家庭料理研究家奥薗壽子オフィシャルサイト
以前、見たことがある映画で
ストーリーは、忘れてしまっているところもたくさんあるのだけれど
最後の最後で、めちゃめちゃ感動したことだけは
鮮明に覚えてる。
それが、この映画。
「グラントリノ」
最近、やっとプライムになったので
うれしくて、見ました。
ストーリをざっくりと書いておくと
奥さんを亡くしたコワルスキー(クリントイーストウッド!)は
超堅物な頑固おやじで
息子一家とも、うまくいっていないし
隣に住む、フン族一家とも、仲が悪い。
亡くなった奥さんが、それを心配して
自分がなくなった後のことを神父さんにお願いしていたので
神父さんは、何か時にかけてくれるのだけれど
頑固さは、一向に治らない。
ところが、ひょんなことから
隣のフン族一家の息子と仲良くなり
次第に、一家とも仲良くなっていきます。
ところが
一家が巻き込まれた事件がきっかけで
物語は、思わぬ方向に進んでいきます。
ネタバレになるので、
詳しくは書きませんが
コワルスキーは
自分の人生の中で後悔していることがいくつかあり
その一つが実の息子とうまくいっていないことでした。
隣のフン族一家の息子のタオと、コワルスキーが
少しずつ親しくなっていく過程は
とてもいいシーンで
自分の息子にしてやれなかった過去を
やり直しているようにも見えます。
登場人物の中では
若い牧師さんががすごくいい人で
神など信じていなかったコワルスキーが
その牧師さんに対して心を開いていく過程も心打たれます。
そんながいい話なだけに
そこで起こる事件が、とても悲しく、腹が立ちます。
ある暴力事件が起こり
暴力を力で封じ込もうとしたことで
状況は、どうしようもないことになってしまうんです。
暴力に対して、暴力で対抗すること
それは、コワルスキーが戦争で体験した
憎悪の負の連鎖です。
戦争で、何にもの人を殺した罪悪感に苦しんでいたはずなのに
また、暴力を暴力で抑え込もうとした自分に嫌悪するコワルスキー
この連鎖を止めるには、どうすればいいのか
コワルスキーがとった行動は
正解かどうかはわからないけれど
コワルスキーの懺悔の形だったのかなと思います。
いやあ、この映画の良さを伝えるのは難しいなあ。
他の人に、この映画の良さを伝えようとしても
すごく、伝えにくい。
実際、他の人に、この映画がいかに素晴らしいかと
話そうと試みたんだけれど
ネタバレにならないように、かいつまんで話をすると
全然面白そうに思えない
って言われました。
確かに、そうかもしれません。
でもね、最後の最後は
めちゃめちゃ号泣します。
ホントです。
クリントイーストウッドの作品に共通している
家族って何?
人と人とのつながりの中で、大切なことは何?
で、結局
人と人は、血のつながりだけでない
つながりの中で、生かされている
というようなことも、じわっとしみます。
見たら、感動しますので
おすすめです、本当にホント
コメント
ネタばれ注意‼️
ボクは俳優としてのイーストウッドも監督としてのイーストウッドも大好き。又々長いし、肝心のラストもネタばれしていますが、以前レンタルDVDで観た時の感想をアップさせて下さい🙇♂️最後にはボク的イーストウッド出演作、イーストウッド監督作ベスト5もおまけに書きました。
それでは良い映画を沢山観て、良い人になって下さいね😉サヨナラ・サヨナラ・サヨナラ👋足立区一のお調子者f@
「グラン・トリノ」(監督:クリント・イーストウッド 117分)
話の内容は偏屈な人種差別主義者の老人とモン族の青年との交流。
神父に「何も知らない27歳の童貞野郎で、信仰の厚い年寄りの女どもを「永遠の命がある」と騙している」と毒づくセリフが面白かった(最後に毒づかれた神父がそのセリフを言う演出も良かった)。
フォード工場でずっと勤めていた父親と日本車の営業をする息子というシチュエーションが面白かった。
イタリア人の床屋との毒づき合戦が面白かった(あとでモン族の青年を連れてきて「男の話の仕方」を教えたり、最後にモン族のギャング団の所に乗り込む前に髪だけでなくヒゲもそってもらって20ドル(いつもは10ドル)渡す演出(いつもは罵り合っているけれどホントはとても仲が良いという感じがよく出ていた)が良かった
最後まで主人公はモン族のおばあちゃんには嫌われていた(モン族の言葉なのでおばあちゃんが何を言っているかは主人公には分らない)という演出が面白かった。
黒人にモン族の女の子がからまれているのを主人公が助ける演出(最後のモン族のギャング団の所に乗り込む時にもバリエーションの少し違う同じ演出が繰返される)はイーストウッドアクションの独特の緊迫感(ダーティハリーで銀行強盗する黒人に銃を向けて「何発残っているか考えてる」というシーンのような緊迫感)があった
