家庭料理研究家奥薗壽子オフィシャルサイト
釈迦の入滅の日(2月15日)にお寺で行う法会を涅槃会というのですが
京都では、3月15日前後に行われることが多く
その期間中、涅槃図お釈迦様の入滅の様子を描いた絵)が公開されるんです。
京都の3大涅槃図といえば
真如堂、東福寺、泉涌寺。
今回の京都は、この3つの涅槃図を見ることが目的です。
そんなわけで今日は、東福寺へ。
東福寺の涅槃図は、猫が描かれているのが特徴なんです。
ご病気で伏せておられたお釈迦様に
お母さんが天から薬を投げて渡されるんだけれど
(投薬という言葉はここからきています)
樹に引っかかってしまうの。
で、それを取るためにネズミが行くんだけれど
そのネズミを猫が狙って追いかけたために
薬をとることができず、お釈迦様がなくなってしまうんです。
そんなことから、涅槃図には猫を描かないというのが
暗黙の了解みたいになっているそう。
ところが、東福寺の涅槃図、
明兆という方が絵を描いていると
絵の具を咥えてやってくる猫がいて
絵を描いていると猫が来るというのが
何回も何回も起こると、猫に情が移ってしまったんでしょうねえ。
とうとう涅槃図に猫を描いちゃったんですって。
さて、その明兆さんの涅槃図。
一年前から見るのを楽しみにしていたのに
なんとなんと、修復のため今年は公開されないんだって
うそ~っ・・。
それなら事前にそう言ってほしかったわ‥。
…って言ってもしようがないので
気を取り直して
東福寺に来たもう一つの目的
三門に上りました~。
こちらも、涅槃会の時にしか、上がれないので
貴重な体験です。
東福寺の三門、これ日本最古で
急な階段を上っていくと
上には、宝冠釈迦如来を中心に
十六羅漢像が安置されていて
結構迫力がありました。
更に、壁や天井や柱に描かれた絵が素晴らしかったです。
こちらの山門は、日本最古だけあって
色は、かなり褪せてはいるのですが
天女や、迦陵頻伽や龍など
色彩豊かに描かれています。
この三門ができた時、ここに上がった人は、
本当に極楽に足を踏み入れたような感覚だっただろうなあ
ということが、容易に想像できました。
すごい・・。
さてさて、東福寺ですが
たくさんの塔頭があって、それぞれがめちゃめちゃ面白いの。
今回もいろいろ回ったんだけれど
それはまた、おいおい書きますね。
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