家庭料理研究家奥薗壽子オフィシャルサイト
今日のみんなの家庭の医学
見ていただいた皆さん、ありがとうございました。
見なかった皆さんにも、番組の内容を知っていただくために
ちょっとだけ補足説明させてください。
今回は、心臓強化スペシャル。
心臓を活性化するのに、鉄分を取ることが有効であるという
最新の医学研究をもとに
今回は、鉄分をたっぷりとれるレシピの依頼をいただきました。
鉄分というのは、吸収率が悪いし
今日たっぷり食べたから、明日からは当分食べなくてもいいというような栄養素ではなく
毎食、こまめに食べないとだめらしいんですね。
しかも、それを10~14日食べ続けないと、効果が出ないとか。
最初は、レバーや赤身の肉などのように
鉄分の含有量の多い動物性の食品をベースに
常備菜を考えていたんです。
これらの動物性の食品に含まれる鉄分量はかなり多いので
少しの量で効率よく鉄分を取れるから、ちょこちょこ食べるにはいいかなと。
でも、毎食毎食、食べ続けることを考えたとき
レバーを毎食食べるって、結構きつい気がするし
またレバーを毎食食べ続けるために、レバーを料理し続けるのも、更に、もっときつい気がするし。
赤みの牛肉にしても
毎食食べるとなると値段の問題や、
脂肪や、エネルギーの取りすぎという問題も考慮しないといけなくなるし。
そうなると、動物性の食品より
植物性食品でベースを作り、あっさりとして、飽きの来ない味に仕上げたの方が、食べやすいのではないかという結論に達したのでした。
そうして出来上がったのが、切り干しと油揚げの胡麻和え。
切り干し、油揚げ、エノキ、ゴマ、鰹節
いずれも鉄分豊富な食品です。
油揚げは、乾煎りすることで香ばしさをプラス。
切り干しは、さっと洗って水に浸し、
歯ごたえを残して仕上げることで、うまみたっぷりの仕上がりになります。
切り干しはわざと歯ごたえを残したのですが
それには理由があって
以前、歯痛で柔らかいものしか食べられなくなり
豆腐とヨーグルトだけで2週間ほど過ごした経験によるのです。
豆腐とヨーグルトの味は、大好きなので飽きないのですが
食感のないものを食べ続けることが、ものすごく苦痛でした。
とにかく、噛みたいのです。
味に飽きるというより、噛まないということの方が私にとってはストレスだったのです。
そんなわけで、切り干しはわざと歯ごたえを残し、
毎日常備菜を食べ続けるストレスを、少しでも緩和させたいと思ったのでした。
また、今回は、この常備菜を使ったアレンジ料理を42品考えました。
ほんの少し味を変えることで、味に飽きずに食べられるというのもさることながら
いろいろにアレンジできるということで
次は、あれを作ってみよう、明日はこれを作ってみようと思ってもらえたら
それだけで、この常備菜を食べ続けることが楽しくなるかなと思ったのです。
今回、本当に楽しみながら作ってくださったことで
本当にうれしく
ただただ感謝でした。
ちなみに、今回撮影に協力してくださった
巣鴨のパン屋さんのアルル。
こちらのパンは天然酵母と小麦粉の香りがものすごくよく、
めちゃめちゃおいしく
パン好きの私としては、近いうちにまた買いに行きたいなあと思っているところです。
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