家庭料理研究家奥薗壽子オフィシャルサイト
京都の大文字に勝手に火がつけられた事件。
本当に、本当に、腹が立つ。
京都の五山の送り火は
京都のお盆の風物詩で
「大」「妙・法」「舟形」「大」「鳥居」
で五山です。
これは、単なる、お祭り騒ぎの行事ではなく
京都人にとっては、長い伝統のある、心のよりどころともいえる行事です。
というのも、
夏のお盆の時に、ご先祖様の魂をお迎えするところから始まって
そのお迎えした魂をお送りする行事が送り火で
ご先祖様の魂が、帰っていくときに、
帰り道を間違わないように、鐘を鳴らし、火を燃やして夜空を照らし
最後まできちんと丁寧にお見送りをさせていただく
そういう行事なのです。
しかも、長い歴史の中で、続けていくために
保存会の人たちが
事前に山に入り下草を刈ったり、掃除をしたり
たくさんの人が、本当に一生懸命大切に守ってきてくださっていることで
続いている行事でもあるのです。
単に、山で火を燃やしているのとは、全然違うんです。
京都以外の人は
大文字に火がつけられ位でと思うかもしれませんが
この事件は
その大事にしている心のよりどころに、土足で足を踏み入れられたに等しく
憤りを通り越して、喪失感さえあります。
今年の大文字は、
もともと規模を縮小して行われることが決まっていましたが
それさえ、できるかどうか危ぶまれている状態だそうです。
今回の事件、
かなり用意周到に準備されていたようですが
どれほどの喪失感を与えたか、
そのことを、しっかり受け止めてほしいです。
本当に、悲しい。
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