でいりいおくじょのBLOG

2014.10.17

はちみつと砂糖、どんな風に使い分ける?

もうかれこれ20年以上前から、はちみつにはまっています。

あまりにもはちみつが好きすぎて

岐阜やら岩手やら、あちこちの養蜂家さんを訪ね歩いたくらいのハマリようです。
 

ミツバチも大好きで

養蜂家でもないのに、日本ミツバチの会に加盟していたり

(日本ミツバチは、昔から日本にいる品種で、はちみつを取るために品種改良された西洋ミツバチとは全く違う性質を持っているんです)

本気で、養蜂をやってみたいと思ったこともありました。

とにかく、はちみつが好きすぎて、何でもかんでも蜂蜜を使っていた時期もありました。
 

その時の経験からいうと

はちみつは、ほとんどすべての料理に使えますが

唯一、作るのが難しかったものといえば

カスタードプリンを作るときのカラメル。
 

はちみつを使うと煮詰め具合と、焦がし方が、相当難しい・・。
 

これほどはちみつが好きなので
15年くらい前の私のレシピは

砂糖はほとんど使わず、甘みとして加えているのは、はちみつかみりんのどちらか、という時期もありました。

(事実、、当時砂糖が家になかった時期もありました)
 

ところが

そんなはちみつ大好きな私が、料理によっては砂糖も使った方がいいのでは?

と思い始めたのは

数年前、糖尿病の本を書いたことがきっかけでした。
 

糖尿病予備軍の方のためのレシピ集だったので

それほど厳格なものではなかったのですが

カロリーのこと、血糖値のこと、いろいろ勉強させてもらうことになりました。
 

その中で、問題になったのは、料理の甘みづけに何を使うかということ
 

当初、私は蜂蜜を主に使い、料理によってはみりんを使おうと思っていました。
 

というのも、はちみつと砂糖を比べた場合

はちみつは100gあたり294kcal

上白糖は100gあたり384kcal
 

はちみつのほうがカロリーが低いし、若干ですがビタミンやミネラルなどもむくまれています。
 

ところがここに大きな落とし穴がありました。
 

はちみつ大さじ1は21g  62kcal

砂糖大さじ1は9g 35kcal
 

しかも蜂蜜の甘さは砂糖の8割

はちみつは果糖が多いので、低い温度なら、はちみつの甘みのほうが強く感じるといわれていますが

料理に使う場合、基本温かい状態で食べるので

はちみつの甘さは砂糖ほど甘くないと考えたほうがいい。
 

となると、同じ量を料理に使った場合、

はちみつを使うとカロリーが高いのに、甘くならない  
 

これが糖尿病予備軍の人のための料理でなかったら

はちみつを使うことで、甘さがあっさりと仕上がり、後味も軽くなるのがメリットだという風に考えられるし

砂糖を使うより、多少カロリーが高めになっても

それほど大量に使うわけでもないので、問題ないと考えらたのですが
 

糖尿病予備軍の人のための料理となると

はちみつを使うより、砂糖を的確に使うほうが、

しっかり甘みを加えつつ、カロリーを抑えられることになります。
 

それまで、私が抱いてきた料理の価値観が、ここで大きく揺らぎました。
 

はちみつと砂糖、どちらを使うほうがいいんだろう。
 

その時、頭をよぎったのが

ずーっと前に友人が言った言葉。
 

甘さ控えめのお菓子って

一見すごくヘルシーに見えるけど、実際問題、本当にそうかなあ。
 

彼女の言ったことを要約すると
 

甘いものを食べたいと思ったとき

甘さ控えめのものよりたっぷり食べるより、しっかり甘いものを少しだけ食べるほうが

心が満たされる気がしないか?
 

確かに、塩分でも糖分でも、全部を控えめにしてしまうと

どこかでいつも気持ちが満たされていない感じが残ることがあります。
 

減塩の場合をかんがえても、

献立の中の料理全部を薄味にするのではなくて

一つだけはしっかり味にしておくと、あとの料理は、通常よりもぐっと薄味にしても満足できるんですね。

甘みも同じで、

甘さ控えめの、なんか物足りないお菓子を一杯食べても、なんか心が満たされない。

それなら、がっつり甘いものをほんの一口食べたほうが、はるかに満足感があるってこと、確かに、あります。
 

そうして、いろいろかんがえ、私なりに行き着いた結論は
 

しっかり甘くしたい料理には

(しっかり甘くしたい料理って、基本煮物、煮魚くらいですかね)

