家庭料理研究家奥薗壽子オフィシャルサイト
家庭料理研究家奥薗壽子オフィシャルサイト
京都の同志社大学の斜め前に、わびすけというお店があって
そこの名物メニューに、いもねぎ定食というのがあるんです。
溶き卵をフライパンに大きく流したところに、
カリッと焼いたジャガイモと炒めた玉ねぎを炒めたのものと、
甘辛味のひき肉が乗っていて、
それに、各自お好みでテーブルにある醤油やソースをかけて食べるというもの
ものすごーくおいしいというほどではないのだけれど
何とも言えない、懐かしいさというか、ほっとする味というか。
自分で作る、ジャガイモとひき肉のオムレツの味に限りなく近い味なんだけど
独特なレトロなお店の雰囲気と相まって
一味も、ふた味も違う感じがするのです。
その“わびすけ”が閉店したというのを
最近ネットで知って、
ショック、ショック、大ショック！！
そんなにしょっちゅう行っていたわけでもないのに
もう、あのいもねぎ定食が食べられないのかと思うと
急に、懐かしさと、もう一度食べたかったという後悔でいっぱいになり
今日は、わびすけのいもねぎ定食をしのんで作ってみました。
わびすけ風にするとなると
じゃがいもと玉ねぎとひき肉をそれぞれ別々に調理して、卵の上に乗せるのですが
家庭で作るなら一緒に炒めてしまった方が楽ちんなので
ひき肉に醤油とみりんを入れて炒めたところに
玉ねぎを入れて炒め、しんなりしたら
じゃがいも（あらかじめレンジでチンしておく）を入れて炒め、
醤油で味を調えました。
最後にこしょうをたっぷりかけて。
別のフライパンに塩、こしょうを混ぜた溶き卵を流しいれ
大きく混ぜて半熟になったところで
別に作っておいたいもネギひき肉炒めをのせ、
お皿に取り出したら出来上がり。
卵でくるんで、ひっくり返してお皿に乗せれば
家庭料理でおなじみの、ジャガイモとひき肉のオムレツになるのですが
今日はあえて包まず、わびすけ風に。
卵でくるんと巻いて、オムレツ風にすると、
ケチャップなんかかけたくなるのですが
こんな風に、わびすけ風にすると
かけるのは、ケチャップではなく、しょうゆかウスターソース。
材料は同じなんですけど
とたんにご飯に合うおかずになるから不思議。
私は、ジャガイモと玉ねぎを炒めたときにこしょうをきかせ
食べるときにウスターソースをかけるのが好きです。
そこはかとなく、昭和の香りのするおかず。
みそ汁とごはんがよく合います。
サラダなんか添えてしまったけど
ここは、おひたしか漬物だったなあ。
＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊
今日のお弁当
ピーマンの肉詰め
ジャーマンポテト
人参とエノキの梅肉和え
卵焼き
ピーマンをわ切りにすると、お弁当サイズのかわいい肉詰めになります。
人参とエノキの梅肉和えは、ニンジンとエノキをさっと炒めたところに、梅肉とみりんとしょうゆ少々を入れて混ぜるだけ。
ジャーマンポテトは、チンしたジャガイモとソーセージをさっと炒めて、塩と粗びきこしょうで味を調えます。
肉詰めを焼いている横で、ニンジンとエノキを炒め、
その横でジャガイモとソーセージを炒めると、ひとつのフライパンで同時に３品作れます。
コメント
「鴨川食堂まんぷく」と言う本にこのお料理が載っていて、食べてみたいなと思って検索したら、なんと先生のレシヒにあってビックリ。
期待してなかったのです。しかも本の通りに、同志社のそばのわびすけ茶房。
明日の朝食に作ってみます。
わびすけは、ほのぼのとしたいいお店でした。
同志社大学の向かいにあって、年代物の大きなテーブルがあって、相席で食べる感じもよかったですよ。
学生さんでにぎわっていたんですけど、今はもうお店そのものもなくなっています。
よかったら、つくってみてください。
仲町六絵の「あやかしとおばんざい」にこの料理が載っていて、検索したところこちらが出ました。「ハル子のキッチン」にもありましたが、こちらの方が作り安そうです。
じゃがいも、玉ねぎ、肉と言えば、肉じゃがが定番ですが、このようなお料理もあったのですね。物語を楽しみつつ、「いもねぎ」も作ってみるつもりです。
「わびすけ」が、今はもうないお店というのは残念でした。
素敵で実用的なレシピを知ることが出来ました。ありがとうございます。
わびすけのは、本当に懐かしいお店で
亡くなってから、もうずいぶん経ちますが
今でも、お店の内装など、はっきり覚えています、懐かしい。
私のレシピがお役に立てたとしたら、すごくうれしいです。
コメント、ありがとうございました。