でいりいおくじょのBLOG

2024.05.23

太田記念美術館「月岡芳年 月百姿」 

今日は美容院に行く日だったので

ちょっと早めに家を出て

太田記念美術館に行ってきました。

私の行っている美容院の、すぐそばにあるのです。

 

太田記念美術館

 

太田記念美術館は

浮世絵を中心に展示していて

私の大好きな葛飾北斎や歌川国芳の展示もよくやっているので

美容院に行くときに、ちょっと立ち寄ったりしているところなのです。

 

今回の月岡芳年は、その歌川国芳のお弟子さんで

今回の月百姿は

病と闘いながら月をテーマにして描き続けたシリーズ

 

ちょっと前に前期が終わり(見に行くタイミングを外しました)

今日は、後期の方です。

 

今回の月岡芳年の浮世絵、めっちゃ物語があるんです。

 

見ていると物語の情景がありありと浮かんできて

そのうちに描かれているものが動き始めて

風の吹いてくる気配とかも、ものすごくリアルに感じるし

もちろん楽器を弾いている絵は音が聞こえるし

そうでない絵でも、しーんとした静けさの中に潜む音が伝わる

 

これね、言葉ではうまく言えないんだけれど

本当に、そこの場面に入り込んだみたいな気持ちになるんです。

 

見ても見ても、見飽きません。

 

すごい!!!

 

今回の私の一番のお気に入りは

月百姿 名月や畳の上に松の影

太田 松

 

 

月の光で松の影が畳に映っていて

それを女性が見ているところなんだけれど

部屋の中には、鮮やかな、もみじの絵や、松の絵がかかっているんですよ

なのに、その月の光で映った松の影に見入っている

 

なんなら、この女性の着物や、調度品の色鮮やかなのに比べ

影は色もなく、華やかさもないのに

なぜか、心奪われる

 

それ、なんかすごくわかる気がするんですよね。

たぶん、私がこの女性でも、影を見たと思う。

それも、こんな風に、寝そべって、こういう低い姿勢で

影と同じような低い位置から、この影を見たと思う。

 

最初は、そんなことを思ったんだけれど

 

そのうちに

その顔がちょっと切ない顔がに見えてくる

 

ああ、これは

松と待つが掛けてあって

来る当てもない誰かを待っているのかも

 

そんな気がしてきました。

 

来る当てもない人を、長く待っている

ああ、今日も来ないのかも

夜も更けてきた

来てくれたのは、月の影だけ

 

松の影に恋しい人を想う

なんだか切ない気持ちにもなりました。

 

月の光は、切ないなあ。

でも、心に優しく寄り添ってもくれている

 

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後、良いなと思ったのは

つき百姿  盆の月

 

太田 盆

 

これは、お月さまの光の中で、盆踊りをしているのかな

これも、満月の光って

なんか踊りたくなる気持ち、すごくわかるし

この踊っている感じが、すごく楽しそうで、

見ていてワクワクしました。

 

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あともう一つ、気になったのが

つき百姿 しばゐまちの暁月

 

太田 芝居

 

左奥にシルエットで見えているのが芝居小屋で

そこに集う人の姿もちらほら

そこに向かう女性の姿は

ごひいきの役者に合うためにめちゃ着飾っていて

髪型とか、着物とか、ものすごく力が入っている。

 

注目すべきは、この化粧!!

下唇が緑なんです!!!!

 

なんで!?

 

この時代、こういう化粧が流行っていたらしい。

これ、どう見てもおかしいと思うんだけど

化粧の流行りって、なんか面白いなって思ったのでした。

 

考えてみれば

時代によってはやりすたりの化粧があって

昭和の頃

めちゃ太い眉毛が流行った時期もあるし

反対に細い細い眉毛になった時もあるし

昭和の頃なら水色のアイシャドウを入れるのが当たり前の時期もあったし

 

化粧って、時代を反映しますよね。

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今回の展示は、一つ一つの絵に物語があって

一つ一つじっくり見ていたら、ぐったり疲れて

ヘロヘロになって美容院に行きました。

面白かったけど、

風って見る人の生気を吸い取って

命が入っていくんだろうな。

 

浮世絵、めちゃ面白いのでお勧めです。

是非是非。

 

*浮世絵の映像はネットで検索しました。

 

コメント

  1. ママデューク より:

    浮世絵。あまりしっかりと見た事はないけれど、今回の月岡芳年の月の浮世絵を見るとかなりカラフルだなぁと感じました。
    1番印象に残ったのは盆の月。踊っている動きが伝わってくるような躍動感が良かったです。
    今回も作品の写真ありがとうございます🙏楽しめました😃
    それでは失礼致します🙇‍♂️足立区一のお調子者f@

    1. 奥薗壽子 より:

      浮世絵って、今風に言うと、漫画とかアニメとか、ああいう感じだと思うんですよ。
      見ていて、楽しいもの、物語の世界に入れるもの、いろいろあって
      浮世絵もいいもんです。
      楽しんでもらえてよかった。

  2. ぼのぼの より:

    いつも奥薗先生のお料理を作っています(^^)今病気で休職していますが、先生の美味しいメニューを作ることが楽しみです!火曜に何のメニューが出るのだろうと、いつも楽しみにしています😊ありがとうございます!
    ガーリックチキンソテー、食べたことがなく、にんにくもチューブしか買ったことがないので、初めて買って、作るのが楽しみです!
    料理が得意でないため教えていただけたらありがたいのですが、皮を5分焼いて、ひっくり返したら大体何分焼いていらっしゃいますか?
    もも肉はずっと前に、大丈夫だと思っていたけど中が生で怖い思いをしたことがあり、大体の目安があると心強いなぁと思いました😊

    1. 奥薗壽子 より:

      うれしいコメント、ありがとうございます。
      もも肉の焼き方ですが
      皮目の方からじっくり焼いて、焼いている間に身の方も白っぽくなってくるぐらいまで焼いて(よかったら動画でチェックしてみて下さい)
      そうなったら、身の方も、8~9割火が通っているので
      ひっくり返した後は、2~3分程度で火が通ると思います。
      ひっくり返す時点で、身の方まで白っぽくなるまで、ここもポイントです。
      また、万能鶏もも肉で作ってもらうと、切ってあるので
      大きいまま焼くよりは、火の通りが早く、生焼けの心配はないと思います。
      是非是非お試しあれ。

  3. ともこ より:

    芸術に触れるのもいいですねぇ!浮世絵、広島にもあるのかしら。機会があれば見に行きたいです😊

    1. 奥薗壽子 より:

      広島の方ですね。
      さがしてみてください。あるかもしれません。

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