家庭料理研究家奥薗壽子オフィシャルサイト
今月号のDANCYUで
姫野カオルコさんが書かれている“いただく”信仰
という文章があるのだけれど
これを読んで、よくぞ書いてくださいました!!
と、うれしくなりました。
いやあ、実は、私もこの“いただく”という言葉
前々から、なんか気になって、気になって
私は絶対使わないんですけど、
なぜか料理界では、“いただく”って書いたり言ったりするのが普通で
例えば
レシピの作り方の最後のところで
「ポン酢しょうゆにつけていただく」
みたいな書き方。
よくあるでしょ?
「ポン酢しょうゆをつけて食べる」
でいいじゃないの、と常々思っていたのですよ。
テレビの料理番組でも
「こうすると、さっぱりいただけます」
という言い方をされている場合があるけど
「こうすれば、さっぱり食べられます」
でいいじゃないの、とこれも、常々思っていたのですよ。
姫野さんが書いておられるように
そもそも“いただく”って、謙譲語なんだから
私が作ったものを、私がいただくって、なんか変だし
レシピの作り方に、いただくと書いたなら
このレシピで料理を作った人に、いただくことを強要することになって
それって、へりくだれって言っているのと同じことなんですよね
日本語として、すごく変。
いやいや、私も、しょっちゅう変な日本語を使っているし
日本語の使い方について、へらそうに言えるような人間でもないし
「食べる」って書いたら、料理研究家のくせに品のないやつ
って思われるんやないかと、ちょっとびくびくしているところもあって
普段は心の中で「食べるでいいやん」って思っているだけで
こんな風に、はっきり言うのは、なかなか勇気のいることでした。
姫野さんが書いてくださったことで
レシピに、“いただく”ではなく“食べる”という言葉を自信をもって使えます。
食べるって書いたって、品がないわけじゃないぞ!!
なんか、すかっとしました。
さてさて
話は変わって、今日のお弁当です。
今日のお弁当は、
ひき肉とキャベツのソースチャーハン
キノコとトマトのスープ
ソースチャーハンは
豚ひき肉に、ウスターソースとみりんで味をつけて
ソース味の甘辛そぼろを作り
そこにほんの少しのカレー粉を隠し味に入れて、パンチをきかせたところに
ちくわ、キャベツを入れて炒め
あとはご飯を混ぜて出来上がり。
味を見て足りないようならしょうゆ少々を回しいれてもいいのですが
ひき肉にしっかり味をつけておくと、
それだけで、味が決まるはずです。
スープは、ベーコンを炒めたところに
昆布と水を入れ
あとはたっぷりのキノコ(しめじ、エノキ、干しシイタケ)
を入れてさっと煮て
最後にミニトマトを入れ、薄口しょうゆとコショウで味を調えたら出来上がり。
干しシイタケ、軸を取り、乾いたままぽきぽき手で砕いて入れるだけで
シイタケのうまみでスープの味がぐっと良くなり
シイタケ自身も具になります。
コメント