家庭料理研究家奥薗壽子オフィシャルサイト
今日は、ちょっと肌寒くなってきたので
温かい料理がいいかなと思い
久しぶりにグラタンを作りました。
今日は、鶏とかぼちゃときのこのグラタンです。
相変わらず、野菜が高いので
毎日の食卓に野菜をのせるに、結構苦労していますが
かぼちゃもキノコも、そういう意味では気候の影響を受けていない野菜です。
キノコは菌床栽培だし
かぼちゃは、雨や台風の前に収穫が終わっているし。
しかも、カボチャって、収穫してから1か月くらい保存することで
味も栄養価もぐっとアップするんですね。
だから、これから10月にかけては
まさにかぼちゃの食べ時なのです。
ところで、グラタンというとホワイトソース。
バターと小麦粉と牛乳で作りますが
バターが品薄ですね。
私はもともと、それほどバターを料理に使うほうではないので
品薄になってもそれほど困らなかったのですが
グラタンだけは困るなあと思っていました。
やっぱり、バターなしでホワイトソ‐スを作るのは、おいしくないだろうと思っていたのです。
けれど頭を柔らかくして、固定概念を取り払ってみると
案外、バターなしでも作れちゃうものです。
もともと私は、ホワイトソースだけを単独で作ることはなく
材料を煮ながらホワイトソースを作っていました。
具体的に書くと
例えば、鶏とかぼちゃときのこのグラタンなら
下味をつけた鳥をオリーブオイルでおいしそうに焼いて
出てきた油でキノコを炒め
そこに小麦粉を振りかけて、全体にからめ
牛乳とかぼちゃを入れ、
あとは、カボチャが柔らかくなって、全体にとろみがつくまで煮る
これが基本の作り方。
で、バターはどこで使っていたかというと
ソースにとろみがついた後、火を止めて最後にバターを入れていたんです。
というのも、最後に入れたほうが断然香りが立つので
最初の炒めには、体に優しいオリーブオイルを使い
最後のところで、香りづけにだけバターをプラスしたってわけ。
これなら、ほんの少しのバターで効率よくバターの風味をつけることができ
体に優しい、仕上がりになるんです。
で、バターが品薄になった時、この最後のバターを入れるのもやめてみたら
ちっとも物足りない感じがしなくて
以来、シチューやグラタンもバターなしで作っています。
おいしく作るポイントは
うまみの出るものを入れること。
今回の場合なら、鶏肉ときのこ。かぼちゃもうまみがありますね。
鶏は下味をつけて、しっかり焼き、出てきた油でキノコも炒めてうまみを引き出すのがコツ。
小麦粉は牛乳1カップに対して大さじ1が目安。
入れてすぐはびしゃびしゃしていますが
5~10分くらい煮ていくと、いい感じのとろみがつくはずです。
煮るときはふたをせず、時々かき混ぜながら牛乳を煮詰めていくと
その間に素材のうまみも溶け出すし
牛乳自体もぐっとうまみが増すし、
で、ぐっとおいしさがアップするのです。
それから、最後に粉チースかピザ用チーズをホワイトソースに少し加えるのもポイント。
器に入れた後、上からチーズをかけると思うんだけど
上からかけたチーズって、うまくソースとは混ざらないですよね。
鍋で煮ているときに、隠し味に加えてソースの中でチーズを溶かしておくと
上からかけたのとは違う、チーズのコクがプラスされて
ぐっとおいしくなりますよ。
(塩コショウで、味を調えるのもお忘れなく)
これから、寒くなってくると
登場回数が増えるグラタン。
まずは、この時期、カボチャのグラタン、おすすめです。
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