家庭料理研究家奥薗壽子オフィシャルサイト
今回の家庭の医学のオファーをいただいたときは
正直、ちょっと戸惑いました。
というのも、私自身痛風には全く無縁で
プリン体に関しては、まったく無防備な生活をしていたもので。
プリン体という名前くらいは知っていましたが
ほとんど知識がなかったので、一から勉強する必要がありました。
今回の料理の条件は
一食でプリン体
酸性食品とアルカリ性食品の比率が
まずはプリン体が何にどれくらい入っているかのお勉強。
それがわからなければ、
で、含有量一覧表というのを見てみると、びっくり!!
納豆一パックとごはん一善食べただけで
サケ一切れ食べただけで
プリン体って、お酒と魚卵に含まれているやつね
と思っていたら大間違い
肉や魚はもちろん、コメや小麦粉、野菜、調味料にもことごとく入っているんですね。
そこで、まず最初にやったことは
成分表を見て、プリン体含有量の少ないものをピックアップすることでした
それらの食品を組み合わせて料理を考えることにしたのです。
ところが、そうしてわかったことは
うまみのあるものはことごとくプリン体が多いということ。
鰹節、煮干し、ちりめんじゃこ、干しシイタケなど、ことごとく多いですね。
魚はイワシ、サンマ、カツオなども多いし
肉類では鶏肉が多い。
調味料にもプリン体が含まれているのは驚きで
味噌、ナンプラー、オイスターソースなどうまみの強いものは、やはりプリン体が多いですね。
肉でプリン体が少ないのは、豚ばら肉、ベーコン
これにキノコの中でもプリン体の少ないしいたけ、しめじ、エリンギあたりを使って
何とかうまみのベースを整えねば・・。
料理というのは、うまみのベースさえきちんと整えておけば
他の部分は手を抜いても、絶対まずいものにはならない、というのが私の基本的考え方なのですが
そのうまみ成分には、ことごとくプリン体が含まれている!!
う~ん、困ったなあ。
それからあれこれ試行錯誤して出来上がった今回の
プリン体が少なくて、うまみがある食材として
ゴボウ、レンコン、白菜、小松菜、卵、大根
豚バラ、ベーコン、トマト、しいたけ、チーズ
などを意識的に使いました。
豚バラやベーコンは酸性食品なので、プリン体が比較的少ないとはいえ
たくさん入れると、アルカリ性食品もたくさん使わないといけなくなるため
今回使える分量は、めちゃ少ないのですが
少ない分、効果的にうまみを引き出すため
じっくりいためて、香ばしさを油のコクを引き出すのがポイントとなります。
詳しいレシピは、みんなの家庭の医学の
で紹介していますので、
よかったら作ってみてください。
今回、プリン体カット料理を作ってみて、思ったことは
最終的には、やっぱりバランスというところに行きつくのかなということでした。
痛風の場合は、使える食材などにちょっと制限はあるものの
ご飯や麺類ばっかり大量に食べるんじゃなくて
どんぶりや麺の場合でも
タンパク質食品と野菜がバランスよく工夫したり
肉や魚を食べたら、その倍量の野菜を食べるように心がけたり
というのは、健康的な食事の基本だと思うんですよね。
だから、痛風とかプリン体とか、自分にはあまり関係ないわ、と思うんじゃなくて
健康の基本は同じだと思うので
今回のレシピも、何か参考になることがあれば、うれしいなと思っています。
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今日の「日めくりレシピ」は
「豚肉とレンコンのさっぱり炒め」
れんこんは水にさらさずに炒めることで、自然のとろみがつきますよ。
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