でいりいおくじょのBLOG

2024.06.20

映画日記「ハウルの動く城」

もともとジブリが大好きで

繰り返し繰り返し、ジブリの映画は見てきました。

 

ところが最近、

そういえば、ハウルだけは、きちんと見たことがないなあ

という事に気づきまして

 

そう思ったら、なんかものすごく見たくなって

とうとう、中古でDVDを買ってしまい

(ジブリって、サブスクでは見れないんですよね~)

ようやく見ました

 

「ハウルの動く城」

 

今更ですが、簡単にストーリーを書くと

 

帽子屋の少女ソフィーが、

道で兵隊にからまれたところを魔法使いハウルに助けられるんです。

 

ところがそれがもとで

ハウルを追っている荒れ地の魔女に狙われて

魔法をかけられ90歳の老婆にされてしまいます。

 

その魔法をといてもらうために旅に出たソフィーは

やがてハウルの動く城に出会い

そこで掃除夫として働くことになります。

 

その動く城がとても奇妙な要塞のようなお城で

ダイヤルを回すと

ドアの向こうの場所が変わる

 

そして、夜になると、その黒いドアからハウルは出かけていき

戦場で戦ってボロボロになって帰ってくるんです。

 

ハウルはなぜ追われているのか

ハウルは何と戦っているのか

老婆にされたソフィーは元に戻れるのか

 

ざっくり言うとそういうストーリーです。

 

最初、ハウルは強くてカッコいい青年に思えるんだけれど

実は、自信がなくておどおどしていて

家の中は、呪いの魔法から身を守るもので埋め尽くされているんです。

 

強がって勇敢に戦っているんだけれど

内面は、本当に軟弱なダメ男で

内心は失いたくない、失いたくないと、まるで子供のように震えている

 

例えば美しさ。若さ。

失いたくな、失いたくない

それを失ったら、自分は生きている意味などないと、情けないほどにめそめそ泣いたりする

 

そんなハウルを見て

老婆にされてしまったソフィーは言うんです。

歳をとったら、もう失くすものなど何もない

 

なくすものなど何もないと開き直った時、

人は強くなれるものですね。

 

けれど、本当に強くなれるのは

人を愛した時。

 

愛する人をなくしたくないと思う気持ちが

人を強くします。

ソフィーも、ハウルも。

 

ハウルは、ソフィーを愛し始め

ソフィーは、ハウルを愛し始め

2人は、愛するものを守るために強くなっていくのです。

 

そして、愛するものを守るために強くなった時

それまで、自分を守るために必要だったものはどんどんいらなくなり

要塞のような大きな家は

どんどん小さくなっていきます。

 

本当に必要なものは

自分の周りを囲うものではなく

目の前にいるソフィーであり、ハウルであり

仲間たちなのだと気付いたのです。

 

言葉にしてしまうと安っぽくなるけれど

この映画の中で、繰り返し伝えようとしているものは、

 

 

結局ハウルがぼろぼろになって戦っていた姿は

人を信じたり、愛したりできずに憎しみあう人の姿

自分自身をぼろぼろに傷つけていく愚かな人間の姿に見えます。

 

武器を捨て

心を開いて

助け合う事

愛し合う事

 

そういうメッセージが、そこにあふれている気がしました。

 

そして、もう一つこの映画に託されたメッセージとしては

人は何度でも生まれ変わり

何度でも出会い直せるという事

 

愛はそんな風につながっているという事

 

そのメッセージは

エンディング曲「世界の約束」の中にも込められている気がしました。

 

そうんなんです

「ハウルの動く城」は曲も素晴らしく

 

「人生のメリーゴーランド」も、「世界の約束」も

最高にいい。

映画を見終わった後も、何度も何度も聞きました。

 

音楽のすばらしさもこの映画の魅力でした。

 

見終わった後も、心がじわっと温かくなる

優しさが、ずーっとずーっと心の中に残るような

本当にいい映画でした。

 

