奥薗壽子のなべかまぺえじ

2012.01.01

あけましておめでとうございます

あけまして　おめでとうございます
本年も、どうぞよろしくお願い申し上げます。
昨年はいろんなことがあり
おめでとうございます、という表現を避ける傾向もあるようですが
私は敢えて前向きに、良い年になりますようにという願いを込めて
新年のご挨拶をしたいと思います。

いろんなことがあったことで
豊かさとか安心とか安全とか
そういう根本的な価値感を見直すきっかけになった一年でした。

食を取り巻く環境も大きく様変わりし
それと同時に、それに対する感じ方や考え方も変化しました。

一番いけないことは
無関心であることと無知であることだと思います。
だから
私なりに本や新聞や様々なメデイアを通して様々な情報を得る努力をします
いろんな人の意見にも耳を傾けようとしています。

でも、
年齢、性別、家族構成、住んでいる場所など
暮らしている状況が違えば当然価値観も考え方も違ってくるわけで。
ぼーっとしていると、情報の波に飲まれ
アップアップしてしまうこともしばしば。

その結果たどり着いた結論は
とっても単純なことなんだけれど
とにかく自分はどうなんだ、ということ。

私は料理が大好きです。
作る人も食べる人もニコニコ笑顔になれる料理というものを
もっともっと伝えていきたいと思います。

食に関わる不安要素はたくさんあっても
人は食べなければ生きていけないわけだし
どうせ食べるのなら
楽しく作って美味しく食べるほうがいい。

不安要素に目隠しをして知らんふりをするんじゃなくて
不安要素はあるにしても
自分の心地よさの許容範囲の中で
ニコニコ笑顔を増やせる料理の仕方や食べ方があると、私は思う。

心地よさの許容範囲は人によって違うから
私が大丈夫と思うことが
他の人から見たら全然大丈夫じゃないことは、当然あるだろうけれど

けれど
いつもいつも料理は普通の暮らしの中心にあって
人を元気にしたり
人を幸せにしたり
人と人をつないでいく力があると
私は信じています。

料理が人を不安にさせてはいけない。
食べることが、後ろ向きな気持ちであってはいけない。
作ることや食べることで絶対元気になれるし、
ならなきゃいけない。
私は、そんな料理の力を信じて伝えていきたい
そんな思いでいっぱいです。

今年も作ること、食べることで
たくさんのにこにこ笑顔が生まれますように。
心から願いを込めて。