でいりいおくじょのBLOG

2014.10.23

生姜はどのタイミングでいれるのがいいのか?

中華料理では、最初に油の中ににんにく、しょうが、ねぎを入れ

それから他の具材を炒めるのが普通です。

確かに、しょうがの香りが移った油で、炒めものをするのは美味しい。
 

この時、これらの香味野菜はすべてみじん切りであることが多く、

にんにくとねぎはともかく、しょうがのみじん切りというのが、なんかめんどくさいなあと思ってしまうのは、私だけでしょうか?

ちなみにねぎは、蛇腹に切り込みを入れて端から切ると、簡単にみじん切りになるし

にんにくは叩き潰してから切れば、みじん切りはそれほど大変じゃない。
 

けれどしょうがのみじん切りって、

いろいろ試してみたけど、やっぱりせん切りにしてからみじん切りにするしかないですね。

(玉ねぎのみじん切りみたいに、切込みを入れてから切る方法もあるけど

あれも、結構大変)
 

そもそも、どうしてみじん切りなのかを考えてみると

多分、表面積を多くすることで、油の中に香味成分をよりたくさん移すため。

だったら、すりおろしでもいいですよね。

すりおろしなら、切るより簡単で香味成分も出やすい。
 

で、やってみました。

ところがダメなんですねえ。

おろしショウガやおろしにんにくを油で炒めるのって

フライパンにくっつくわ、焦げ付くわで、まったくうまく炒められません。
 

ならば!ここは発想の転換!
 

なにも、にんにく、しょうが、ねぎを最初に炒める必要はなく

順番を変えてもいいんやない?
 

例えばひき肉。先日のでいりいいおくじょのにも書いたけど

私は、ひき肉を炒めるときは最初にひき肉を入れてから火にかけるので

それなら、最初からひき肉に香味野菜をすりおろして混ぜれば簡単ですね。

混ぜてあれば、すりおろしのにんにくもしょうがも、

焦げ付いたりくっついたりすることはありません。
 

ひき肉以外の肉の場合はどうするかというと

先に肉を加熱して、肉がいい感じに焼けて油が出てきたところで投入!

その油で炒めれば、まったく問題ありません。
 

そもそも、肉が香ばしく焼ける時間と、

にんにくやショウガからいい香りが立つまでの時間を比べたら

肉が焼けるまでにかかる時間のほうが長いわけですから

にんにくやショウガを先に入れたら、どう考えてもこっちが先に焦げますね。

先に肉を焼き、タイミングを見てにんにく、しょうがを入れたほうが、

間違いなく、火の通る時間を同時にできるはず。
 

さて、しょうがにんにくを入れるタイミングは、これで決まったとして

最初のしょうがのみじん切りの問題。
 

生姜のみじん切りをもっと簡単にできないか?
 

これもやっぱり、発想の転換ですね。

なぜみじん切りがめんどくさいなら、せん切りでいいじゃないの、という結論。
 

ええーっと思われるかもしれませんが

生姜のせん切りって、これがなかなか使えるやつなんですよ。

実は私は、最近しょうがのせん切りにはまっています。
 

例えば、お刺身を漬けにするとき

ふつうは、つけだれ(醤油とみりんを混ぜてもの)におろしショウガを加えて、魚のクセを取ったりしますが

それを敢えて、せん切りしょうがにしてみると、まったく違う味わいになるんです。

歯にしょうがが当たるたびに、しょうがのフレッシュな香りと辛みが口の中に広がるっていくんです。

それは、おろしショウガを加えたのとは全く違うおいしさ。
 

ほかには、豚のしょうが焼きもせん切りしょうがで作ると、一味違う感じに。
 

ふつうは醤油とみりん(あるいは砂糖やはちみつ)を入れたたれの中に、おろしショウガを入れて、肉にからめますが
 

それを、肉を焼くとき、せん切りにしたしょうがを一緒に炒めてみたり

あるいは、たれをからめた後、せん切りのしょうがをさっと最後に入れてからめてみたり

それだけで、しょうが感が全く違ってくるわけです。
 

特にしょうがのせん切りを、最後に入れて、フレッシュさを残しつつ、さっと加熱したおいしさは、

最近私が発見して、はまりまくっている手法で

生姜のフレッシュな辛みが病みつきになるおいしさなのです。
 

煮魚の時でも、薄切りのしょうがを加えるより、せん切りしょうがを入れたほうが全部食べられるし

スープやあんかけなど、ふつうはおろしショウガを入れるところをせん切りしょうがにしてみると

しょうが感が軽くなり、ピリッとしたしょうがの爽やかな食感と香りが何ともおいしいのです。
 

これから寒くなると、せん切りしょうがとちりめんじゃこを入れたおかゆなんかも、おいしいですよ。
 

ということで、今日のテーマ

生姜は最初に炒めるべきか?という問題
 

ひき肉を炒めるときは、最初にすりおろしてひき肉に混ぜて炒めるのが楽。

せん切りしょうがの時は、先に肉を炒めてから、炒めると焦がさずに香りを引き出せます。
 

料理の最後にパラりとくわえるのも、フレッシュのしょうがの香りを楽しむことができるのでおすすめ。
 

みじン切りが悪いわけではないけれど

めんどくさいと思うならば
 

おろしショウガと、せん切りしょうが

この2つの使い分けで、ほとんどのしょうが料理は大丈夫だと思います。
 
 ちなみにしょうがのせん切りは、最初にしょうがを薄く切ってから細切りにしますが

最初の薄切りをきちんと薄く切っておくと、きれいなせん切りになります。

最初の薄切りが厚かったら、あとのせん切りを細くしてもやっぱり太くなってしまうのです。

マッチ棒みたいなせん切りも、それはそれでおいしいけど

細く切ったせん切りもまた、違ったおいしさになりますので、お試しあれ。
 

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昨日の「日めくりレシピ」は「鶏むね肉とにらのしょうが炒め」

最後に入れるせん切りしょうがが、ポイントの一品です。
 

今日の「日めくりレシピ」は「肉だんごとキャベツのケチャップ煮」

肉だんごとキャベツをロールキャベツ味で煮込んだ料理です。

包まないので簡単! とろりと煮えたキャベツのおいしさは、ロールキャベツと比べて遜色ありません。
 

「日めくりレシピ」はツイッターでも毎日お知らせしています。

奥薗壽子で検索してみてくださいね。
 

コメント

  1. 園山光博 より:

    今日、八宝菜もどきを作ろうと思って豚肉を炒めた後「いけねー、生姜で炒めるの忘れた〜!」と思いましたが、それなら最後に入れてみようと思い全体の味付けの時に入れてみました。
    今までは豚肉の臭みを消すのが生姜の役割と思っていましたが、やってみるともっと積極的な味の一員と言う感じがしました。
    これからもお訪ねさせて下さい。

    1. 奥薗壽子 より:

      料理って、いつものやり方をちょっと変えてみるだけで、違った美味しさと出会えたりするところが楽しいですね。

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