家庭料理研究家奥薗壽子オフィシャルサイト
こんなことを書くと、ええ~~~って思われるかもしれませんが
時々、
ある言葉が、
バーンと自分に挑みかかって来るみたいに
入ってくることがあるんです。
昨日の夜もそう。
zoomの講座を受けていたのですが
その中で、先生がおすすめの本を紹介してくださったんだけれど
その本の話を聞いた途端
まるで、豪速球が飛んできたみたいな、
ものすごい衝撃を受けたんです。
九鬼周造の「偶然と運命」という講演記録。
若い頃、九鬼周造の「いきの構造」を読みかけて
全く歯が立たずに挫折してことがあるので
九鬼周造って聞いて、絶対反応するはずないのに
めちゃめちゃ心がゆすぶられている。
なんで?
しかも、そのタイトルだけで。
なんで?
自分でもなんでかわからん。
なんでかわからないんだけれど、
めちゃめちゃ心をわしづかみにされていて
どうしても読みたい。
でも、
この講演録が、どの本に収録されているのかも分からないし
困った、困った
でも、読みたい、読みたい、読みたい。
講座が終わった後、
どうやったら、これを読めるんだろうかと考えているうちに
あっと気づいたんです。
私、この話知ってる!!
若松先生の本で読んだことがあるやん!!
すぐに調べてみたら
思った通り
九鬼周造の、一文が引用されていて
私は、その文章に、たくさんの付箋をつけていたのでした。
再び読んでみると
件の九鬼周造の一文に、
出典となっている本のタイトルが書いてあるではないの!!
それで、その本をさっそくアマゾンで調べたら
ありました、ありました!!ぱちぱちぱち!!
すぐに買おうとしたんだけれど
ちょっと待て。
これで買うと、本が届くまでに2日くらいかかる。
それ、待てる?
いやいや、今すぐ、どうしても読みたい
たった2日が、待てないくらいに読みたかったのです。
なので、電子書籍を買って
すぐにむさぼるように読んだのでした。
九鬼周造随筆集(岩波文庫)
の中の
「偶然と運命」
ほぼ8~9割は偶然とは何か、という話で
偶然には3つの性質があるという事が
延々述べられていて
最後の最後で
一転、運命の話になるんです。
偶然の出来事の中で、人間の生存にとって大きな意味を持つものを運命と呼ぶ
偶然に与えられたものの中で
自分の意志で欲したものを運命と呼ぶというのです。
つまり、ざっくり言うと
偶然は受動的だけれど
運命は能動的なもの、と言うことになる。
能動的に、自分で選んだものだから
運命を愛し、運命と一体にならなければならない
うん、そういう事なのだな。
これを読んだ時、
なんか体震えました
そして、大げさではなく涙が流れました。
なんでかわからないけれど
深いところに、響いたんです。
そうか~~
私の説明だとうまく伝わらないかもしれませんが
運命って、こうなったらいいなって思う未来のことじゃなくて
自分の意志で、ここに生きているってこと
それこそが運命
だから、運命は自分で選んでいるの
自分で作れるし
自分で作っていくものなの
今、この本と出会った事
このコトバと出会った事
それ自体は偶然だったのかもしれないけれど
自分の意志で調べて、深い言葉の意味に到達した。
これこそが、運命。
そして、今自分の意志で出会った言葉が
自分を照らして
何か、進むべき道を照らしている。
運命は、出会いであり
そこからの道しるべであり
その先に行く光でもある。
人から見たら、
ただ一冊の本に出会って
ただ運命という言葉に出会っただけのように見えると思うけれど
いやぁ~~~~、
世界が変わったくらいの衝撃です、ホント。
全然、伝わっていないと思うけど。
コメント
奥薗先生、こんにちは。
先生のYouTubeの料理を食べている所見て、
何度よだれが出て🤤足らない食材をすぐに買いに
行ったか幾度と知れず
今回の九鬼周造随筆集も先生のリアクションにて
読みたくなりました。図書館でかります。
美術 哲学と色々な方や作品を紹介して下さり
ありがとうございます。
コメント、ありがとうございます。
九鬼周造、是非是非ご一読くださいませ。
運命は訪れるものではなく、自ら切り開くもの。なんか共感しました。
それでは失礼致します🙇♂️足立区一のお調子者f@
いやぁ、運命って、なんかいろいろ考えてしまいます。