砂糖を効果的に使って、ガツンと甘さを入れます。

肉じゃがとか筑前煮とか煮魚とか、

はちみつを大量に入れて甘くするよりも、砂糖を使った方がカロリーが抑えられるし

砂糖のほうが甘さの癖がないので、素直に野菜の味や魚の味が生きます。
 

でも、いつもいつもしっかり甘いおかずが食べたいわけじゃないので

今日は、あっさりしたほうがいいわというときは、はちみつを使うといいですね。
 

はちみつを使うほうがいい場合もあります。

調味料やたれなど、他の調味料と混ぜるとき。

とろりとしているので、みそやしょうゆとも混ざりが良く

加熱しなくても、混ぜるだけでとろりとしたつややかな状態になるのがいいのです。
 

ということで、今日の結論
 

カロリーだけを気にするのなら

砂糖を効果的に少量使った方が、しっかり甘みを加えつつ、カロリーは控えめにできます。
 

はちみつは、トロリのした形状を利用して

他の調味料と混ぜたり、食材の下味などに使うと使いやすい

また、甘みが砂糖の8割なので、あっさりした甘さに仕上げたい時、

後味をさっぱりさせたい時は、はちみつのほうがおすすめ。
 

はちみつで書かれているレシピを砂糖に変えるときは

若干量を減らして入れると、同じくらいの甘さになります。
 

反対に砂糖で書かれたレシピをはちみつに変えるときは

若干多めに入れると、同じくらいの甘さになります。
 

ちなみに、はちみつ大さじ1とか小さじ1とか、ってどうやって量るかというと
 

私は、混ぜる容器や、鍋や、場合によってはフライパンを量りの上にのせ

その中に直接はちみつを垂らして入れながら、重量で量ります。

大さじ1は21g  小さじ1は7gです。
 

家庭料理の場合、そんなに神経質にきっちりきっちり量る必要もないですが

まあ、こういう量り方もあるってこと、知ってるだけで、

なんかちょっと料理が楽しくなったらうれしいですね。
 

*************************
 

今日の「日めくりレシピ」は「鮭の梅味噌焼き」

はちみつと味噌と梅肉を混ぜたものを、焼いた鮭の上に塗って、さらに少し焦がしながら焼きます。

味噌漬けより簡単で、減塩にもなります。お弁当にもいいですよ。
 

「日めくりレシピ」はツイッターでもお知らせしています。

奥薗壽子で検索してみてください。

コメント

  1. ちゃあちゃん より:

    最近また料理をする機会が増えて、砂糖ではなくはちみつを使っています。料理が得意ではないので、作り方を見て作ってもいまいちな事が多くて、はちみつのせいにしてみたりしていました。奥薗さんのこの記事を読んで、はちみつのせいではないと思い、今日からまた料理が苦手でも頑張って作ります笑。はちみつの量を調整します!勉強になりました。ありがとうございます。

    1. 奥薗壽子 より:

      コメント、ありがとうございます。
      料理を好きにならなくてもいいんだけれど、作っているうちに、時々おお~~~って思えるようなものが出来たら
      ちょっと楽しくなってくる気がします。そうなればこっちのもの。
      最初はちょっとだけ頑張りが必要ですが、是非是非作り続けてください。
      私のレシピも参考にしてもらえたら、うれしいです。

  2. 水菜サラダ より:

    奥薗さんのレシピはよく利用させて頂いています。
    特に「切り干し大根と油揚げのゴマ和え」は大のお気に入りで常備菜になっています。

    最近健康診断 で血糖値が高めと言われました。
    日常的にてんさい糖を使っていましたが血糖値の上昇を抑えるらしいアカシア蜂蜜に変えようと奮発して大瓶を買ってしまいました。
    まだ煮物には使っていないのですが、蜂蜜の甘さは砂糖の8割とのこと。そうだったんですね。
    たくさん使ったら意味ないですもんね(^^;) とても勉強になりました。

    1. 奥薗壽子 より:

      こんにちわ。切り干し大根の常備菜、作ってくださってありがとうございます。
      とっても嬉しいです。

      血糖値ですが、
      ベジファーストはおすすめです。まず最初に野菜を食べるっていうあれね。
      最初に食物繊維を取ることで、かなり血糖値の上昇は緩やかになりますよ。
      また、お酢も血糖値の上昇を緩やかにしてくれるので
      お酢を使った料理も是非お試しあれ。
      もうやっておられたら、いらぬおせっかいです、ごめんなさい。

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