でいりいおくじょのBLOG

2018.07.02

東林院 精進料理

妙心寺の塔頭、東林院に精進料理を食べに行ってきました。

東林院は沙羅双樹のお寺として有名なところ。

ちょうど今の季節、沙羅双樹が満開になるので、それを見ながら精進料理を食べる会というのがあって

それに行ってきたのです。

 

沙羅双樹というと平家物語でおなじみのあれです。

祇園精舎の鐘の音、諸行無常の響きあり

沙羅双樹の花の色、聖者必衰の理を表す

奢れるものも久しからず、ただ春の夜の夢のごとし

 

沙羅双樹は、沙羅という植物で

1本だと沙羅、二本寄り添っていると、初めて沙羅双樹というらしいです。

 

日本名は夏椿。

 

白い椿の花がポトン、ポトンと落ちていく様は

たしかに世の無常を感じさせるものがあります。

 

ただし、今年は全国的に、季節の移り変わりが前倒しで

桜が早かったのを皮切りに、すべての花が半月くらい早いペースで咲いていて

本来なら6月の終わりころに満開になるところが

もう6月の初め位からたくさん咲いていたので、この精進料理の会は大丈夫かなあと思っていたのですが

私が伺った日は、最後の一本がかろうじて花をつけている状況

なんとか花は見ることができましたが、9割咲き終わっていました。

 

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でもね、それも世の無常。

下に落ちて、少し茶色くなった花も無常です。

時の移り変わり、そしてまた来年咲くのを待つ楽しみ

満開に咲いている時だけが、花を見る楽しみではないですね。

華は奥が深い。

 

さて、精進料理の方はというと、

 

まずは、お菓子と抹茶を頂き、沙羅双樹の庭を拝見させていただきます。

お饅頭が、沙羅の花の形でかわいい。

 

IMG_7331

 

 

それから、いよいよ精進料理。

 

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右上の沙羅の花は、ジャガイモでできていて

さっと固めにゆでた後、甘酢につけてあるのか、ちょっと酸っぱい味がしました。

中心のオレンジは人参です、

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なす田楽は、甘い白味噌で京都らしい一品です。

なすの横に、なすの皮をゴマ酢で和えたものが添えてありました。

 

IMG_7346

 

 

白和えは、シャキシャキした青菜で、ちょっとピリッと香りがあり

辛子菜とか、わさびなとか、そういう菜っ葉のような気がしました。

その葉っぱの香りと食感を生かした感じで、あっさり目の白和えでした。

 

精進料理も、同じように見えて、やはり、そのお寺によって、作り方も味のつけ方も全然違っていて

ここ東林院の精進料理は、どちらかというと、家庭的な味わいでしたね。

禅寺の凛としたというか、ストイックな感じはあまりなく

どちらかというと、知り合いのおうちでもてなしてもらったような

優しい感じの精進料理でした。

 

おいしかったです、ごちそうさまでした。

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