家庭料理研究家奥薗壽子オフィシャルサイト
昨日大豆を煮たので
今日の朝ごはんはお豆とじゃこの落とし焼き。
これは子供がまだ小さい頃
せっせと作ってたメニュー。
家計が苦しくなると
いつもお豆に頼ってたんです。
だって一袋煮れば
タンパク質たっぷりで栄養満点のおかずが本当に安くできるものね
お肉なんてほとんど入れなくても
お腹いっぱいになって大満足できる。
元々は大豆のかき揚げを作りたかったんだけど
かき揚げって油がたくさんいるし
かき揚げばっかり毎日食べられないし
それで、かき揚げみたいにお豆がゴロゴロ入っているお焼きにしたってわけ。
これならフライパンにスプーンで落として焼くだけで
しかも
バリエーションがすごくたくさんできるの
例えば、ジャコを入れたりネギを入れたり
洋風にしたければツナやハムやチーズを入れたり
後、カレー粉を入れてカレー味も大人気でした。
食べるときに醤油、からし酢、ケチャップ、ソースなど
その時の気分でつけるんだけど
そういうのも味が変わって、テンション上がるんですよね。
お金がなかったから
どうすれば、安い材料で子供たちのお腹をいっぱいにできて
しかも、子供たちが病気にならないように
できるだけ体にいいものをと、一生懸命工夫しました。
買って食べさせるっていう選択肢がなかったから
頭を使って工夫するしかなくて
考えることや手間をかけることはタダだから
逆に楽しみながら、ああでもないこうでもないとやってきた。
今思うと
あの時考えたことや工夫したことが
今の自分にとっては、かけがえのないものになっているわけで
贅沢をするとか、楽をするとか
お金があるとか、豊かであるとか
そういうものの幸せを計る指数って、本当はなんにもないのかもって思っちゃう。
さてさて、
今朝のお豆のおやきは、じゃこと青ネギをたっぷり入れた和風です。
昔は小麦粉で作っていたのですが
最近は米粉で作ります。
米粉を大豆の湯で汁で溶いたところに
たっぷりのお豆とじゃこと青ネギを入れて混ぜ
オリーブオイルを入れたフライパンにスプーンですくって入れて、
カリッとなるまで焼くだけです。
米粉を使うと、かき揚げみたいにかりかりになるので、
最近はもっぱら米粉で作っています。
子供の頃から食べている味というのは
自分の分身みたいなものになっているようで
子供たちも
ああ、今日はお豆のおやきねって感じで
うまい、うまいと頬張ります。
子供たちがまだ小さっくて
私もまだ、駆け出しの料理研究家で
生活の不安も仕事の不安もいっぱい抱えていたあの時を
お豆をかみながら思い出して
今に続く、その間の時間もずーっとずーっと
私の中では、このレシピと同じくらい大事だったりするのです。
コメント
知人から大豆を沢山頂いたのですが、どんな風に食べたらいいのかわかりません。どうか教えて下さい、おねがいします。
また、大豆料理紹介しますね。
気長にお使いくださいませ。