家庭料理研究家奥薗壽子オフィシャルサイト
先日、鹿ケ谷かぼちゃを売っていたところで
ちょっと変わったナスを見かけました。
形状は、九州の長なすのような感じでひょろっと長く
色は、薄紫色。
いったいこれは、何なんだろう?
と思って聞いてみたら、白なすとのこと。
私の知っている白なすって、もう少しころっとした形で
皮の色が薄い黄緑色のナスだと思っていたので
このひょろっとした薄い紫色の白なすは、ちょっと不思議な感じでした。
一応紫色なんで、普通のナスとそんなに変わらないのかな
でも、こんななす、初めて出会ったので料理してみたいな
等と、いろんなことが頭をよぎり 、
結局、買って帰って、料理してみました。
とりあえず、焼いてみようと思って
食べやすく切ってみたところ
一般的なナスよりも水分が少ない感じ。
果肉はきめが細かくぎゅっと詰まていて、さくっとした手触りで固めです。
早速焼いてみると
油に触れた部分は、紫色が一瞬ふあっと鮮やかになりましたが
じっくり焼いて炒るとみるみる色あせていきます。
更にじっくりじっくり焼いて、しょうが醤油で食べてみると
果肉はねっとり独特な柔らかさがあり、それに対して皮が固め
加茂なすにすごく似ています。
それで、これは油で揚げるほうがおいしいのかも、と思い
もう一本は揚げてみました。
油に入れると案の定、ふあーっと紫色が鮮やかになるのですが
じっくり揚げようと、ちょっと油断したすきに焦がしてしまい
一気に、色が茶色くなってしまいました。
おそらく、果肉の、このねっとりした感じからしてでんぷん質が多いのかもしれません。
通常のナスよりも、焦げ方が早かったです。
とりあえず、加茂なす風に甘味噌をぬって、味噌田楽にしてみました。
本当は実の方に味噌を塗るところですが
皮目の紫色の感じも写真に収めたくて、皮の方にも味噌を塗っています。
食べてみると、まさに加茂なすです。
油で揚げてみると、皮はさらに固くなり
これも加茂なすっぽい。
2本しか買わなかったので
もうこれ以上試作できないのですが
この薄紫の白なす、また出会うことがあったら、もっと料理してみたい
好奇心をそそられる不思議なナスでした。
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