家庭料理研究家奥薗壽子オフィシャルサイト
「赤本合格レシピ」
(教学社
が、発売になりました。
今回は、受験生のためのレシピ集です。
実は今回の本の版元の教学社さんは赤本を作っておられる出版社。
赤本というのは、大学の過去問集で、
受験生ならだれでも1冊や
受験参考書のコーナーにずらーっと並んでいる、表紙の赤い本。
その教学社さんから、料理本のお話を頂いた時
一番に思い浮かんだのは、自分の子供の受験の時のことでした。
頑張っても頑張っても思うように成績が伸びず
焦ったり、落ち込んだり、イライラしたりする子供に
親として、何ができるのか。
実際は、してあげられることなんてほとんどなく
その切なさや虚しさ、無力感は、今でも思い出すだけで胸が苦しくなるほど。
そんな無力な親にできる、数少ないことの一つが料理でした。
おいしくてバランスの良い食事で、心も体も元気にしてあげたい
今回、受験生と、その親御さんのためのレシピ集を作ったなら
あの苦しかった受験期を乗り越えるお手伝いができるかもしれない
そんな思いで、今回の本を作ることになりました。
今回このレシピ本を作るにあたり
私の受験生の母親としての実体験をベースに
さらに
一つは、版元の教学社さんが持っておられる合格者の方たちの声
赤本の教学社さんのところには、毎年合格した方からのアンケートの返事が返ってきていて
そこには、受験の時に苦労したことや、どんなことやって受験期を乗り越えたかというよな、リアルな実体験がたくさん書かれています。
それを一つ一つ丁寧に読ませていただき
今回、さらに受験生の気持ちに寄り添って、料理を考えました。
さらに、もう一つは、子どもの体と脳の栄養に関する本です。
どんな栄養素を取れば、気持ちが前向きになったり、脳の働きがよくなったりするのか
バランスよく、体の健康を保つことはもちろんなのですが
今回は受験を乗り越えるために、脳の栄養となる部分についても、
たくさんの本を読んで勉強してみました。
そうして出来上がったのが今回の本です。
もちろん、この本のレシピを食べれば、間違いなく頭がよくなり
気持ちが前向きになり、確実に合格する!!というものではありませんが
受験生に食べさせてあげたい食材の一覧や
こんな時に、こんな料理がいいのではという提案
普通のごはんをバランスよくする工夫
など、受験生の食事作りにヒントになることを、できる限り盛り込みました。
大切なのは
受験する子供のために、親ができることをやってみる
それが、ほんのささやかなことだとしても
自分を応援してくれている人がいると感じるだけで
くじけそうになる気持ちを立て直せたりするものではないでしょうか?
自分自身の子育て体験を振り返ってみても
受験期の、あの時間というのは、
一生忘れることのない、特別な時間でした。
合格するということが、最終目的ではありますが
どんな風に、あの時間を過ごしたかということも同じくらい大切だと思うのです。
それが、あとの人生に大きく影響し
苦しい経験もまた、思い出になってみると
あの時、あんなふうに乗り越えられたのだからと
これから先、困難なことに出会うたびに
乗り越える希望や勇気を持つことができるのではないかと思うし
そんな風に、受験期の心身ともにきつかった時間がその後の人生の糧になればいいなと思っています。
受験というと冬の寒い時期のイメージですが
受験勉強は、夏休みが最初の山場です。
後悔のない受験生活を送れることを、心からお祈りし
この本で、ささやかな手助けができれば、うれしいなと思っています。
よかった、この本、手に取っていただければ幸いです。
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