でいりいおくじょのBLOG

2015.09.16

みんなの家庭の医学「サバ缶魚うどん」の補足です

昨夜の「みんなの家庭の医学」で放送になった

ご当地地グルメで血管若返りスペシャル。

宮崎県日南市のご当地グルメ、魚うどんを簡単に作れる方法を考えてください

という依頼を受けて、考えたサバ缶を使った魚うどん。

放送では、伝わりきらなかったことがたくさんあるので

補足説明をさせてください。

そもそも、魚うどんというのは

トビウオのすり身に、卵や片栗粉を混ぜ

穴の開いた、特殊な道具を使って、熱湯の中に生地を押し出して作るというもの。
 

形状は麺ですが

食べた感じは、どちらかというとかまぼこのような感じ。

関西で食べる魚そうめんです。
 

なーんだ、かまぼこを作って綿状にすればいいだけじゃないかと思うかもしれませんが

家庭でかまぼこを作るのって、実はすごく大変で
 

塩の濃度、すり身にするときの魚の温度もかなり難しいし

家庭で滑らかなすり身にするのはもっと難しいです。
 

私自身、今までに何度もかまぼこつくりに挑戦したことはありますが

滑らかなものを作るのは、至難の業です。

まして、麺状にするとなると、かなり難しい。
 

さらに、今回もう一つリクエストされたことは
EPA.DHAを一食1㎎以上取れること。

そうなると、使用する魚は、サンマ、サバ、アジなお青瀬の魚に限られてきます。
 

おろして、すり身にして、となるとかなり大変。
 

そこで、下処理がいらず、生ごみも出ず、買い置きもできて、価格も安い

サバ缶を使うことにしたのです。
 

けれど、サバ水煮缶はすでに加熱されているので

それ自体をすり身にしても、かまぼこのようにはなりません。
 

そこで、発想の転換。

すり身ベースのうどんではなく

小麦粉のうどんに、サバ缶を練りこもう。
                                                                                           

ご当地グルメの魚うどんは小麦粉を使っていない麺なので

小麦粉に魚を練りこんだ麺でも、健康効果は期待できるのか。

そこの部分は、正直ちょっと引っかかっりました

けれど専門医の先生から、それでも十分健康効果が期待できるとの答えをいただき

生の魚からではなく、サバ缶を使い

小麦粉でつないだうどんを作ることになりました。
 

ということで、今回のサバ缶魚うどん。

奥薗流の手打ちうどんの技をたっぷり盛り込みました
 

最初のポイントは、

サバ缶を汁と身に分けて、2つ一緒に電子レンジにかけて熱くすること。
 

一般的な手打ちうどんの作り方は

中力粉に塩と水を入れてこね、足で踏んだりして作るのですが

今回は、中にサバの身を練りこむために、コシの強い強力粉を使用。

さらに、短時間で粘りを出すために、汁を熱くして加えていきます。
 

汁を入れたら、手でこねないで、お箸でぐるぐるかき混ぜて、

粉に水分を均等にいきわたらせるのがポイントです。
 

実は、これ中国の餃子の皮の作り方からヒントを得ています。

餃子の皮って、小麦粉に熱湯を加え、お箸でぐるぐるかき混ぜて作るんです。
 

お箸でかき混ぜるのは、手で混ぜると熱くてやけどをするからでもあるのですが

いきなりこねないで、お箸でぐるぐるするほうが

粉に水分が均等にいきわたるし、力もいりません。
 

全体に粉っぽいところがなくなり、ぽろぽろした状態になったら

ここでサバの身のほうも入れます。
 

本当は、小麦粉だけを先に練っておき、

あとから身を加えたほうが、コシのある麺になるのですが

あとから身を練りこむのが結構大変なので、ここで加えるレシピにしました。
 

身を入れたら、生地全体をひとまとめにしてポリ袋に入れ、5分寝かせます。

ここではまだ、こねる必要はありません。

サバ缶を熱くして加えることで、小麦粉の粘り成分であるグルテンが一気に作られ

ねかしておくだけで粘りが出るのです。
 
5分したら取り出し、ここで始めてこねます。

本来のうどんつくりでも、寝かせた後、一度“中ごね”という作業をするのですが

これは、それに当たります。
 

こね方は、生地を向こうからこちらに折りたたんで上からぎゅっと抑える作業を
20回くらいすればよく

パンをこねるみたいにやる必要はありません。

折りたたんで押さえる、折りたたんで押さえるを繰り返しているだけで

みるみる滑らかな生地なってくるはずです。

(サバ缶を温めた効果です)
 

さて、生地作りが簡単にできました。
 

次は伸ばす作業。
 

家庭の台所では、この伸ばす作業が意外に大変で

まな板では小さすぎるし、食卓の上に小麦粉を振って伸ばすというのもちょっと…。

そこで、考えたのがポリ袋の中で伸ばす方法。

これは普段、私が手打ちうどんを作るために考え、実践している方法です。
 

ポリ袋の中に生地を入れて伸ばすと

くっつかないので、打ち粉もいらないし

袋の形通りに延ばせば、誰でも簡単にきれいな四角に伸ばせるのがいいところ。

しかも、広いスペースもいらない。
 

ポリ袋の大きさいっぱいに延ばせたら

麺が袋に入った状態で2等分します。

全量で2玉分なので、これで1玉分ずつになりました。
 

一人分ずつ麺を食べるときは、この袋の中で伸ばしてある状態で

冷蔵庫に入れておけば、2~3日は保存可能です。
 

あとは、袋をキッチンはさみで切り開き

包丁でひも状に切り、沸騰した湯の中に入れれば麺の完成。
 

麺を切るときは、袋の上からキッチンはさみで切れば簡単なんじゃない?

と思うかもしれませんが

ポリ袋をはがすのがめんどくさくなるので

ポリ袋を切り開いてから、包丁で切るほうが楽だと思います。
 

熱湯の中に面を入れたら、ゆで時間は約1分です。
 

サバのうまみが煮汁に出るので

下ゆでなしで熱湯に入れるだけで、おいしい汁うどんが完成します。

(醤油やみそで味を調える必要はあり)
 

きのこや海藻など、低カロリーの具材をたっぷり加えれば

うどんだけでも食べごたえのある、ヘルシーなうどんが出来上がります。
 

今回の魚うどん。
 

めんをたべながら、EPA.DHAが取れる一品ということで考えましたが

奥薗流の手打ちうどんの方法は

普通のうどんつくりにも、重宝するやり方です。

(実際、私はこのやり方でおいしい手打ちうどんを作っています)

手打ちうどんを楽しみながら作ってもらえたらなと思います。
 

補足が長くなりましたが

よかったら、作ってみてください。

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