でいりいおくじょのBLOG

2019.02.22

家庭料理というジャンル

料理研究家、ではなく

家庭料理研究家という肩書にこだわってきました。

 

私がこの仕事をし始めた頃(30年近く前)

家庭料理研究家というと

料理研究家よりも一段低く見られたし

 

ああ、家庭料理ね

みたいな感じで、

きちんと修行をしていない人が料理のことを言っている

位の扱いを受けるのが普通でした。

 

それでも、やっぱり、私は家庭料理研究家であり続けました。

 

私は日本料理とか、フランス料理とか、というのと同じように

家庭料理というジャンルがあると思っているのです。

 

じゃあそれは、具体的にどういうものですか?

と聞かれても、一言ではうまく説明できないし

結局、どこのジャンルにも入らないような料理を、とりあえず家庭料理って安易に呼んでいるでしょ

みたいな誤解をされるのも嫌だし。

 

だから、私は

私の思う家庭料理というものを伝えるためには

やっぱり具体的に料理で伝えるしかないと思っていて

それもまとまった形で、伝えなければ伝わらないと思っていて

 

それで、その一つの手段として

毎日、日めくりレシピでアップすることに挑戦しているわけです。

 

一つ一つのレシピを見て、ああ家庭料理やわ~、やっぱ家庭料理ってすごいわ~

っていう風に思ってもらおうとは思っていなくて

(いや、思ってもらえたら、それはもうすごくうれしいのだけれど)

 

毎日毎日連続して料理を紹介することで

家庭料理というものの輪郭を点々でつないでいるのだと自分では思っています。

 

点々がたくさんたくさん集まって

一つのかたまりになってきたとき

なんとなくぼんやりと、家庭料理というものが浮かび上がる。

 

その時

そこに、懐かしさや、優しさや、温かさや、安らぎや楽しさや嬉しさ

そういうものを感じてもらえたらうれしいなと

そんな風に思っています。

 

家庭料理というのは

たぶん、一つ一つはささやかなものだけれど、

いつの間にか心の中に入り込んで、

心のよりどころとなるような料理。

 

そんな家庭料理を伝えられる人になりたいなと

日々思っています。

 

IMG_0961

僕もそう思う・・・。

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