見たことがない人は

是非是非見てほしいです。

おすすめです。

 

(5766) 『 倍賞千恵子 / 世界の約束 ~ハウルの動く城~ 』 High-quality sound – YouTube

 

Studio Ghibli Music【ハウルの動く城】人生のメリーゴーランド Howl’s Moving Castle 1時間耐久 癒し・リラックス・睡眠・勉強・作業用bgm 広告なし (youtube.com)

 

ハウル

コメント

  1. ちゃび より:

    ハウルの動く城は私も一度観ただけだと思うのですが、感動した記憶があります。
    ジブリ、やはりいいですね。
    どの映画も、音楽もいいと思います。
    コロナで学校も休校になった時、娘はまだ小学生で、おうち時間の楽しみにとカリンバを買ったのですが、その時に天空のラピュタを一緒に練習して弾きました。
    メロディの綺麗さにもよく合っていて、カリンバの奏でる天空のラピュタはとても綺麗で心に響きました。

    「人生のメリーゴーランド」も、「世界の約束」も聴き直しました。
    心が暖かくなるようなメロディですね。

    また、先生が“本当に強くなれるのは人を愛した時”という言葉も心に響きました。
    本当にそうだと思います。

    私は妊娠中に手術をしたのですが、その時、まだ心が未熟だったのでしょうか
    マタニティブルーだったのかもしれませんが、妊娠中の手術で子が流れてしまう可能性もあり、とても不安になりました

    子が消えてしまわぬようにとの願いと共に、生まれて初めて“死にたくない”と思いました

    その時に、人は守りたいものが出来ると弱くなるんだなと思いました

    ですが本当は先生の仰る通り、守りたいものができた時に強くなる。が真実だと思います。

    妊娠中の手術から大きな不安を感じましたが、同時に“死にたくない!死ねない!死ぬか!”と思いましたし、今も娘の為にも、娘の幸せに寄り添い見続けたいという想いの自分の為にも、まだまだ死なんぞ。という想いが強くあります。

    私も“歳をとったら、もう失くすものなど何もない”という精神で、まだまだもっともっと強く、力強く生きようと思います✨

    今日も素敵なお話をありがとうございます✨
    ハウルの動く城も、改めてまた観たいと思います😊

    1. 奥薗壽子 より:

      誰かを愛した時人は強くなれる
      それは、私は、その通りだと思います。
      私も、子育て中、働きすぎて過労死しかけたことが何度もあるんですが
      そのたびに、死にたくない!!絶対に死にたくない!!って思いました。
      自分が生きたいって思うだけだと、生きられなかったかもしれないと、思います。
      子供のために、絶対死ねない。それこそが愛だと思うのです。
      子供のおかげで強くならせてもらいました。今子供たちが巣立っていっても、その強さは残っています。

  2. 甘利京子 より:

    石垣りんさんの詩集読みました。『石垣りん詩集 表札など』童話屋
    私も「シジミ」が印象的でした「表札」も好きです
    また本の紹介楽しみにしています

    1. 奥薗壽子 より:

      石垣りんさんの詩集、読んでくださってありがとうございます。
      良いですよねぇ。
      どれを読んでも、新鮮な感動があるんですよね。すごいです。

  3. るりまつり より:

    ありがとうございます😊今すとんと腑に落ちました。

    私テレビで何度も見てるのに、意味がわかっていなかった。
    家が小さくなっていく理由。戦う理由。
    そうだったのか。
    何だかとてもすっきりしました。ありがとうございます。
    もう一度見てみたい。

    愛、ですね。愛、大事だなあ。
    今、私の愛は発芽したばかりのレモンの芽に注がれています。
    レモンの種からレモンを育てよう作戦🍋
    5年で結実するのが目標です。まだ双葉ですが、、、

    ハウルのの動く城、
    私は神木隆之介くんが声を演じているマルクルの
    「待たれよ」という台詞のシーンが好き。

    客人が来た時にくるっと変身?変装?するシーン。
    あそこだけ何度も見たい。笑

    1. 奥薗壽子 より:

      エンドロールを見て、マルクルの声が神木君だと初めて知りました。
      「待たれよ」のあそこの所だけ、何度も見たいです~~。

      かかしのカブが大泉洋さんって言うのも、へえ~~~~~でしたし
      荒れ地の魔女の三輪さんは、やっぱりすごいですね。
      そして、なんといっても、倍賞千恵子さんのソフィー、素晴らしかったです。
      サリマン先生は、八千草薫さんの声かと思ったら加藤治子さんでした。
      って言うか
      素晴らしい声優陣ですね。非の打ち所がない。

  4. ともこ より:

    こんばんは♪
    ジブリ、なぜか子供の頃あまり見ずに育ったんです💦夫は逆で、ほぼ見て育ってきたそうです。
    映画や芸術に触れると、心が豊かになりますよね。絶賛子育て中でして、なかなか時間取るのが難しいですが、子供と一緒にハウルやジブリ見たいと思います。

    りんご酢は、りんごの皮ドレッシングで使ったり、酢豆乳で使ったら美味しかったです⭐︎

    今日はガーリックチキンソテーとポテトサラダと万能塩もみキャベツ味噌汁。大満足の晩御飯でした。先生、本当に感謝です^ ^

    1. 奥薗壽子 より:

      ジブリ見てる人は、ジブリ全作見てるし、見てない人は、一つも見てない
      これ、ジブリあるある。
      ご主人は、ジブリの作品でどれが好きなんだろう?こういう話題も、ジブリ好きの中では定番です。
      りんご酢、ドレッシング良いですね。酢豆乳もグーです。
      いろいろ作って下さって、感謝感謝。

  5. ママデューク より:

    「ハウルの動く城」(監督 宮崎駿 119分)金曜ロードショーで流し見した事はあったけれど、きちんと観た事が無くて、今回GEOで借りてきちんと観てみました💿
    ボクはやっぱり男の子だからか、子供っぽいからなのか?宮崎駿監督作品にはアクションや冒険活劇を求めてしまうみたいで、その点ではボクは「ハウルの動く城」はノレませんでした🎞️
    しかし奥薗姐さんのコメントのように「愛」の映画として観れば、感じ方は変わるなとボクは感じました🎞️でもボクは奥薗姐さんのようにここまで深くこの作品の良さを感じとる事は出来ませんでした🎞️
    特にあらすじの紹介の分かりやすさ、歳をとれば失くすものが無くなるのが強みになる話そして愛する人がいるから強くなれる話。とても秀逸で、観たい気にさせる感想だとボクは感じました🎞️
    一応ボクも又長い感想を書きましたが、ネガティブな内容だし、奥薗姐さんの感想と比べると恥ずかしいので書き込むのはやめておきます🎞️
    それでは失礼致します🙇‍♂️足立区一のお調子者f@

    1. 奥薗壽子 より:

      「ハウルの動く城」見て下さって、ありがとうございます。
      そうですね。この作品は、ジブリの中でもちょっと異色で、恋愛要素も強めなので
      男性が見るのは、ちょっときついのかもですね。
      私は、ジブリ好きなんですが、ポニョは、ちょっと苦手なんですよね。
      だから、好き嫌いが分かれる作品はありますよね。

  6. ママデューク より:

    宮崎駿監督作品で、大ヒットして多くの人が観ている作品なので、きちんと観て感想を書けたのは良かったと感じました🎞️
    ネガティブで又長い感想ですが、やっぱりあげさせて下さい🙇‍♂️読んで頂けたら嬉しいです🎞️
    それでは良い映画を沢山観て良い人になって下さいね😉サヨナラ・サヨナラ・サヨナラ👋足立区一のお調子者f@

