家庭料理研究家奥薗壽子オフィシャルサイト
暑くなると、無性にカレーが食べたくなること、ありますよね。
思うに、スパイスの香りってクセになるというか
アイスとか、チョコレートも食べずにはおれなくなる何かがあるけど
スパイスもそれに近い気がします。
つい先日の話なんですけど
私の住んでいるところは、最近やたらとカレー屋さんが多くて
街を歩けば、一軒や二軒は簡単にカレー屋さんに行き着くほど。
で、この前たまたま歩いていて見つけたカレー屋さんがすごくおいしそうだったので
後日、今日は気分がカレー!!という日に行ってみたわけですよ。
ところが、運悪く臨時休業。
それで仕方なく、もう一軒別の、前から気になっていたカレー屋さんへ。
ところがそこもお休み。
で、もうこうなったら、前から何回も言っているカレー屋さんにしかないと思って
行ってみたんだけど、なんとそこも休み。
なんで?????
仕方ないので、行ったことのあるシンガーポール料理のお店に。
(そこは、何とか開いていた!よかった~)、
で、そこの定番シンガーポールチキンライスを食べようかと思ったんだけど
もう、気持ちがカレーで、口の中もカレーを欲していて
もう、シンガーポールチキンライスでは、どうにもこうにも収まらない状態で
ふと見ると、マレーシアカレーというのがあるではありませんか。
迷わず、それを注文。
その、マレーシアカレーは、比較的あっさりした、まあ普通のカレーだったのですが
一緒についてきたロテイーというのが、めちゃおいしくて。
ロテイーというのは
ナンとか、チャパテイーみたいな平べったい無発酵パンで
マレーシアのカレーには、定番らしい。
カレーにご飯は、もちろんおいしいけど
たまに、こういうパン系のものと組み合わせると、
なんだか、カレーの世界がぐんと広がって、楽しくなりますね。
そんなわけで、
家でもやってみたくなって、作ってみました。
無発酵のパンって、もっちりした触感と、口に広がる小麦粉のおいしさが何とも言えませんよね。
ただ、水と塩と小麦粉をこねただけだと、
焼き立てはともかく、冷めたときに固くなってぱさぱさしてしまうので、
ちょっと工夫が必要です。
やり方としては
ほんの少しベーキングパウダーとかを入れて、若干ふくらませたりすると
柔らかく仕上がるんだけど
私は、こういう素朴なパンには
ベーキングパウダーとか重曹とかを入れない方が好き。
人工的にふくらませず
シンプルに仕上げた方が、小麦粉本来のおいしさが味わえる気がするのです。
例えば、長野のお焼きとかも
あれも、生地は無発酵パンに近いと思うんだけど
ベーキングパウダーとか、イーストとかを入れない方が、絶対おいしいと私は思います。
で、お焼きの場合は、中の具の水分もあるので、小麦粉と水と塩をこねただけで、十分おいしくできるんだけど
ロテイーやナンの場合、わたしはヨーグルトを加えます。
水分を減らしてヨーグルトを加えると、なぜだかわからないけど
生地がモチモチになり、冷めてもしっとり柔らかく仕上がるんです。
この自己流自家製ロテイーに合わせるのが
ナスとひき肉のカレー。
水を加えず、ナスとトマトの水分だけで仕上げるのがコツ。
カレー粉で仕上げておいて
最後に、ガラムマサラを少し振りかけると本格的な香りになります。
カレーには、ちょっと甘酸っぱいものが合うので
きゅうりとトマトを甘酢に漬けた、即席スイートピクルスを添えました。
こういうのがちょっとあるだけで、口の中がリフレッシュされ
スパイシーな風味が、よりおいしく感じられたりしますね。
カレーだけだと、ああカレーかって感じの家族も
ロテイーを添えただけで、なんだかテンション高め。
ほんのちょっとの変化で、いつものごはんもなんだかごちそうになりました。
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