でいりいおくじょのBLOG

2014.10.02

塩小さじ1/3は、どうやって量ればいいか?

レシピに、塩小さじ1/3と書くとき

毎回ちょっと、困ったなと思います。
1/3って、理科の実験じゃあるまいし

本当は、もう少し、キリのいい、量りやすい分量のほうがいいのだけれど

と、思いながら書いているのです。

実は、ほんの数年前まで

自分のレシピには、1/3というような数字は、よっぽどのことがない限り使っていなかったんです。

正直に白状してしまうと

塩小さじ1/3と書くと、なんだかものすごくストイックなレシピのように見えるのが嫌で、繰り上げて小さじ1/2と書いていました。
 

その私が、小さじ1/3という分量を、今は当たり前のように使っているのには理由があります。
 

数年前から健康、特に減塩への関心が高まってきていて

高血圧の人も増えてきている事実。

そうなると、家庭料理でおいしく減塩したいというニーズも高まります。
 

私自身、数年前から減塩レシピを依頼されることも多くなったし

減塩レシピの本も出しました。
 

塩小さじ1/2は、塩分量3g

塩小さじ1/3は、塩分量2g

その差1gですが
 

今、一日の塩分摂取量の上限として

男性9g、女性7.5g

が推奨されているので

一食当たり3~2.5g。
 

小さじ1/2と1/3の差はたった1gですが

その1gの塩分の差は、実はとっても大きい。

ですから、私もここのところは、いい加減にせず、きちんとレシピの中で書かなければと思っています。
1/3なんて言う数字、ちょっと煩わしいのですが

これにはちゃんと意味があるということを、わかってください。
 

と、いうことで、前置きが長くなりました。

今日のテーマ、塩小さじ1/3はどうやって量ればいいか?
 

料理の教科書に書かかれている量り方は

小さじに摺り切りいっぱい塩を入れて

そこにケーキを切る感じで、3等分の線を入れて
1/3量ずつ塩をスプーンの外に出していくというもの。
 

正直、こういう風にやるしかないのですが
 

この方法、大きな問題があって

サラサラの精製塩だと、まったくうまくいきません。
 

ですから、小さじ1/3をうまくはかるためには、

湿り気のあるあら塩を使わないといけないのです。

ここが、大事なポイント。
 

湿り気のある粗塩だと小さじのくぼみの中で、しっかり形を保つので
3等分して、1/3ずつスプーンの外に落としていく作業は結構楽にできるのです。
 

ところで

精製塩と、粗塩はどこが違うのか。
 

精製塩は、その名の通り精製された塩なので塩化ナトリウム99.5%以上でできています。

さらさらしているのが特徴。

一方あら塩は、塩化マグネシウムなどのミネラルを含んでるため、独特のうまみがあり

結晶が荒いのが特徴。

よく、塩の味がどうのこうの、といわれますが

それは、塩に含まれるミネラル成分の違いにより、味わいやまろやかさが変わってくるということなのです。
 

高血圧で問題になるのは塩に含まれるナトリウム量なので

そういう意味では、うまみがあって、ナトリウム含有量の少ないあら塩を使うほうが

実は減塩にはおすすめなんですね。
 

それならば、なぜ、レシピに粗塩と表記しないのか。

ここが料理研究家としては、とってもつらいところ
 

粗塩と書くと、なんだか難しい料理に見えるのと

精製塩ではだめだといっているように、受け取られるのを恐れているところがありますね。

精製塩でも、あら塩でもどちらでも作れるんだけど、

できたら粗塩のほうがおすすめですよ、というニュアンスを

うまく伝えられないんじゃないかと、恐れているんだと思う。

少なくとも私は。
 

だから、今これを書きながら

粗塩という表記を、積極的に使った方がいいと確信しました。

今後は、できる限りそうしていきたいと思います。
 

ちなみに私は

小さじ1杯を3等分するのが難しいので

まず1/2にして

残りの塩の1/4を減らすというやり方で量っています。

(文字で書くとややこしいけど、半分に減らして残りの塩から、ほんのちょっとさらに減らせばいいので、やってみれば案外簡単ですよ)
 

最後に

そうはいっても、家に精製塩しかない人や

こんな理科の実験みたいな量り方は、めんどくさくていやだという方のために

計量スプーンを使わない量り方も紹介しておきますね。
 

親指と人差し指、二本で塩をつまんだ場合の塩の量
0.3~0.5g
 

親指、人差し指、中指の三本で塩をつまんだ場合
0.8~1g
 

といわれています。
 

となると

塩小さじ1/3 は2gなので、3本指で2つまみ

塩小さじ1/4は1.5gなので、3本指で1つまみ+2本指で1つまみ

塩少々 は、1g以下なので 2本指か3本指で一つまみ
 

というのが目安です。

これは、つまみ方によって、すごく誤差もあるので、

あくまで目安です。

目安ですが、適当に塩を入れるよりは

こういうことを覚えておくと、塩の入れすぎは防げるんじゃないかと思います。
 

ということで、今日の結論

塩小さじ1/3を量るには、粗塩を使う。
 

指で量るやり方を覚えておくのもおすすめ。
 

******************
 

今日の「日めくりレシピ」は「コールスロー」
 

作り置きのサラダが人気ですが、コールスローはその代表ですね。

野菜を塩もみする順番、隠し味の蜂蜜、重石をのせて保存

ポイントは、この3つです。
 

「日めくりレシピ」はツイッターでも紹介していますので

奥薗壽子で検索!!
 

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