家庭料理研究家奥薗壽子オフィシャルサイト
最近
「抗生物質と人間 ――マイクロバイオームの危機」(山本太郎著 岩波新書)
という本を見つけたので
さっそく読んでみました。
抗生物質が発見され、それまで直らなかった病気が治るようになった歴史と
抗生物質が、広く使われるようになったことで起こっている弊害について
書かれた本。
私たちは、体の中にいるたくさんの菌と共存関係にあって
その多くは、病原菌ではなく、それどころか、生存にかかわるような役割を担っている
長い時間をかけて築いてきた体の中の常在菌との共存関係が、抗生物質によってかく乱されてしまっている
その現状についての問題提起が、この本のテーマです。
確かに、抗生物質の発見により
それまでは死ぬしかなかった病気にかかっても、助かることができるようになったことは本当にありがたいことだと思うけれど
体の中で共存している菌も、同時に壊滅状態に追い込んでしまうんですよね。
そうなると、体の中の菌のバランスは、確実に壊れていくことになる。
また、体の中にいる菌も、抗生物質にやられっぱなしってわけじゃなくて
抗生物質に対して、やがて耐性を持ち始め、そうなるともっと強い、あるいは別の抗生物質でないとやっつけられなくなる。
抗生物質が効かなくなる、ということも起こってくるわけで
そうなると、菌と抗生物質のいたちごっこになるのだそう。
抗生物質を飲めば、みるみる元気になる、みたいなイメージがあるけれど
そんな単純なことではないとのこと。
この本の中で、印象に残ったことは、共存ということ。
それは、人間と細菌の共存、
人と人との共存
戦って勝つことより
戦わずに、共存するほうが、お互いに繁栄する
うまく共存する方法を探っていくことの必要性を著者はおっしゃっていて
そのことが、すごく心に残りました。
(戦って勝つことより、平和に共存するほうがいい。
これは、人と菌のことだけじゃないなとも、思ったり。)
抗生物質が必要な病気もある。
でも、抗生物質を飲まなくても治る病気もある。
更には、抗生物質を飲んでも、全く意味のない病気もある。
ちなみに、インフルエンザは、最近ではなくウイルスなので
抗生物質を飲んでも、意味がないそうです。
コメント
先生、おはようございます。
平和に共存、ひとと菌だけのことじゃありませんね。
基本はやっぱり、毎日のご飯ですね✨。
先生、今日も一日健やかにq(^-^q)。