でいりいおくじょのBLOG

2021.08.30

映画日記「日本のいちばん長い日」

毎年8月は

歴史について、少しで本を読んだり映画を見たりしようと思っています。

 

戦争のこと、原爆の事など

ひいては、ナチスドイツのことなど

悲惨なことが二度と起きないように

毎年この時期、何か一つでも知ることで

この先の平和に貢献できることがあるかもと思ったりするのです。

 

そんなわけで

「日本のいちばん長い日」

を見ました。

 

これは今年初めに亡くなられた半藤一利さん原作で

前から読みたいと思っていた本ではあったのですが

それがなかなか読めなくて

やっと映画を見ることができました。

 

1967年に作られた映画もあるのですが

私が見たのは2015年の新しい方です。

 

映画の舞台は

ポツダム宣言が発表され

それを日本がのらりくらりとかわし

うやむやにしようとするところから始まります。

 

実は近現代史があまり得意でなく

今回、この映画を見るために

あらためて第一次世界大戦後のドイツの台頭から崩壊までを

駆け足でおさらいしました。

 

また、そのあとの、イギリス、アメリカ、中国が接近していくあたりの歴史も

NHKドキュメンタリーでおさらいし

あらためてポツダム宣言までの流れをもう一度勉強しなおしました。

 

今更ではあるけれど

ポツダム宣言をすぐに受け入れていたら

原爆投下はなかったのか

それでもやっぱり、実験場所として日本に投下されていたのか

ということを思ってしまいます。

 

あの原爆の後、

あれだけの人がなくなり、あれだけの悲惨な事が起こったのに

日本はすんなりと終戦に向かわなかったところが、

見ていて歯がゆい。

本当に歯がゆい。

 

無条件降伏をのめば、

属国になってしまい、天皇の存在もなくなってしまうかもしれない

その危機感もわかるけれど

それにしても、です。

 

そして、

そこまでの戦争で作り上げられた、自分たちは強いという幻想を捨てる事

そして、一度抗戦に向かったエネルギーを止めることが

いかに難しいかということをあらためて思いました。

戦争というのは、人を狂気に駆り立ててしまうのですね。

 

どう見ても、日本が勝てる見込みはないし

いや、仮に勝てる見込みがあったとしても

戦争を続ける意味はないのに

なぜ、戦争をしてしまうのか、戦おうとするのか

見ていて苦しくなりました。

 

そして、ちょっと不謹慎かもしれないけれど

なぜか、シンゴジラを思いました。

 

映画シンゴジラで

戦っている相手はゴジラなんだけれど

実際に戦っているのは

味方であるはずの人間通し。

 

シンゴジラは、太平洋戦争のアメリカやソ連だと想定し

脅威ではあるけれど

その脅威を前にして、味方同士が腹を探り合い、利害を衝突させ

自滅していくという図式

本当に似ています。

 

これは日本という国の国民性であり弱点なのかも、

などと偉そうなことを思ったりしました。

 

戦争について知ると

本当に、人間の愚かさに、悲しくなり腹が立ちます。

 

そう思うために、

毎年、この時期戦争について学び

自らの生き方を正しているのかもと思ったりします。

 

日本という国の犯した過ち

世界が犯した過ち

その上に、今の暮らしがあるという事

それを知るために、見たほうがいい映画だと思います。

 

日本のいちばん

コメント

  1. ねこた より:

    こんにちは。

    今日のレシピは「みょうがごはん」で、更に映画日記が「日本のいちばん長い日」という戦争のお話しで、思わず三浦春馬さんを思い出しました。

    三浦さんはTVで「ミョウガの消費量だったら、日本一位だと思う」「ミョウガは鉄分が豊富なので、日ごろ摂取しにくい鉄分を摂るために、毎日1本は食べる」「1日1本、まるかじりしてる。」と茗荷愛を語ってたんですよね。
    WOWOWオリジナルドラマでバーテンダーの役をされているんですが、そのバーの名前が「茗荷」だったり。とにかく茗荷愛が爆発しているんですよね。

