でいりいおくじょのBLOG

2017.04.04

すずめ?

「料理研究家の方ってやっぱり“すずめ”なんですね」

先日の雑誌取材の時、編集者の方にそう言われ

思わず聞き直した私

「すずめ?」

 

私、これまで小動物、特に取りに例えられたことなんかなくて・・・

いや、どちらかというと、タヌキとか。そっちの方に近いかな・・

 

「違います、違います、爪のこと」

「爪?」

「何も塗らないんですね」

 

なんとすずめとは、雀ではなく、素爪のことでした。

素うどんとか、素肌とかの、素ね。

 

実は、私、子供のころからの深爪の習慣のせいもあって

爪がめちゃめちゃ小さくて、どう贔屓目に見ても、ありえないくらい不細工なんです。

 

料理の仕事なので、濃い色のマニュキュアはだめですが

それでもおしゃれな料理研究家の方たちは、透明とか、薄いピンク色とかを塗っておられたりするから

私も、それくらいとは思うのだけれど

正直、爪が不細工なので、やりがいがないというか

 

いやいや、これはいいわけですね

爪の形をきれいに整えておく必要がないのと良い事に

全くと良いほどお手入れしていません。

 

加えて、指の形も不細工で

パーをすると、第2関節が大きく外に反り返る

いわゆるマムシ手です。

 

初めて見た人は、一瞬ぎょっとします。

 

でも、子供のころおばあちゃんが私に言ってくれたんです。

 

こういう手の人は器用やから

壽子は、何をやらしても上手やわ

 

はっきり言って、そんなこと言っている人はおばあちゃん以外知りません。

全く根も葉もないウソです。

でも、おばあちゃんがそう言ってくれたことで

私は、自分の手が何か特別な力を持っていると子供のころから信じていました

だから不格好でも、この手を嫌いになったことはありません。

 

自分の手を見るたびに

何か特別な力が宿っているような気がして

不思議に自信がわいてくる。

 

今でも、自信を無くしそうになると自分の手を見て言うんです。

こんな手の人は、何を作っても上手にできるんやもんねー。

 

この不細工な爪と、不細工な指

人から見たら、価値のないものでも

おばあちゃんのおかげで、私にとってはかけがえのないお守りになっています。

 

すずめ

コメント

  1. Yu-Ki より:

    先生、おはようございます。
    手は、その人の人生を表すのかなぁって、思います。
    勉強していると、ペンだこができたり、職業によって、形が変わったり。
    料理をする手は、マニキュアぬったり、細工されてない手が好きです。

    古いのかな、考え方(笑)。

メールアドレスは公開されませんのでご安心ください。
また、* が付いている欄は必須項目となりますので、必ずご記入をお願いします。

内容に問題なければ、下記の「送信」ボタンを押してください。

PageTop