でいりいおくじょのBLOG

2016.03.28

味噌煮込みうどん

今日は、先日鎌倉で収録した番組が放映になりました。
 

欽ちゃん&石ちゃんのいただきグルメ旅

欽ちゃんと石ちゃんが鎌倉の街を歩いて

地元の人と触れ合いながら、いろんな食材を集め(ほとんどはタダでいただく)

その食材を使って、即興で鍋料理を作るというもの。
 

鎌倉なので、

たぶん、魚介のお鍋になるんだろうなあと、漠然と予測はしていたのですが

なんと、メインは牛すじと、生のカニと白子。
 

食材としては、思っていたよりも豪華でしたが

牛すじって、コトコト煮ておでんにすることはあっても、あまり鍋物の具材にはしないし

牛すじとカニと白子という組み合わせも、正直やらないですよね。
 

だから、最初、この具材を見た時に、どう合わせていけばいいんだろうと

結構戸惑いました。
 

調理にかけられる時間は約40分で

圧力鍋がないので、牛すじを軟らかく煮るのは無理。

最初の難関はここでした。
 

でも、牛すじが思った以上にいいものだったので

さっと下茹でしてから煮て、コリコリした触感を楽しんでもらう食べ方にすることにしました。

本当にいい牛すじだったので、短時間の加熱でも結構柔らかくなったし

スープもかなりいい味のスープがでたのが、ありがった買ったところでした。

これをなべのだしのベースにすることで、とりあえず、おいしい鍋にはなる!!

ちょっと、先に光が見えた瞬間でした。
 

かには、生だったので、ちょっと強めの塩加減でゆで

ゆで汁を味見してみると、これもかなりいい味が出ていたので

先程の牛すじのゆで汁とブレンドしてみると

(牛とカニのブレンドは初めての経験です)

これが、想像以上にいい味になって、これでもう、鍋のベースとなるスープは完ぺきなおいしさになりました。
 

あとは、鎌倉野菜(中が赤い大根とか、甘い人参とか)と白子は

このおいしいスープで、しゃぶしゃぶする感じでさっと火を通して食べていただく。
 

これを食べるのに

なべのほうはシンプルな塩味でまとめておいて

たれで食べていただくことにしました。

そのほうが、あっさりと食べられるので
 

作ったたれは3種類。
 

うめだれ、ゴマダレ、ポン酢だれ。
 

さっぱりした酸味の梅だれと、甘めのゴマダレと、大根おろしでさっぱりさせたポン酢だれ

具材のよって、どのたれで食べようかなと考えるのも楽しいかなと思って。

 

こうしてできた鍋。

欽ちゃん、石ちゃん、郁恵さンはもちろん、スタッフの皆さん、おいしいおいしいと食べていただけたので

ほっと一安心。
 
 

普段の仕事は、事前に試作を重ねて本番に挑むので

こんな行き当たりばったりの仕事は、かなりドキドキで、緊張しまくりましたが

その分、本当にものすごーく勉強になりました。

うまくいって、ほんとうによかった~。
 

さて

そんなテレビを見つつ、今日は味噌煮込みうどんを作りました。
 

味噌煮込みうどんというと

ちょうど味噌カツにかかっているたれのような

ちょっと甘めのこってりした味というイメージがあったのですが

先日名古屋で食べた味噌煮込みうどんは、甘さ控えめでさっぱりとして食べやすく

あの味を自分流に作ってみたいと思ったのでした。
 

まず、だしのベース

今回名古屋に行って、分かったことは

名古屋は煮干しではなく鰹節文化なんですね。

きしめんのだしも鰹節のだしがベースで、上にたっぷり鰹節がかかっていたし。
 

だしの歴史からいうと

煮干しのほうがはるかに古くからあるし

江戸時代においても煮干しのほうが庶民的で、鰹節というと、庶民には特別な時にほんの少し買えるか買えないかというような高級なもの

そんなことから考えると

名古屋というのはやはり食文化的にかなり豊かで進んだ場所だったことが推測できます。
 

さらに、

味噌煮込みうどんに入っているお肉ですが

こってり味の名古屋のイメージから行くと、豚バラなんかが入っていそうなのですが

スタンダートは鶏肉にかまぼこ。

これも意外に品よくあっさり系なんですね。
 

そんなことを考えると

味噌煮込みのもともと形も、案外甘さ控えめのさっぱり味のほうなのではないかしら?と思ったりしたわけです。
 

で、今日は試しに煮干しと昆布のだしでベースを作り、

鶏肉ではなく豚肉を入れ

味付けは、甘さ控えめのさっぱりみそ味にしてみました。
 

うどんは、手打ちでちょっと太め。

赤みそ(豆味噌)は、大豆のうまみがあるのですが、甘みが少ないので

砂糖を入れたいところですが

そうすると、どうしても甘い味付けになってしまうので

今日は赤みそに、京都の西京味噌をブレンドして甘みをプラス
 

あとは、みりんとしょうゆを少々足して

すっきりした味に仕上げてみました。
 

甘さすっきりですが

煮干しと豚肉のおかげで

あっさりしているのにコクがある、理想的なスープに仕上がりました。 
 

手打ちのうどんは、下茹でなしで、いきなり煮汁に入れましたが

これも煮汁に少しとろみがついて、面にしっかりみそ味が絡み、大成功!!
 

市販のうどんもいいですが、

切り方が太めで、ちょっと太さが不ぞろいの手打ち麺は

自分で言うのもなんですが、なんとも温かみがあって、しみじみとおいしかったです。
 

料理は日々勉強。
 

毎日、新しい発見と、小さな経験を少しずつ増やし

自分の中の引き出しを少しでも増やせたらと思っています。
 
 

コメント

  1. Amy より:

    八丁味噌、大好きです。普段のお味噌汁は信州の白味噌、お雑煮には京都の白味噌を使っています。八丁味噌の渋味というか苦味というか、動物性の食材に合いますよね。それと、山椒は赤だしには不可欠ですよね。山椒のために赤だしが存在するのか、その逆か(笑)。。。
    煮干の方が鰹節より歴史があるんですね。勉強になりました。

    1. 奥薗壽子 より:

      おお~~~っ、お味噌の使い分け、素晴らしい。
      私も以前は、そんな風にいろんな味噌を使い分けていましたが
      今は、お気に入りの味噌一つだけ。それを何にでも使っています。

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