でいりいおくじょのBLOG

2024.11.07

八木重吉記念館に行ってきました!!

今日は、八木重吉記念館に行ってきました

 

正直に言うと

これまで八木重吉の詩は、ほとんど読んだことがありませんでしたが

 

お友達に誘われた時は

二つ返事で“行きます”って答えていて

自分でもなんでかなあって不思議な気持ちになったんだけれど

 

よくよく考えてみたら

もうずいぶん前から、八木重吉には魅せられていたじゃないか

という事に気づいたのです

 

******************

一年近く前

詩の講座を受けようか、どうしようかと思っていた時

とりあえず読んだ本が

 

「詩と出会う 詩と生きる」(若松英輔著 NHK出版)

 

その時、内容はあまりよく理解できず

正直、私に詩は絶対無理だと思ったような本だったのですが

 

その中に書かれていることで

ものすごく、心の深いところに入り込んだところがあって

 

それは

吉野英雄と八木重吉について書かれているところ。

 

吉野英雄は優れた歌人であり書家。

42歳の時に最愛の妻を亡くし

亡くなった妻への狂おしいくらいの気持ちを歌に詠んでいるんですね。

 

その吉野英雄が再婚した相手というのが

八木重吉の妻の登美子さん。

 

八木重吉は29歳の若さで亡くなっているのです。

 

吉野英雄は、

再婚した登美子さんのことを深く愛すると同時に

八木重吉にもすごく惹かれ、大切に思っていました

(再婚した妻の、元夫を大切に思えるって

ここがすごいなあって、凡人の私は思う)

 

小林秀雄に八木重吉の詩を見せ

それがきっかけで

八木重吉の詩集が出ることになるのです。

 

八木重吉は若くして亡くなったこともあり

生前には1冊しか詩集を出していなかったので

これが2冊目の詩集となります。

 

このストーリーを読んだ時

なんか、体の中にぞくぞくとするものが走って

人の運命って、上手く言えないけれど、なんかすごいなあって思ったんです。

 

更に言うと,

吉野英雄、八木重吉、小林秀雄、内村鑑三、武者小路実篤、柳宗悦

という人たちが、この本の中でどんどんつながっていって

私の頭の中でもつながっていって

 

いろんな人が、不思議なくらいに繋がっていく感じが

まるで自分の運命ともつながっていくような感じがしたのです

 

人のつながりって、本当に不思議。

 

そして、このつながりの中の一員というだけで

八木重吉とも、なんだか知り合いになったような気になったのでした。

 

だから、

八木重吉記念館に行きませんかと誘われた時は

二つ返事で“行きます”って言ったのだと思います。

 

そんなわけで、今日は八木重吉記念館、行ってきました。

2024年11月6日八木重吉入り口

 

2024年11月6日八木重吉歌碑

 

重吉の生まれたおうちの敷地の中にある蔵がそれです。

 

2024年11月6日八木重吉蔵

 

中を改造して、重吉の手紙とか、手書きの詩のメモとか

写真と、登美子さんにあてたラブレターとか

丁寧に大切に、展示されています。

 

登美子さんにあてた手紙にも

なんか、じわっと温かいものを感じました。

八木重吉の、独特の丸っこい可愛らしい字が

なんとも言えず、心に沁みます

 

ちっちゃな記念館ですが

なんか、気持ちが優しくなって

八木重吉が大好きになります。

 

一応

八木重吉全詩集を半分くらいは読んでいったのですが

ここで、八木重吉に触れたことで

八木重吉の世界が、より近くなって、好きになって

これから、真面目にコツコツ、全部読もうと思いました。

 

っていうか

一番心を打ったのは

 

妻の登美子さんが

戦争中も、ずーっとずーっと八木重吉の詩の原稿を大事に大事に守った事

 

その時点で

八木重吉は詩人としては、道半ばだったわけですが

 

妻の登美子さんが、重吉のすばらしさを信じることで

詩人八木重吉を守り、重吉の詩を守ったわけで

重吉と重吉の詩を信じて疑わなかった妻の登美子さん

すごい愛だなあと思いました。

 

八木重吉の詩は

そういう想いに守られているからこそ

今なお読み継がれ、何か温かいものをそこに宿すんじゃないかと思えました。

 

ちっちゃな記念館で

ちょっと行きにくいのですが

おすすめです。

 

2024年11月6日八木重吉銅像

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