    戦争の映画でいえば「永遠の0」に出演した際は当時の日本の事を深く勉強し、以降は靖国神社への参拝をしていた春馬さん。
    また、上映中の「太陽の子」という映画で柳楽優弥さんは日本の原爆開発の若き研究者役をしていて、三浦さんが弟の一時帰還した兵士の役でした。
    広島までいって原爆被害者の梶矢さんのお話しを熱心に聞いていたエピソードを知り、表現者としての真摯な姿や誠実な人柄に今更ながら感銘をうけたのです。

    今日のブログのお話しとはテーマが違いますが、茗荷レシピと戦争映画の組み合わせに思わずキーボードをうってしまいました。
    奥薗先生のレシピとブログが大好きで毎日拝見しています。動画も休み時間に拝見しています。応援しています!!

    1. 奥薗壽子 より:

      コメントありがとうございます。
      いろいろ、教えて下さってありがとうございます。l
      原爆開発の話は、個人的に興味があり、最近NHKの昔の特集を見たりして勉強したところでしたので
      太陽の子も、すごく興味があります。

      レシピやブログ、動画
      いろいろ見て下さって、うれしいです、感謝感謝。
      これからもよろしくです。

  2. ママデューク より:

    「日本のいちばん長い日」(監督 原田眞人)。Amazonプライムビデオにあったので観てみました📺
    天皇や政治家、役人、軍部のエリートの「降伏か?本土決戦か?」という攻防で、その決定で犠牲になる国民・現場の兵士達の悲惨さがほとんど描かれていないので、ボクは作品に惹きこまれませんでした。
    映画的面白さも、玉音放送を流すのを阻止しようとする若手将校達の反乱くらいしかボクは感じませんでした。
    戦後76年。どんどん戦争の悲惨さは風化していくけれど、忘れてはいけない事だなぁとボクは思いました。お偉いさん達の間違った決定でどれだけ多くの人達が犠牲になったかを。
    それでは失礼致しますf@

    1. 奥薗壽子 より:

      たぶん、映画というより、ドキュメンタリーに近く
      映画としては面白くないのかもしれませんが
      阿南さんがなくなるところなんかは、
      西南戦争で行き場のないエネルギーを全部自分で抱えて亡くなった西郷さんを
      彷彿させて、泣けました。
      いい人がなくなるんだなあと思って、本当に悔しかったです。

      山崎努さん演じる鈴木首相の無責任さ。
      それが、一番腹の立つところで
      自分に都合の悪いこと、めんどくさいことは聞こえない、聞かない
      そうして、自分だけは安全地帯にいる、あの感じ、
      最後は、内閣解散して、なかったことにするあの感じ
      ああ、これが日本なんだと思い
      そこの部分が、シンゴジラとすごく似ているなあと思いました。
      (山崎努さんの演技は、やっぱり最高!)

      結局、国民の事、日本の国のことなど考えていない無責任さ
      自分のことを考えたものが生き残る。
      それでいいのかと、反発したくなる。
      やっぱり、映画としては面白くないんだろうなあ。

  3. ママデューク より:

    ボクは「シン・ゴジラ」(監督 庵野秀明)も観ていますが、やはり「シン・ゴジラ」も苦手でした。なんか会議や議論が紛糾するような映画は、シーンや演出よりもセリフが重要になってくるので、ボクは映画的な面白さを感じられないのだと思います。名作「12人の怒れる男」(監督シドニー・ルメット)も裁判の陪審員が議論する話で、評価が高い作品ですが、ボクは楽しめませんでした。
    「日本のいちばん長い日」キャストは良かったとボクも思いました。ボクは特に天皇役という演じるのに色々プレッシャーのありそうな役を本木雅弘さんが上手く演じていたのが良かったです。それでは失礼致しますf@

    1. 奥薗壽子 より:

      「シン・ゴジラ」は映画として面白いかどうかは、私にはわかりませんが
      でも、ゴジラの映画なのに、人間が主役のドラマになっているのが面白いなあと思っていて
      カメラワークも独特で、そういうところも面白いなあって思いました。
      ゴジラよりも、人間が一番怖いっていうのと
      アメリカやソ連より、陸軍内部の狂気に対する怖さとが
      すごく煮ている気がしたのです。
      それにしても、本木さんはいい役者さんですねえ。
      松坂桃李さんの一途な狂気も、旨いなあって思いました。

