家庭料理研究家奥薗壽子オフィシャルサイト
今日は仕事納め。
私の仕事は家庭料理なので年中無休なんですけど
一応、今日は台所と冷蔵庫の大掃除をして、一年の締めくくり。
今日は、朝からおでんを仕込んで
ご飯の心配をしなくていいようにして
大掃除に没頭した一日でした。
それでも、まだ掃除は全部は終わらず
明日へと持ち越しです。
こういうのも、毎日、きちんきちんとしていないと
思わぬところがとんでもなく手間取るものですね。
毎年毎年、この時期は反省ばかり。
掃除はともかくとして
この時期おでんを大量に作っておくと
ご飯の心配をせずに、もろもろの雑事に没頭できるので助かります。
今日のうちのおでんはこんな感じ。
うちのおでんは、
だしは、昆布、煮干し、鰹節で
煮干しを入れるのがポイントです。
昆布と鰹節だけだと、あっさりしすぎるので
本当は、サバ節みたいなのがあれば、それを使うのもいいのだけれど
煮干しだといつも買い置きがあるので、入れています。
煮干しを入れることで、ぐっとうまみが濃くなるし
上品すぎない方が、おでんはおいしいと思うのです。
そこに、大量に日本酒を入れて
味付けは、塩と薄口しょうゆ。
あとは、味を見ながら濃い口しょうゆとみりんを少し。
日本酒を入れると、うまみと甘みが加わるし
また、さつま揚げみたいな練り物からも甘みが出てくるので
ほとんどみりんは入れなくても、甘みは足りる気がしています。
関東のおでんと違って
私が作るのは関西風のおでんなので
色はかなり薄いです。
大根とかも、たぶん東京の人から見たら
味がついていないように見えるかもしれませんが
塩と薄口醤油が入っているので
これでもしっかり味は染みているのです。
卵を入れるタイミングは、ちょっとこだわっています。
ゆで卵は、いい感じに半熟にゆで
(沸騰したところに入れて約7分)
他の具材がほぼ煮えて味がしみ込んだ後に、卵を入れ
さっと温まったらおしまい。
そんなんじゃ、卵に味がしみ込まないだろう?
と思うかもしれませんが
それでいいのです。
味をしみこませるために、コトコト煮れば煮るほど
卵は固く締まって、黄身の水分が抜け
のどに詰まる感じに煮あがると思うんですね。
私は、どちらかというと、黄身はしっとり軟らかく煮あがっているのが好きなので
半熟の卵をさっと煮ておしまいです。
卵の中まで味がしみ込んでいなくても
卵を半分に割って、黄身のところにおだしをかけて
黄身に直接だしをしみこませたら、
だしのうまみのきいた卵を堪能できます。
じっくりコトコト煮ても、黄身の中まで味をしみこませるのは至難の業で
味はしみこんでも、食感がぼそぼそしてまずくするくらいなら
直接に汁をかけて食べた方が、手軽で絶対おいしいと私は思います。
さて
今日は作りたてで、具材がいっぱいですが
明日になって、ちょっと少なくなったところで
はんぺんと、手作りのもち巾着、それからジャガイモなんかも入れちゃう。
これで、明日も、ご飯の心配せずに掃除に専念できるというもの。
あっ、それからね。
あまり行儀のいい食べ方じゃないかもしれませんが
おでんのお汁をご飯にかけて
おじやみたいにして食べるのも、実は大好き。
3日目くらいのお汁だと、すべてのうまみがまじりあってぐっとおいしくなります。
これは、私がひそかに楽しみにしている、秘密のお昼ごはんです。
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