主人公が誕生日に息子とその奥さんがケーキを持ってやってくるが、それと一緒に老人施設入居のパンフレットも持ってきて、主人公が息子とその奥さんを家から追い出す所がコミカルだった(その後、隣のモン族のパーティに誘われて食い物をいっぱいもらう所の和気藹々とした雰囲気とのギャップも面白かった)
モン族の祈祷師のおばあちゃんがいい味を出していた。
最初は嫌っていた隣のモン族達と主人公が徐々に仲良くなっていく感じがうまく描かれていた(モン族のギャングを追っ払ったお礼に花や食い物を階段の所にもってくるモン族の人達を最初は拒否していたのを受け入れるようになったり、モン族の女の子を黒人から助けて仲良くなったり、モン族の青年をあずかって、最初は樹にとまる鳥を数えさせるなど冷たくあしらっていたのに、徐々に家の手伝いをさせたり、仕事を紹介したり、最後にはデートに大事なグラントリノを貸したりと徐々に打ち解けていく感じが自然な感じで描かれていた)。
アイルランド人の建設業者に主人公がモン族の青年を紹介する所も、イタリア人の床屋と同様、口ではののしりあっているが本当は仲が良い感じが良く出ていた
モン族のギャングが働き出したモン族の青年のほっぺに根性焼を入れて暴行したのを知って、主人公がモン族のギャングの家に行って仕返しをする所もイーストウッドアクションの独特の緊迫感があった。
モン族のギャングの所に乗り込む前の、教会での懺悔がコミカルだった(妻に秘密で他の女とキスした事やボート買って税金を払わなかった事などどうでもいい事を告白した後、息子との齟齬の事を語りだす。)
モン族の襲撃を受けた後、主人公が自宅の中で暴れて(犬まで怖がって寄り付かなくなる。しかし静まると又犬が戻ってくる)、その後椅子に座ってタバコを吸っている時の部屋の暗さが、イーストウッドの作品によくある暗さでいい感じだった。
モン族のギャング団の所に乗り込むラストは、法の裁きを破ってスコルピオンを射殺した「ダーティーハリー」とは異なり、自分が射殺される事でギャング達に法の裁きで裁いてもらうというもので、法律を破るアウトローのイーストウッド像とはかなり違った結末だったが、2009年現在の時代やイーストウッドの成熟さや年のとり方を考えると結末としてはナカナカ見事な落としどころだと思った。
最初と最後が教会の葬式というのも、ストーリー展開の基本的な演出で良かった。
全般的に
イーストウッドの「偏屈で差別主義者だけど、口や態度ほど根はひどくない」という役柄がとても良かった。
隣のモン族の人達やイタリア人の床屋やアイルランドの建設業者など脇役の人たちも良かった。
隣のモン族の人達との交流も上手く描かれていて、異文化交流ものとしても面白かった。
神父への暴言やイタリア人の床屋とのやり取り、黒人とのアクションなど、観ていて「いい感じだなぁ」と思ったセリフや演出が、バリエーションを変えてもう一度繰返されて出てきたので、面白かった。
イーストウッド独特の緊迫したアクションもあるし、ラストも現在の時代背景(暴力では何も解決できない・暴力は野蛮という感じ)やイーストウッドの年齢や成熟さからは妥当な落し所だとボク的には思った。
演出がとても見事で、イーストウッドはいい年のとり方をしているとこの作品を観てボクは思った。
ボクはイーストウッド作品が大好きです。
出演作ベスト5は
1位 真昼の死闘(監督:ドン・シーゲル)
2位 アルカトラズからの脱出(監督:ドン・シーゲル)
3位 ダーティー・ハリー(監督:ドン・シーゲル)
4位 白い肌の異常な夜(監督:ドン・シーゲル)
5位 ダーティーファイター(監督ジェームズ・ファーゴ)
監督作ベスト5は
1位 ガントレット
2位 アメリカン・スナイパー
3位 スペースカウボーイ
4位 許されざる者
5位 ブロンコビリー
次点
運び屋
グラン・トリノ
インビクタス 負けざる者たち
アウトロー
ジャージー・ボーイズ
ハートブレイク・リッジ/勝利の戦場
ホワイトハンターブラックハート
パーフェクトワールド
ダーティーハリー4
です。
出演作はほとんどドン・シーゲル監督作品になってしまいました。
監督作は絞るのがムズカしく次点を沢山あげてしまいました。
イーストウッド作品を観る時、良かったら参考にして下さい。オール阪神巨人さんでしたぁ~。(「バラエティ生活笑百科」仁鶴師匠調)
長々と失礼しました🙇♂️それでは失礼致しますf@
わ~~~っ、たくさん教えていただいてありがとうございます。
気になっていた映画もあるし、まったく知らなかった映画もあるし
映画は知っていたけれど、監督作品だった~っていうのもありました。
勉強になります。
また、見たいと思います。
教えて下さって、ありがとう!!!!