でいりいおくじょのBLOG

2024.09.30

詩集とレシピ本

今日は、詩の講座です。

 

昨日からの

のどの痛みがひどくなったらどうしようかと心配したのですが

ぐっすり寝たこともあって、

今朝はずいぶん回復しました。

 

けれど、

こういうのは、人にうつしてもいけないので

今日は、教室に行かずにzoom受講です。

 

今回から新ターム

相変わらず、詩が書ける気が全くしないままの参加です

 

どうなるんだろうか、と思っていたのですが

いざ始まってみると

新しい気付きがたくさんあり

いい意味で、詩の認識が変わりました。

 

いろいろ、変わったところはあるのですが

一番大きな発見は、詩集の話でした。

 

詩集を編んでみて下さい

という話は、いつもされていて

それって、詩が書ける人に向けての話だから自分には関係ない

って、ずーっと思っていたのです

 

なので、今回もその話になった時

いつものアウェイ状態だなと思っていたら

違った。

 

プリンスは単独で曲を流されることを良しとしなかった。

なぜなら彼は

曲を作っているのではなくアルバムを作っているのだから、という話

 

そこから、

詩集というのは

一つ一つの詩を味わうという読み方以外に

 

詩集として

一つの流れとして読む読み方もあるという話になったの

 

ああ、そうかあ~~って思ったんです。

驚きと発見と納得。

 

それを聞いて、私はレシピ本のことを思ったんです。

 

レシピ本って、単にレシピを寄せ集めて1冊にしたように見えますが

レシピ本として、一つの作品なんです。

 

少なくとも、私はそう思っています。

 

だから私は、

本全体のテーマから

一つ一つの章立て

その中に入るレシピと

そのレシピを並べる順番

 

全て、自分で決めて

各料理に入るコピーも、全部自分で書いています。

そこは、どうしても人任せにできないのです。

(普通は編集者とデザイナーさんが全部やられます)

 

出来上がったレシピ本は、一つの作品だと思ってきました。

 

いや、もちろん

デザインだとか、スタイリングだとか

写真撮影とか、多くの部分は、

たくさんの方が、一緒に作って下さっているので

けっして自分一人で作っているとは思っていません。

多くの方に助けてもらって出来上がっている作品であることは

重々分かっています。

 

それでも私は、

レシピ本自体が自分の作品だと思ってきました。

 

だから、

一つ一つのレシピは、もちろんきちんと完成させていますが

それよりも、全体として伝えたい事が、上手く伝わっているか

それもめちゃ気になったりするのです。

 

そうやってレシピ集を作ってきたのに

詩集を読むときは、

全体としての流れを読んだりすることなく

ぺらぺらと、気に入ったものをいくつか読んで

わかった、分からんとか言っていたなんて

本当に、ごめんなさいって感じです。

 

考えてみれば

たしかに

若松先生の詩集は(ほぼ全部読みました)

詩と詩が、たがいに呼応しあい

一つ一つの詩というよりは、詩集として完成されている感じ

ものすごくわかりました。

 

どうして詩集を詩の流れとして

そういう作品なのだと思って読まなかったんだろう?

 

詩とは感情ではなく経験であり

自分の人生の意味を

自分が今ここに生きている意味を分かろうとすることだという話

 

でも、一つの詩で

自分の人生や、自分の運命や、自分の生きる上で大切な事や

そういうことのすべてを書ききれるわけがありません。

 

いくつかの詩を呼応させて

全体として、浮き上がらせる方が、ずっとわかり易い。

 

一つのレシピだけで

(それがどんなに完ぺきなレシピであっても)

そのレシピだけで、私の料理を伝えることはできないのと同じです。

 

詩と詩を響き合わせながら、一つのテーマを浮かび上がらせたもの

それが詩集なのだと

今日、はじめて気づきました。

 

詩を書くということ

詩を読むという事

 

なんか、新たな気持ちで向き合えそうな気がしてきました

 

一つ一つの詩が完璧でなくても

全てを伝えきれていなくてもいい

 

同時に、

詩を読んで全部がわからなくてもいいのだ

というのも、納得できました。

 

なんか深いなあ

 

でも、これがが分かったことで

また、詩との新たな関係を紡げそうです。

 

2024年9月29日詩

 

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