家庭料理研究家奥薗壽子オフィシャルサイト
みんなの家庭の医学の「長引く不調㊙改善法SP」で
便秘改善のレシピを紹介させていただきました。
今回は、本当にちょこっとだけの出演でした。
ご飯を冷やすことで、レジスタントスターチという消化しないでんぷんに代わるので
冷やしたご飯を使ったレシピを考える
というのが、最初に伺っていたざっくりしたテーマでした。
それをうかがった時、冷ご飯って、別に食べにくくもないし
レシピにするほどの事でもないんじゃないの?というのが正直な印象でした。
ところが実際に打ち合わせをしてみると、どうやら冷ご飯は冷ご飯でも
冷蔵庫で冷やしたご飯だということで
それでもまだ、その時点では、そんなに難しいことはないなと思いました。
ところが、家に帰って実際に試作してみると、思った以上に食べにくい。
つまり、単に冷めたご飯とちがい
ご飯を冷蔵庫に入れて冷やすと、ぽろぽろのパラパラで硬くて、あじがなくて、
ご飯のおいしさが全く感じられなくなるんですね。
それじゃあ、これを柔らかくおいしく食べられるように工夫すればいいのか、というと
それではだめなのです。
この、硬くてぽろぽろの状態こそが、消化しない状態で便秘に効くそうなので
硬くてぽろぽろの状態でおいしく食べられる料理法を考えるのが、今回の依頼だったのです。
最初楽勝だと思っていたけど、いざやり始めると、意外に手ごわい・・・。
そうして、私が考えた作戦のポイントは3つ
①
ねばねば食材と合わせる
②
水分を上手にプラスする。
③
食感のあるものをプラスする。
まず、ねばねば食材と合わせることで
ぽろぽろした食感が緩和されて食べやすくなるのと
水溶性食物繊維がとれるので、体の中の余分な油を吸着して排出してくれるため
便がスムーズに腸の中を移動しやすくなるというメリットがあります。
2番目の水分は
これも、ぼそぼそ感の緩和と、しっかり水分をとることで
便を柔らかくさせようという作戦です。
3番目の食感のあるものを組み合わせるというのは
逆にぼそぼそしたお米に、違う食感をわざと加えて
コメのぼそぼそ感をわからなくしようという作戦です。
実は、水分をプラスしても、先に水分だけがのどをとって、コメが口の中で置いてきぼりになることがよく合って
それも、どうにか、解決したかったのです。
そうして考え付いた答えは
触感のあるものを加えておくことで
コメが置いてきぼりになっても、別の触感のおかげで、コメのぼそぼそを感じにくくすることができるということ。
きゅうりとか、わかめとか、ちょっとプラスするだけで、ずいぶんコメのぼそぼそ感がわからなくなりますよ。
本当は、7パターンを考えて
作り方も丁寧に撮影してもらったのですが
実際のオンエアーでは、時間の関係なのか、全く流れなくて残念でした。
けれど、冷蔵庫で冷やしたごはん、これは本当に便秘には効くと思います。
試してみる価値は大いにありですよ。
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