でいりいおくじょのBLOG

2016.06.25

京都中華 からしそば

先日京都で食べたからしそばを
 

家で作ってみました。

京都のからしそばというのは、

一見、東京のお店でもありそうな感じなのですが、

やっぱり京都しかないオリジナルなものだと思います。
 

麺は、柔らかめの太麺

(京都人は、うどんでもご飯でも柔らかいもの好き)
 

その麺にたっぷりとからしがからめてあって

上から、しょうゆ味のあんがたっぷりかかっていて、

食べるときに、全体を混ぜると

あんの熱でいい感じに辛しの辛みが飛び

口に入れたときに、ふわっと品のいい辛しの風味が口に広がります。
 

あんにも特徴があって

普通こういうあんって

豚肉とシーフードにもやしやら、白菜、キャベツって感じだと思うんですが
 

なんと鶏肉とえび、そしてレタスなんです。
 

豚肉じゃなくて鶏肉(皮なしモモ)を使い

そこに海老としいたけを合わせることで

脂っぽくなく、あっさりなのに、うまみは濃い。
 

更に、キャベツや白菜でなくレタスというのが、実によく考えられていて
 

レタスって、キャベツや白菜より薄っぺらいので

自己主張せずに、素直にあんのとろみと一体化し

麺と一緒に口の中に入れやすい。
 

そこまでは、

火の通りが速くて、黄緑色がきれいなので、私ここにいさせてもらっています

みたいな、謙虚な態度で存在しているのに
 

ひとたび口に入ると、俄然、心地よいシャキシャキとした食感で存在感マックスに。

いやあ、レタスすごいです。

キャベツや白菜では、こんな繊細なことできません。
 

つまり、辛しのきかせ方と言い、レタスの食感といい

太麺の柔らかさと、たっぷりあんの濃度と、めんにからむ感じと
 

どれも、どこか一つが突出するでもなく
 

うまく調和しているのが、いかにも京都っぽい感じでもあります。

上が、先日お店で食べたもの

下が、私の作ったものです。
 

実は、私、昔からあんかけ麺に辛子と酢を混ぜたものをかけて食べるのが好きで

あんかけとからしの組み合わせって、子供の頃からやっていたんです。
 

子供の頃、長崎の皿うどんが大好きで、よく食べていたんですけど

それに辛子酢をかけるのが好きだったのです。
 

実は、京都のからしそばも、からしのきかせ方がいろいろあって

私は、麺に辛子と酢を混ぜているところのほうが、きりっとして好み。
 

更に、

私の子供の頃からの食べ方で、後から辛子酢を回しかけるほうが好き。

そのほうが、辛子のつんとした辛みが生きるんです。

何か一つを、こんな風に際立たせると京都っぽくなくなるのですが

辛しに関しては、もう少しきかせたほうが私好みになると思ったのでした。
 

ちなみに、辛子酢に、少しごま油を入れると風味がよくなるんですけど

今回は京都風にゴマ油を入れずに食べてみました。
 

京都中華って、あまりごま油の香りを前面に出さないんですよね。

あくまで、和食っぽい仕上がりが特徴のようです

たぶん、味のベースとオイスターソースにしたり、ナンプラーを加えたり

にんにくやショウガを入れて、ごま油やラー油を入れたら

どんどん、中華風の味になるのだろうけれど

そういうものを、どんどん引き算していって

最終的に、シンプルなしょうゆ味にして

ごま油の香りもなくして

中華麺のこしや香りも引き算してうどんに近い食感にしてしまう。
 

自分で作ってみて、

京都中華は、引き算の中華なんだということがわかり

ここまで、引き算してしまえるのもすごいなあと感心。
 

既存のものを、いったん自分の懐に取り込んで

新しい形にするということは

つまり、これだけの引き算と

それに代わる別の足し算(レタスや鶏肉)が必要なのですね。
 

今回もとても勉強になりましたが

京都中華は、まだまだ未知なる世界なので
 

もっともっと、研究していきたいと思っています。

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