど塩分量は変わらないことになるんです!!!
(実際口の中で感じる塩分は、かなり違う気がするけど)
多分、ソースに加える塩分は、
となると、ゆでるときに麺にしっかり味をつけておくほうが、結果として減塩になるということには、ならないでしょうか?
しかも、そのほうが、作るも簡単。
なので、ここまでの結論としては、しっかり塩を入れてパスタをゆでたほうが、味も触感も、塩分摂取量や作りやすさという点でも、おすすめということになります。
さて、ここまで考えたところで、残る問題は、何%の塩分でゆでるのがいいのかということです。
本格的なパスタの本などを調べてみると
大体
湯
塩小さじ
湯
これなら、覚えやすく、鍋に入る水の量に合わせて、塩分を加減しやすい!!
ちなみに、使う塩は
精製塩よりは粗塩、粗塩よりはごつごつした塊になっている岩塩みたいな塩
(できればイタリア産とかフランス産とか、あちらのやつね)
のほうが、確実においしく茹で上がります。
ソースの味付けに使う塩ならこだわるのも意味がありそうですが
ゆでるときに使う塩の違いで、ゆであがりがそんなに違うかと思うかもしれません。
私も最初、そう思っていましたが
実際やってみると、なんかわかんないけど、確実に違うんです。
ご飯を炊くときに水が違うとおいしさが違うことがありますが
それとよく似たことなのかもしれません。
もし、あちらの塩が手に入ることがあったら、ちょっと試してみると
なんだかワクワクして、パスタ料理が楽しくなるはずです。
ということで、今日の結論