家庭料理研究家奥薗壽子オフィシャルサイト
人が多い場所が、あまり好きではないので
GWは、できる限り外には出ないで
家の中で好きなことをして過ごすのが断然いい。
はっきり言って、私は出不精です。
GW明けにお願いします、っていう仕事が何本かあって
本当は、そういうのをさっさと片付けるべきなのだけれど
子供のころから、8月31日に、必死で宿題を片付けるタイプなので
あれをやらなきゃ、やらなきゃと思いながら
ずるずると本を読んでしまう。
そういう心の葛藤も、実は楽しんでいるところがあるから、始末が悪いなあ。
今日読んだのは
「小泉今日子書評集」(小泉今日子著 中央公論新社)
これは小泉今日子さんが読売新聞の書評欄に書かれた10年分の書評をまとめた本で
以前から、気にはなっていたものの
他に読みたい本、読まないといけない本もあって、なかなか読むタイミグがなかったのだけれど
ここにきて、人から勧められて手に取ってみたというわけ。
こういう書評って、難しいなと思うのは
あらすじを書きすぎると、ネタバレになるし
一歩間違ったら、読書感想文みたいにもなってしまうし
かといって、うまく書きすげてしまうと
それでその本を読んだ気になって、実際にその本を読まないでいいやと思ってしまったりすることになってしまうし
そういう意味では、
この書評集は、小泉今日子という一人の女性が
本を読み、自分の心で感じ、頭で考え、一生懸命言葉を紡いで書かれたんだろうなということが、よく伝わってくる、とてもいい書評集でした。
本の読み方って
正しいとか、間違っているとか、そういうのは絶対なくて
何に反応し、何を感じるかは
読み手の、それまでの生きてきた時間や、考えてきたことや、経験して学んだことや
そういうものがすべて色濃く反映されてくるわけで
その人の人間性とかまで、透けて見えちゃいますね。
更には、それを言葉に置き換える作業は、決して簡単なことじゃなかっただろうに
どの書評も、まじめに、自分の内面に一生懸命向き合って書かれたんだろうなあと思えるものばかり。
巻末にある、書評委員10年を振り返っての特別インタビューの中で
アイドルだから、これくらいでいいという風に思われたくない
とおっしゃっている箇所がありましたが
本当に芯の強い、素敵な大人の女性だなということが分かりました
この本を読んだ人は(私だけじゃなく)
きっと彼女のことをもっともっと好きになると思う。
自分の心で感じ、自分の頭で考え、自分の言葉で伝えること
私自身も、これまでずーっと大事にしてきました。
きっと、その部分さえ踏み外さなければ
料理に対する思いは、必ず伝わるはずだと、
この本を読んで、新たに確信しました。
うん、これからも頑張ろう。
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さて、我が家の夕飯は焼き鳥です。
娘の仕事が休みだったので、こういうのもいいかなと。
鶏もも肉は皮を取って一口大に切り
あらかじめ塩とオリーブオイルをもみ込んでから
ねぎと一緒にくしに刺していきます。
焼き鳥屋さんだと、焼きながら塩を振っていくところですが
家だと、その塩加減が結構難しかったりするから
先に、鶏肉の重量の1%を目安に塩をもみ込んでおくほうが
塩加減のばらつきがないので、簡単です。
あらかじめ油をもみ込んでおくと、肉が乾かずしっとり焼きあがります。
とった皮は、皮だけで串に刺して
これもカリッと焼けば、焼き鳥屋さんの鶏皮が自宅でできちゃうってわけ。
あとは、シイタケと、ミニトマトも串に刺して
こちらも軽くオリーブオイルを塗って塩を振っておく。
特にしいたけは、オイルを塗って塩を振っておかないと
水分が抜けてからからに焼きあがるので、この油と塩は大切です。
さてこれらを焼くのに、フライパンでも上手に焼けるんだけど
今日は、魚焼きグリルで焼いてみました。
フライパンだとチキンソテーみたいな焼き上がりになるのに対して
グリルだと直火なので、焼き鳥屋さんの雰囲気はこちらのほうが味わえるかな。
強火で一気に焼き上げれば、ふっくらジューシーで、おいしいです。
焼き鳥なんて、スーパーでも安くで売っているので
別に家でわざわざ作らなくても、と思うかもしれませんが
料理って、このわざわざ作るってところに楽しさやわくわく感があって
それが、味だけではないおいしさになると思うんですよね。
めんどくさいことが、おいしくするための調味料にもなる!!
とくに、GWのように、時間がたっぷりあって
家でダラダラと飲んで食べてってときには、こういうのもありですよ。
みんなでわいわい言いながら準備して、わいわい言いながら焼きながら食べる
楽しくておいしくて、びっくりするくらい安上がり。
よかったら、お試しあれ。
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