    「ハウルの動く城」(監督 宮崎駿 119分)
    話の内容は、魔法使いハウルの動く城で暮らし始めた、呪いでおばあちゃんにされた娘ソフィーの話
    放牧している一軒家の奥を、ハウルの動く城が歩いていくシーンが良かった
    ソフィーの帽子屋の狭い窓に、列車の煙しか見えないシーンが良かった
    初めて会った時の、ソフィーとハウルの空中散歩シーンが良かった
    高く積まれた藁を運ぶ荷馬車の後ろに座っているソフィーおばあちゃんが良かった
    かかしのカブが良かった
    ベーコンエッグが美味しそうだった
    かかしのカブが雨に濡れてるソフィーに、傘を差してあげる優しさが良かった
    ハウルは若さや美しさを失う事を恐れているが、おばあちゃんになったソフィーは、「歳をとったら失う物が無いというのが強みだ」みたいな事を言うのが良かった
    ハウルが鳥の化け物になる設定が、ボクは違和感があった
    魔法と化学が混在しているという設定にも、ボクは違和感があった
    ハウルが、「守るものができた」と言って、ソフィーの為に戦うというのが良かった
    1回カルシファーを動く城の外に出して動く城を崩し、再びカルシファーを動く城の中に入れて、コンパクトになった城で移動するという演出もボクは違和感があった
    コンパクトになった城が崩れ出した時の、ソフィーがドアに入って子供の頃のハウルに会うというのも、ボクは良く理解出来なかった
    後半になるとソフィーが場面場面でおばあちゃんになったり、若返ったりする演出も、ボクは良く理解出来なかった
    ソフィーが、ハウルや荒地の魔女、マルクル、かかしのカブ、カルシファー達を大切に思う気持ちが良かった
    かかしのカブの呪いが解けて、カッコいい王子様が現れるけれど、ソフィーはハウルを選ぶというのがコミカルだった 
    全般的に
    宮崎駿監督お得意のアクションアニメ映画、冒険活劇アニメ映画としてはボクはノレなかったが、最後まで集中して観る事は出来た作品

    1. 奥薗壽子 より:

      読ませていただきました。
      私の考えなのですが、これは、魂の世界の話で、魂というのは肉体の老化とは関係なく
      ハウルとソフイーは、魂の次元で出会い、愛し合う運命だったという事なんじゃないかと思うんです。
      なので、肉体は老いても、かつて魂の次元で出会った二人は
      再び、この世で巡り合い、かつて出会い、愛し合った二人であったことを魂が覚えているという話ではないかと思うのです。
      あのドアは、現世の時の流れというものを超えて、魂が行き来する場所へとつながっている
      そう考えると話がつながる気がします。

  7. ママデューク より:

    そう。全く説明が無いから観る人によって色々感じられるんですよね。
    ネットで、ソフィーの姿はハウルに対する恋の気持ちの度合いに応じて若くなったり年老いたり変化すると説明していた人がいて、ボクもそんな感じかなぁと感じました。
    奥薗姐さんは本当にこの作品深く感じとったんだなとボクは感じます。
    肉体的で無い魂の結びつき。何度でも巡り会える。
    ここまで深くは、ボクは感じとれませんでした。
    「千と千尋の神隠し」は、受け手の観客が色々に感じたり、解釈できたりする作品の豊かさがあったから、大ヒットしたし、ボクも面白い作品だと感じましたが、「ハウルの動く城」は説明が無いので、受け手の観客が色々に感じたり、解釈出来たりする余地のある作品なのかな?そこが「ハウルの動く城」の面白さなのかな?とボクは感じました。
    でもボクはやっぱり「ルパン三世カリオストロの城」や「天空の城ラピュタ」のような宮崎駿監督のアクションアニメ、冒険活劇アニメの方が分かりやすくて好きです。
    それでは失礼致します🙇‍♂️

    1. 奥薗壽子 より:

      カリオストロの城は、秀逸ですねえ。確かに、ストーリーやアクションの面白さは抜群で
      いまだ古くならないのもスゴイですねえ。
      逆にラピュタは、人気が出すぎて、途中から「バルス!」を待ってしまう・・・。

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