でいりいおくじょのBLOG

2024.11.23

モネ展に行ってきました!!

昨日、モネ展に行った話です。

 

正直に白状すると

あまり西洋美術って、見たこともなく

特に油絵というのが、なんかちょっと重すぎて苦手で

実は日本画の方が、断然好きでして

(翻訳された外国文学が苦手というのと似ているかも)

 

書かれている情景とか

シチュエーションとか

色の感覚とかが

外国のものって、日本人の私の内面と、なかなか共鳴しないんですよ。

 

でも、モネは

合う合わない、わかるわからない

そういう事とは違う次元で、見て見たいと思ったのでした。

 

モネと言えばスイレン!!

 

でも今回の展示は、スイレンだけではないのです。

 

今回のいちばんの見どころは

なんと言っても

同じモチーフを違う時間帯、違う季節で何枚も何枚も描いていて

それをずらっと並べて見ることができる事。

ここが見どころで

実際、そこがすごくよかったです。

 

例えば、セーヌ川の夜明け前の風景画

夜明け前のぼやんと白くかすんで見える時をとらえたものとか

朝日が昇り、桃色の光が全体に降り注ぎ始め時とか

あるいは、夕暮れの、少し暗くなってきた頃とか

 

また別の風景画では

昼間の明るい日差しの風景画の隣に

同じ構図で、夕日の赤い光が全体を覆っている絵があったりとか

 

その絵と絵の間に、そこには描かれていない時間が確実にあって

さらに言うと

 

そこに確実にモネがいるんですよね。

 

絵の横に書かれている説明によると

 

刻一刻と変わる風景を描くために

毎日朝3時半に起きて、八枚のキャンパスを準備し

描いていったそうで

 

なんか、そうやって、毎日毎日、捕らえることのできない何かに

心躍らせて、それが何なのかを知りたくて

見たもの、感じたもの、そこにあるけれど見えないもの

をキャンパスの上に描きたくて

一生懸命それに対峙しているモネの姿が

目に見えるようでした。

 

上手く言えないんだけれど

絵に感動しているのか

毎日、そうやって、挑み続けているモネに感動しているのか

もう、どっちなのかわからなくなって

なんか、深いところで揺さぶられている私がいました。

 

今回のモネ展、どれも素晴らしかったのですが

私のお気に入りを選ぶとすれば

 

最晩年に描かれた2枚

モネ家

<ばらの庭から見た画家の家>

モネバラ

<ばらの小道、ジヴェルニー>

 

モネは自分の絵を交響曲だといったそうなのですが

この2つの絵を見ていると

まさに交響曲って感じがします。

 

バラ園のアーチを潜り抜けた先に

スイレンの池とモネの家があるらしく

 

そこにたどり着くまでの道の

楽しくて豊かで、明るく幸せなものに導かれていく感じ

 

色や、香りや、音や、光や、もちろんたくさんの命にあふれ

じっと見ていると

いつの間にか

その小道を抜け、アーチを抜け、

その向こうにあるスイレンの池にたどり着けそうな気がしてきます。

 

けれど、この絵を心静かにじっくり見ていると

パイドンが思い浮かんできて

モネは自分の魂が不滅であると思っていたのかもって思えてきました。

 

この小道を抜け、アーチを抜けていく先に何があるのか

死んだらその先に一体何が見えるのか

画家としてワクワク楽しみにしていたのかもと。

 

そう思うと

睡蓮というのが、実に不思議な感じで迫ってきて

 

モネが、自宅の庭に池まで作って

スイレンを愛し描き続けたのは

何か、意味があったのではないか

そんな気さえしました。

 

何か仏教的な

東洋人の私にも通じる何かを感じたのでした。

 

今回のモネ展

思うことがたくさんありすぎて

まだ整理ができないでいます。

 

そういう意味では、たくさんの宿題を頂き

そしてまた、まだまだ私も頑張らなくっちゃって言う気持ちにさせてもらいました

 

かなり人が多いですが

おすすめのです。

 

モネスイレン

 

モネスイレン2

絵ハガキは睡蓮♪

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