  4. ママデューク より:

    松坂桃李さんもいい演技をしていましたね。でもボクは役所広司さんも松坂桃李さんも最後に自決するのが、史実に忠実なんだろうけれど、良く思えませんでした。生きていても戦犯や叛乱の罪で処刑されるのだろうけど、死んで責任を取るよりも、1日でも長く生きて降伏した後の戦後復興に貢献する道を選ぶ方がタイヘンだし、責任のある生き方ではないかとボク的には思えました。
    同じ役所広司さんが切腹する映画、小泉堯史監督の「蜩ノ記」の場合は、役所広司さんが切腹する事で全てが丸く収まり、切腹は悲しい事だけれどどこか晴れやかな感じがして良かったけれど、この作品の切腹は暗く、無責任にボクには思えました。
    お忙しいのに度々返信してすいません。でも自決の件と「蜩ノ記」の良さは伝えたかったもので・・・。それでは失礼致しますf@

    1. 奥薗壽子 より:

      本土決戦に向かった突き進む過激集団と化した陸軍の狂気を抑えるためには、陸軍のトップが天皇を守るという大義名分で死ぬしかなく、その役に選ばれたのが阿南だったんだと思います。阿南なら天皇のためにすべてを引き受けて死ぬであろうということを見越して抜擢した。それが鈴木首相(山崎努)。
      阿南が「貧乏くじを引いた」みたいなセリフを言うところがあるんだけれど、本当に貧乏くじだと思います。阿南だって、本当はそんな貧乏くじを引きたくなかったと思うんです。本当は、若い将校たちには生きてほしかったと思うんだけれど、戦争に突き進んだエネルギーの矛先を、結局どこに向ければいいのかわからず、生きる希望を失ったんだと思います。
      となると、一番ずるがしこいのは、やっぱり山崎努扮する鈴木首相で、過激分子がいなくなって、内閣を解散して、自分には何の災いも降りかからないようにうまく逃げた。シンゴジラでも、あのどさくさの中で出世した人がいるように、人がどうしようもない苦しみと悲しみの中でもがいている中で、自分だけ安全地帯で傷つかずにいる。そういうの、腹が立つし、人間怖いなあって思う。

  5. ママデューク より:

    なにか口論のようになってしまっていて申し訳ないです🙇‍♂️映画的な面白さも含め、あくまでボクの個人的な感じ方で、絶対ではありません。本当に失礼しました🙇‍♂️f@

    1. 奥薗壽子 より:

      いえいえ、そんな風に思わないでください。
      映画の感想を言い合うのは、楽しいことですよ。
      自分とは違う感じ方があることを知ると、また映画の世界が広がります。
      私は、楽しいなあと思いました。

  6. ママデューク より:

    そう言って頂けると嬉しいです。ボクも奥薗さんのボクとは違う映画の感じ方が知れて楽しいです。
    ネット上で本格的に映画の話が出来るのは奥薗さんだけなので、奥薗さんにどう思われるかな?を気にし過ぎてしまいました。奥薗さんが前にブログに書いていた周りの人からどう思われるか?を考えてしまう日本人気質かなぁと思いました。
    自分の意見と違う他人の意見を尊重するのは勿論、相手の意見に無理して合わせたり、自分の意見を無理に押し付けたりせず、自分はこう思うと留保しつつお互い意見を言い合える議論が出来たらいいなぁとボクは思いました。これからも奥薗さんとの映画談義楽しみにしています😃それでは失礼致しますf@

    1. 奥薗壽子 より:

      同じ映画を見て、
      自分とは違うところで感動したり、違うところを面白がったり
      そういうのを知ることで、一つの映画が何倍も面白くなるし
      うっかり見落としていたところに気づいたりすることもあります。
      そして、そのことをああだこうだと言い合う、これが最高に楽しいなと思っています。
      また、いろいろ教えて下さいね。

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