家庭料理研究家奥薗壽子オフィシャルサイト
例年、まっすぐ北上するはずの黒潮が
今年は、“ひ”の字みたいに蛇行していて
紀伊沖で大きく南にそれて、房総沖で岸に近づくような感じなんですって
太平洋側に流れ込む黒潮といえば、赤道を起源として北上してくる潮なので
温かい海が好きな魚たちをたくさん連れてくる潮です。
本来まっすぐ上がってくるところが“ひ”の字みたいになったことで
海岸線から大きくは離れてしまい
漁獲量が大変なことになっているそう。
北の方から南下してくる親潮にのってやってくるさんまも
今年は不漁で値段が高いしね。
魚はどうなるんだろうと、かなり心配。
スーパーの魚売り場に行ったら
やっぱり、さんまは小さめで高め
それは想定内だったのでやっぱりね、って感じだったのですが
すごーく大きなアジが、サンマより安かったのにはびっくりしました。
これは意外でした。
本当に立派なアジが、一尾130円!!
千葉でとれたものらしい。
そうか、“ひ”の字に蛇行した黒潮って房総沖で、岸に近づくんだものね。
千葉では、逆にたくさん魚がとれているのかな。
そんなわけで、今日の夕飯は鰺の塩焼きです。
ところで、魚料理を教えてください、ってよく言われるのですが
実際に魚料理のレシピを紹介しても、
なんか、いまいち反応がよくなくて
さんまなんかも、いろんな食べ方を提案しても、
結局塩焼きが一番おいしいねって結論になる。
で、私思うんだけど
やっぱり、塩焼きが一番おいしいってことで、いいじゃないって思うんですよ。
こんなことを書くと、本当に身もふたもないし
料理研究家として、いかがなものかと思うんだけど
日本の魚って、鮮度もよく、清潔で、きれいなので
あまり手を加えずに食べた方が、絶対においしい。
だからね、塩焼きばっかりでいいと思うの
たまに、塩味でさっと蒸すとか
さっと蒸してポン酢しょうゆをかけるとか
さっと醤油で煮るとか
こういう料理って、レシピにすると簡単すぎて
レシピにするほどでもないような調理法なんだけど
そういう料理で、もっと魚を食べた方がいいんじゃないかと思うんですよね。
ちなみに、塩焼きにするとき、あらかじめ魚に塩をして10分以上置くと
魚から水分が出て、ちょっと身がしまって、旨みも増す気がするけど
塩をして身がしまる分、ちょっと身がしっかりした感じになるので
ふっくら柔らかく食べたい時は、塩をしてすぐに焼く方がいいみたい。
さんまみたいに脂がしっかりのっている魚は
私は20分くらい置いて、身を〆てから焼きます。
こうすると、旨みもアップするし、中まで塩味をしみこんでいて
ワンランク上のおいしさになるんです。
でもね、この時期の鰺は脂が少なめで淡白なので
逆に塩を振ってすぐ焼いちゃうのもわるくないんです。
その方が身がふっくら柔らかく焼き上がるから
そっちの方が、なんかおいしく感じるんですよね。
好みがわかれるところです。
たかが、塩焼きですが
魚によってちょっとこだわってみるのも
塩焼きの楽しみかもしれません。
コメント
先生、おはようございます。
先生が描くと、何でも可愛らしくなりますね✨。
生き生きした感じもありますね。
私も、魚の塩焼きが大好きです。
先生は、皮まで食べますか?。
ポン酢もいいですよね?。
先生、今日も一日健やかにq(^-^q)。