家庭料理研究家奥薗壽子オフィシャルサイト
寒くなってくると
豚汁の登場回数が増えます。
野菜もいっぱい食べられるし、
体が温まるし
とりあえず、豚汁があれば、あとはありあわせのものをちょこちょこっと並べるだけで
なんとなく食卓が整うっていうのもいいところですね。
考えてみたら、豚汁って家庭や地方によって、入っている具材はもちろん
野菜の切り方や、味付けの仕方もずいぶん違うので面白いですね。
例えば野菜の切り方。
私のイメージでは、半月切りか、いちょう切りなんだけど
短冊切りのところもありますよね。
例えば、お雑煮の野菜の切り方を思い浮かべてみると
関西って、丸餅だから、野菜も基本丸く切るか、いちょう切りにするんですね。
なるべく、角が立たないように、何事も丸く丸く収まるようにという気持ちなんだとか。
それに比べて、関東の角もちのお雑煮って
野菜の切り方も短冊に切ってあることが多い気がして
さすが何事も節目正しい武家社会って感じがしますね。
今日は、人間関係がうまくいくよう、角が立たないように丸く切ろうとか
ここのところだらけているから今日は折り目正しくいこうとか
そんな風に、その日の気分でみそ汁の具の形が変わったら
なんだかちょっと楽しいですね。
で、うちの豚汁ですが
今日は関西風のいちょう切りです。
何事もまあるく、まあるくです。
いちょう切りの大根と人参と、いちょう切りのさつまいも。
子供のころから、豚汁はサツマイモです。
じゃがいもとか、里芋とかが入っている豚汁に出会ったときは
なんだかとっても新鮮でした。
普通豚汁って、豚肉と野菜を炒めてから煮る場合が多いですが
私は、鍋に水と昆布と煮干しを一つまみ入れて火にかけ
その横で野菜を切りながらどんどん鍋に入れて煮ていきます。
野菜が全部入って、だし汁が再び沸騰したところで
豚肉を入れ
豚肉の色が変わったら、ここでサツマイモです。
そして、再び沸騰したら火を弱めて蓋をし
5分くらい煮たら火を止めて、いつものように保温調理です。
豚肉を炒めずに入れ、余熱で煮ると、
豚のうまみがいい感じで汁に溶け出し、
もちろん野菜のうまみもいい感じで溶け出し
すっきりしているんだけど、コクのある味に仕上がる気がしています。
20分くらい置いたら、野菜も肉も十分柔らかくなるので
後は再び火にかけて、一煮立ちで火を止め、みそを溶けば出来上がり。
この時、もしも、今一つうまみが足りないようなら
鰹節を1パック入れて、うまみをプラス。
それでも、まだうまみが足りない時は
みりんを大匙1ほど入れれば、ぐっとうまみがアップするはずです。
さてさて、豚汁を大量に作ったので
今日は朝ごはんにも食べ
お弁当も豚汁です。
豚汁には、白いご飯かなとも思ったんだけど
塩鮭があったので、ささっと焼いて身をほぐし
鮭ご飯にして添えました。
ちょっと甘めに豚汁に
塩味の鮭ご飯の組み合わせもいいかなと思ったのでした
コメント