家庭料理研究家奥薗壽子オフィシャルサイト
京都の老舗喫茶店とか
老舗洋食屋さんとか
ちょっとレトロなお店に最近ハマっています。
京都に帰るたびに、あちこち食べ歩くのが楽しみ。
今日行ったのは、平安神宮のところにある
グリル小宝
ここは、本当に昔からあります。
行くたびにびっくりするのが(ほかの老舗のお店もそうなんだけれど)
すごい人気なの。
今日も30分くらい並びました。
多分ね、こういうお店って、子供のころから食べに来ていていた人が
大人になってもまたずーっときて
年をとってもずーっときて
って感じなんだと思う。
だからねえ、味がぶれてないんですよ。
なんて言ったらいいのかなあ。
昔からずーっと、この味を守ってこられたんだろうなあって味なの。
このグリル小宝もそう。
ここに来ると何を食べるかいつも迷うんだけれど
一つのポーションが大きいから
2種類は食べられないんだなあ、それが悲しい。
となると、オムライスかハヤシライスか迷って
やっぱりここはオムライスで。
本当はこれにカニクリームコロッケもつけたいところなんだけれど
カニクリームコロッケも一人前が結構なボリュームなので
オムライスと二つは無理です、食べきれません。
因みにオムライスは大、中、小と大きさが3つあって
以前、すごーくおなかがすいていたので中を注文したら
全部食べ切れないくらいの大きさでした。
普通のお店の2.5倍くらいあると思う。
小だと、わたしが家で作る一人分くらいに見えて
実際食べてみると、ご飯茶碗2杯分くらいはあるかも、って感じです。
(写真では、大きさが伝わらないのが残念)
さて、ここのオムライスの特徴は
まず、卵。
ほら、薄焼き卵でくるんと包んであるタイプ。
今どきのトロトロのオムレツがのっているやつじゃないところが
ぐっとくる。
見た目は、こんな家庭で作るオムライスみたいなのに
上にかかっているデミグラスソースが
めちゃめちゃおいしいの(洋食屋さんなので、当たり前だけど)
これも、決しておしゃれな感じじゃないんです。
一言でいえば、昭和です。
ちょっと隠し味にケチャップとか醤油とかが入ってそうな味
(入ってなかったらごめんなさい)
そう思わせるような、懐かしい味がするんです。
さらに!!
中のケチャップライスは、鶏ではなく、薄切り肉が入っているの
玉ねぎと薄切り肉のケチャップライス。
でも、普通のケチャップとはちょっと違って、
甘さ控えめで、どちらかというとしょっぱい感じのケチャップライス。
意外にも大人な味。
でもそれが、またなんとも味わい深い。
で、そのケチャップライスが、ちょっととろりと柔らかめなんです。
薄焼きの卵がとろとろしていない分
ご飯のほうがトロリと柔らかくて
これがもう、絶妙に絡むんです。
更に!!
オムライスとは別に頼んだサラダ、これがまたおいしいの。
何がおいしいかというと、ドレッシングがなんとも言えずいいんです。
このドレッシングを食べた瞬間
私、おおーってうなりました。
なんでかっていうと
子供のころ、今日の料理のテキストなんかを見ながら作っていた
ドレッシングの味だったから。
塩と油と酢を乳化させて作るどろりとした白いドレッシング
まさに、まさに昭和の味。
こういう味のドレッシングは、もう久しく食べたことがなかったので
食べた瞬間に、タイムスリップ。
しばらく、あっちの世界から帰ってこれなかった~。
(手前の歯、マヨネーズで、これも手作りっぽくておいしかった~。
ドレッシングは後ろのシルバーの容器に入っている)
昔の味を、ずーっと守り続けるって
口で言うのは簡単だけれど、それは本当にすごいこと
特に、こういう家族何代も食べにくるようなお店は
ちょっとでも味が変われば、人が離れていく可能性もあるわけで
その努力のおかげで、
今私も、こんな幸せな味と時間を楽しませてもらえたのは
本当にありがたいです。
あっ、そうそう、もう一つ
水を入れてくれるお兄さんの
水の入れ方がめちゃかっこいいの
高いところからジャーって入れて、シュッと水を切る
おおおおおおおおーーーーーーって思う。
これを見たくて、水のお替り2回したわ。
おなかいっぱいです、ごちそうさまでした。
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