でいりいおくじょのBLOG

2021.06.06

読書日記「ナイルに死す」

アガサクリステイ―は、大好きな作家の一人。

作品はもちろんなのですが

仕事に対する姿勢とか、人生観とか

そういうものも、全部含めて大好きです。

 

前に「ABC殺人事件」を読んでから

早く次の作品を読みたかったのですが

なかなか、読む時間がなく

毎日、少しずつコツコツ読み進めて

ようやく一冊読み終わりました。

 

「ナイルに死す」(アガサクリステイ―著 早川書房)

 

名探偵ポアロのシリーズで

この作品は、アガサクリステイ―自身

外国旅行物の中では最もいい作品と考えているようです。

 

実際読んでみると、

物語のプロットが本当に素晴らしく

最後の最後まで、トリックも犯人も筋書きも予測できず

最後の一ページまで、ドキドキしながら読みました。

 

本当に、素晴らしい!!

 

ストーリーをざっくり書いておくと

 

莫大な遺産を相続したリネットは

美人で、頭もスタイルもよく、

欠けているものがないような完璧な女性。

 

そんな彼女、

お金持ちの伯爵と結婚するとされていたのだけれど

突然、別の人と結婚してしまうんです。

 

相手は、サイモンドイルという、お金持ちでも何でもない男性で

なんと、親友の恋人。

つまり、親友の恋人を奪って結婚しちゃうんです。

 

けれど、この結婚は、それ以外にもいろいろ問題をはらんでおり

その結婚により、彼女の財産所有の問題が浮上してきます。

 

リネットとサイモンは新婚旅行で

ナイル川を渡る豪華客船に乗ります。

 

事件は、ナイル川を遊覧する船の中で起こります。

 

船の中で事件が起こったという事は、

つまり、

船に乗っている人がみんな容疑者であり

船の中にすべての証拠が残されているという事。

 

「オリエント急行殺人事件」や

「そして誰もいなくなった」

と同じような設定です。

これは、面白くないわけがない。

 

しかも、いつものごとく

なぜか名探偵ポアロが、そこにたまたま乗り合わせいるんです。

 

これはもう、ドキドキハラハラ、たまりません。

 

登場人物が、めちゃめちゃ多いので

いったい誰が誰だったのかが、こんがらがってきますが

それがまた、事件を複雑にしていて、面白い。

 

絶対、犯人を見つけてやろうと思って

丁寧に、読み進んでいったんだけれど

全く、予測不可能でした。

 

状況は二転三転。

 

そして、あれよあれよという間に

第二事件

第三の事件が・・・!!!

 

見事に騙されます。

 

そして名探偵ポアロの推理。

おおおお~~~~、天才か~~~

ってなります。

やっぱり、すごいなあ。

 

ミステリーは、本の紹介がめちゃめちゃ書きにくいのですが

これは本当に面白いです。

 

名作と言われるだけある

是非読んでみて下さい。おすすめです。

2021年6月5日ナイル

 

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コメント

  1. 野ばら より:

    新しい記事のコメントじゃなくてごめんなさい。(時間のある時にまとめて読んだりしているもので)

    私、クリスティーの大ファンでして・・・、奥薗先生が、作品はもちろん仕事に対する姿勢、人生観、そういうもの含めて全て好きと書かれていたことに感激してしまいました。私もずっとそう感じていたのですが、なにせ知名度がありすぎるせいでしょうね、クリスティーが好き、と言うと「ああクリスティーね~」なんて軽く言われたりして、なのですごく嬉しかったです。

    クリスティーは膨大な作品を残しているので、全てを読むのは大変ですが、私のおススメは、名探偵が登場しない「ノンシリーズ」です。
    ポアロやミス・マープル作品は名作ぞろいですが、シリーズものではない単発作品も面白いです。
    1冊選ぶのは至難の技ですが、「バグダッドの秘密」が私の一押しです。
    主人公はヴィクトリアという普通の女の子。一目惚れしたイケメンを追いかけて彼に内緒でイギリスから中東まで行ってしまうのだけれど、なんとフルネームを知らなかった・・・!(どうやって彼を探し出すのか・・・)
    推理というよりは、冒険スパイもので、あまりクリスティーのイメージにはないかもしれませんが、登場人物がそれほど多くないので、誰がだれやら分からなくなった・・・なんていう心配がありません。テンポも早くて、ハラハラどきどきしているうちに、クリスティーに心地よくだまされています。
    若い女性が一人で街をうろうろしても平気なくらいに、平和な時代のバグダッド(イラク)を感じることができる貴重な作品だなぁと思います。
    クリスティーを読みたい気分の時には思い出して、手に取ってみてください。

    1. 奥薗壽子 より:

      「バクダットの秘密」教えて下さって、ありがとうございます。
      わあ、面白そう。
      早速アマゾンで探して、見つけました。
      読んでみますね~。ありがとうございました。

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