でいりいおくじょのBLOG

2023.01.20

ドキュメント72時間『大阪 昭和から続くアパートで」

ドキュメント72時間というNHKでやっている番組が大好きで

よく見ます。

 

今回は、大阪港の近くにあるアパート。

昭和40年に建てられた古いアパートで

 

そこに住む人々の話です。

 

このアパートは3棟の建物でできていて

部屋は1DK,または2DK

 

共同のトイレ

共同のお風呂場

共同の洗濯機

共同の干場

 

まるで、かつての昭和の日本がそのままタイムスリップしたような感じ

住んでいる人は

基本、ひとり暮らしか、夫婦二人暮らし。

 

ずーっと住んでいる人や

一人暮らしになって、最終的にここに来た人や

それぞれに人生があります。

 

1階部分に集会所があって

朝8時に開くと

次々に人が集まってきて、宴会が始まります。

 

朝からお酒!!

 

それぞれにビールやら焼酎やらを持ち寄って飲んでいるんです。

朝からべろべろになっている男性もいるんです。

 

うそっ!?

 

ところが不思議なことに

その集会所、

そんなに楽しそうに盛り上がっているのに昼過ぎには閉まり

それぞれ、みんな自分ちに引き上げていきます。

 

次の日

 

集会所では焼きそばパーティーが開かれています

 

何でも、

みんなが飲んでいたお酒の空き缶、空き瓶がたまったら

それを売ってお金に換え、

材料を買ってきて、こんな風に時々焼きそばパーティーをするらしい。

 

昨日、べろべろになっていた男性の姿が見えないので

管理人さんが、焼そばを部屋までもっていってあげてる。

どうやら具合が悪いらしい。

 

なんか、ほんわかして、

べたべたしてないけれど、深いところに優しさがあるなあ

 

この番組を見て

なぜか岡本太郎の言葉を思い出しました。

「自分の中に孤独を抱け」って言う本の中に書いてあった言葉なんだけれど

 

*****************

孤独であるという事は全体であること

*****************

 

このアパートに住んでいる人たちは

それぞれ孤独なんですよね。

 

だって、一人暮らしで

だんだん年を取ってきて

この先、死ぬまで暮らすことになる。

 

一人で暮らすって

淋しさも、心細さも、不安もあると思う。

 

だからこそ、ものすごく他を求めていて、他を必要としていて

お互いに思いやっているのが伝わってきます。

 

アパート全体を住みやすいようにしようって言う感じが

ものすごく伝わります。

 

例えば、

朝から集会所でお酒を飲んでいるのって

これ、どうなのよって思ったけれど

 

よくよく見てみると

 

この集会所は昼過ぎでしまってしまうため

だらだらとお酒は飲めないの。

 

朝からべろべろになっていても

自分の部屋に帰ってからは、もう飲んでないと思う。

 

だから夜は、きちんと寝て

また、明日朝早くから集会所に行ってお酒を飲む。

(集会所に顔を出すことで、暮らしのリズムができているとも言える)

 

そうすることで

お互いに今日も元気だね、生きてるね

って確認しあっているんだと気付いた。

ある意味、とっても健全です。

 

そして、みんながお酒を飲んだ空き缶を貯金をして、

みんなでご飯を食べる。

 

これも、考えてみたらすごくいいね。

自分たちが、朝ここに集まる理由になるし

楽しく飲む名目になる。

 

共同体として素晴らしい。

 

具合が悪くなった男性に焼きそばを持って行ってあげた管理人さん

 

孤独に具合が悪くなって、孤独に死んでいく人がいないように

気配りしてるんだと気付きました。

 

孤独であっても、全体の一部で居続けることが大事。

 

 

このドキュメンタリーの舞台はアパートだったけれど

これは、社会の中で生きていく場合でも、同じことが言えるなあって思います。

 

年を取っても、

大きな共同体の中の一人として孤独であるということが、

大事だと思いました。

 

さみしさを知っているから助け合える

さみしさを知っているから思いやれる

さみしさを知っているから優しくなれる。

 

そういう風に、

生きたいな。

 

2023年1月19日ドキュメンタリー72時間昭和アパート

コメント

  1. ひさご より:

    私もドキュメント72時間、毎週見ています。
    20日放送の、神戸・長田区のお好み焼き屋さんも、良かったですねえ。
    お好み焼きがとってもおいしそうだし、何よりあの大判焼き、100円は安すぎ!
    何十年も通い続ける人がいるのもわかります。
    こんなお店が近くにあれば、絶対行くんだけどなぁ。
    でも若い人は大型店に行ってしまうとか。なんだか寂しいです。

    1. 奥薗壽子 より:

      見ました!見ました!
      お好み焼き屋さんもよかったですよね。
      地域の人の心のよりどころって言うか、ああいうお店大事ですよね。
      昔は、私もあんな風に大判焼きとか買いに行くお店があったんですが
      今は、コンビニとかでスイーツ買えちゃったりするしね。
      商店街って、そこに住んでいる人が、そこで買う事で守られるんですよね。
      あらためて、商店街で買い物しようって思いました。

  2. けんじ より:

    72時間
    今BSで見ました。
    みんな明るく振る舞ってて
    影がある。
    光と影 生きてる証ですね。
    変わらず続くアパートの日々。
    孤独だけど仲間がいる安心感。
    それが集会所。
    集会所に行くことが生きてるということ。

    1. 奥薗壽子 より:

      見て下さって、ありがとうございます。
      良い番組でしたよね。
      人と人の距離感が、すごくいい感じ。
      一人だけど一人じゃない。なんか温かくていい番組でした。

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