でいりいおくじょのBLOG

2024.08.11

「神護寺展」&「内藤礼」

京都の神護寺は京都の中でも好きなお寺です。

 

京都市内の地図で見ると

左上にあるのが高尾山神護寺、右上にあるのが比叡山延暦寺

(ざっくりした説明ですいません)

 

京都市内を高いところから守って下さっているお寺なのです

 

神護寺は

高尾山の石段を400段くらいずーっと上っていったところにあり

(上るのが結構きつい)

さすがに空海ゆかりのお寺だけあって

すごく神秘的な感じがして

それが、なんとも言えず、私は好きなんです。

 

だから「神護寺展」は見に行きたいと思ってはいたのですが

もう少ししてから行こうと思っていて

 

というのも

空海と最澄を主人公にした「阿吽」という漫画があって

以前一度読んだことがあるんだけれど

もう一度、勉強のために読み直してから行こうと思っていたのでした。

 

ところが、

前半、後半があるという事を知り

前半は12日までなので

そうなると、もう今日しか行く日がない!!

 

という事で、今日、慌てていってきたのでした。

 

神護寺

 

実は、神護寺って、毎年5月の初めに

寺宝の虫干しをされるので

その時に、訪れると、寺宝を間近で見ることができるんです。

本当に、近くで、まじまじと見ることができるんです。

それに、何回か行ったことがあるんですよ。

 

だから、今回展示されているものも

ああ、また拝見できてよかった~~って感じです。

 

中でも灌頂暦名(かんじょうれきみょう)という

空海が金剛界、胎蔵界灌頂という教えを授けた人の名前を書いたものは

見るとおお~~ってなりました。

 

その中に最澄の名前があるんです。

最澄って、比叡山のめちゃめちゃ偉いお坊さんで

いまでいえば、東大総長みたいな人が

自分の弟子と一緒に、空海に教えを乞うたというのが

すごすぎて、唸ります。

 

「空海」という古い映画があって

その映画で空海を演じているのが北大路欣也で

最澄が加藤剛なので

私の中では

灌頂暦名を見ながら、北王子欣也と加藤剛の姿を思い浮かべておりました。

(次元が低くてスイマセン)

 

後、今回の展示会の最大の見どころは

神護寺両界曼荼羅

 

空海が唐から持ち帰った両界曼荼羅をもとに

新しく書いた日本最古後の曼陀羅で

 

今回それが展示されていて

まじまじと見たのですが

(長く修復作業をされていた)

いやあ、ものすごくありがたい気持ちになりました。

 

けっこう、見ごたえのあり

展示の仕方にも工夫がされていて

すごくよかったです。

 

 

見終わった後

すぐ隣で

「生まれておいで 生きておいで」

と言う内藤礼さんの展示があったので

そちらも見に行ってきました。

 

内藤礼さんは

「地上に存在することは、それ自体、祝福であるのか」

という事をテーマに活動されている世界的な芸術家で

 

なんか、とても不思議な展示でした。

 

広い空間に

小さなシャボン玉みたいなガラス玉がぶら下がっていて

左右の窓から自然光が入ってきて

小さな動物とか、動物の骨とか、古墳みたいな土の塊が

ぽつぽつっと置いてあるの

 

正直、ひろ―くて

何をどう見たらいいのか、途方に暮れるような感じで

まったくこれが何を意味しているのかは分からないんだけれど

 

神護寺展を見た後に、そこに行くと

なんか、その何にもない空間が曼陀羅のように思えてきて

何もないのに、見えない何かで守られている感じがして

 

なんか、ありがたいなあって思ったんです。

 

地上に存在することは、それ自体で祝福だわ

っておもった。

 

なんか、分かんないんだけれど、

自分が生きていることが、祝福だと思えました。

 

神護寺展の曼陀羅で

胎蔵界曼荼羅って言うのがあって

それは、特に、おなかの中にいる時から仏様に守られているような気持ちになる

ありがたいもので

その、胎蔵界曼荼羅と、内藤礼の「生まれておいて、生きておいで」が

わたしの中で、重なっていく感じで

いやあ、生まれること、死んでいくことは静かに繰り返され

でもその、繰り返しの中に

たしかに祝福があり

自分もまた、その繰り返しの中の小さな存在なのだと思えて

本当に、ありがたくて、幸せな気持ちになりました。ホントに。

 

なんていうだろう、静かに、動いているなにかを

自分の中に感じ

太古から繰り返される、命の生と死の繰り返しの中に

内からも外からも包まれていく感じ

 

これ、是非是非お勧めです。

 

内藤礼

 

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